8 教材・教具について

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教材・教具について
生活全般で役立つもの
クッションチェア
・座位の保持が難しかったり、頭部や体幹が不安定で一人で座るこ
とが難しい児童生徒に使用する。
・身体全体を包み込むような構造になっているため、股間節を屈曲
しやすく、身体を起こした状態を保持しやすい。
・頭部が不安定な場合は、必要に応じてヘッドサポートやタオルな
どを使用したり、三角マットで座面の角度をつけたりする。
キューボモビリア
・筒状のマットであるが、広げて
目的に合った形に整えることで、
座位保持、伏臥位保持、遊具等、
多様面で使用できる。
書見台
どっちもクリップ
・本やプリントを見やすいように立てる。
・強力なクリップが上下についていて、いろいろな物を挟むことが
できる。
・写真は、音楽の授業で、ウインド
チャイムを挟んで、テーブルの端
に取り付けて、楽器演奏に取り組
んでいる様子。
U字クッション
・頭部や体幹が不安
定で一人で座るこ
とが難しい場合等
に倒れやすい方向
にはさむ。
三角マット
・臀部の下に三角マットを入れることにより、
背筋が伸びた状態で、安定した座位をとる
ことができる。
・身体に変形のある児童生徒の仰臥位
を安定させることができる。
楽座いす
・床面に座るときに使用。頭部は安定していて短い時間ならば座位
はとれるが、姿勢が崩れやすいなどの場合に使用する。
バードチェア
・床面に設置している三角のマ
ットや腕を抑えているクッシ
ョン部は取り外しが可能。写
真のような座位の他に、本体
を上下逆転させて床面に置く
と、伏臥位の姿勢の補助にも
使用できる。
トライウォールによる机・いす
・児童生徒の身体や姿勢に合わせて、強
化段ボールを使用して机やいすを作成
する。ウレタンなどを接着して、身体
の形に合わせる。
・ウレタンや強化段ボールを継ぎ足した
りカットしたりすることで、児童生徒
の成長などの身体の変化にも、対応で
きる。
肩ひもずり落ち防止ベルト
・ランドセルの肩ひもが落ちないように止める。
ずれ防止マット、クリップ
・プリントの記入時に、プリントがずれないように、すべり止めマ
ットを敷き、クリップでプリントを固定する。
国語・算数
文字さいころ
・ひらがな(自分の名前)の学習で使用。
・さいころの面には、自分の名前の一文字とその一文字が入ったこ
とばが書かれている。さいころを振り、自分の名前の文字を、さ
いころの出た面のことばから探す。
短冊
吹き出しカード
・色画用紙で作った短冊や吹き出しカードを、透明な包用テープで
覆う。(マグネットシートも可)ホワイトボード用のマジックで
筆記が可能。消して何度でも使用できる。
・ホワイトボード用マジックは、筆圧が弱くても書きやすい。車い
すの児童生徒が板書する場合、位置や高さが制限されがちである
が、机上でカードを記入してから黒板に張ることで、制限が軽減
される。
かぞえタワー
・物の数をかぞえる学習で使用。
・透明な筒に数字が書いてあり、ボールをタワーの筒の中に入れて
いく。入れたボールの高さの数字を読むことで、ボールの数と数
字のマッチングができる。
ことばカード
・国語の学習で使用。ひらがなのことばと絵カードのマッチングし、
読めることばを増やしていく。児童生徒になじみのある絵と名前
でカードを作成する。
・ラミネートでコーティングし繰り返し使用ができる。
かぞえすごろく
・数字の数唱の学習で使用。
・10、20、30などで、友達の顔写真のマスに止まり、10の
まとまりを意識しやすいようにする。
道具カルタ
・国語の学習で使用。運動で使う道具を選び、組み合わせながら平
仮名の習得につなげる。例えば卓球では、ラケットとピンポン玉、
というように使われる道具を見つけ、「た」の平仮名カードと組
み合わせる。
野球カルタ
・国語の学習で使用。児童生徒の好きな野球に関する写真を貼り付
け、文字カードとマッチングする。
プリント1
・国語の学習で使用。手紙を書く時にどんなことを書きたいかを、
整理して書くことができるように工夫している。
プリント2
・国語の学習で使用。一分間スピーチをするに当たって、何につい
てどのように話を組み立てていけばいいのかを、プリントに書く
ことでまとめることができる。
電車ボックス
・数の合成・分解の学習に使用。
・箱にマジックテープが付いていて、箱をくっつけたり離したりで
きる。
・箱にボールを入れて、10や5のまとまりを作ったり、「いくつ
といくつ」に分けたりして数の合成・分解の理解を図る。
運動・体育
ナイスショット!
・グラウンドゴルフの授業に使用。自分でク
ラブを使って打つことが難しい児童生徒が
振り子の要領を利用して少しの力でボール
を遠くまで飛ばすことができる。
・市販の洋服掛けにラップの芯を被せクラ
ブを固定することで、スムーズに振り落
とすことができる。取っ手付きひもでク
ラブを持ち上げてから手を離し、クラブ
を振りおろす。
ジャンボティー
・「ナイスショット!」と合わせて使用する。ウレタン製なので、
強く打っても壊れにくい。室内で使用する際にも、床を傷つけに
くい。
ジャストミートくん
・ボッチャ、野球、ピン倒しボー
ルなど様々な学習場面で使用す
る。ゴム手袋の反動を利用して
ボールなどを飛ばす。可動部分
の先端は用途によって交換する
ことができる。
ロケット
・サーキット運動の中の一部。ひもを引っ
張って、ロケットに見立てたカラーコー
ンを上に持ち上げる。
・手を離さずにひもを持ち続ける運動や、
ひもをつかんで下方に引く運動ができる。
まとあてバズーカ
・ボールを投げることができなくても、まとあてができる。エアト
ランポリンの送風口のホースに、ボールを入れる。穴のあいた筒
を取り付ける。ボールを穴に入れ、筒の向きをコントロールして
ボールを飛ばし、ペットボトルのまとを倒す。
野球
・体育の学習で使用。
・ピッチャーが投げるボールを
打つだけでなく、ティーバッ
ティングの要領で打つことが
できる。
※主なルールはフォアボール、
三振はなし。3アウトチェン
ジ。打った後、5秒の間に守
備の選手の体または車いすにボールが触れたらアウト。ボールが誰
にも触れずに5秒が経過した場合、ボールがある位置で得点が入る。
その他
起動くん
・指一本で、パソコンの二つのキーを押すことができる。
・左の指でCtrlとAlt、右の指でDelのキーを押すことでパソコンを
一人で起動させることができる。
コンピュータ操作(テンキー)
・授業で使用する数字とエンターに注目して押すことができるよう
に、それ以外を隠す。
キーボード
ワンタッチで和音
・手で補助具を押すと三つの音
が同持に鳴り、ワンタッチで
和音を演奏することができる。
カチカチカスタ
・カスタネットを持ったり、握
ったりすることが難しい児童
生徒でも、手を上から下ろす
ことで、音を鳴らすことがで
きる。複数並べることで、音
を鳴らす確率が高くなる。
自立活動
あいさつスイッチ
・ことばを表出することが難しい
児童生徒が、朝の会のあいさつ
をするための教材。テープにあ
いさつを吹き込み、レコーダー
のスイッチにボタンスイッチを
つないでいる。ボタンの周りに
は、でこぼこ(点字)のテープ
を張り、テープをたどることで
ボタンスイッチに触れられる。
なにかなポケット
・見やすいように角度をつけた板
に、写真を入れる透明ポケット
をつけ、弁別の学習などに使用。
・マジックテープとひもをつけた
覆いを引くことで手の操作性を
高める。
くねくねローラー
・自立活動の時間に使用。
・曲げたローラーに児童生徒が色づけをしたい方向にたんぽをつけ
た教材。
・腕の緊張が強く、一定方向以外は腕を動かすことが難しい児童生
徒が画用紙に色づけをすることができる。
きらきらシャリシャリふわふわ布
・自立活動の時間に使用。
・2枚重ねのオーガンジーの布の中にビーズやキラキラ光る飾り、
綿玉、鈴などが入っている。感触や音を楽しみながら、オーガン
ジーの布の中で動く様子が見えるため視覚でも楽しめる。さらさ
らとした布地の感触で、自発的な手の動きを引き出しやすい。軽
くて大きいため、集団の授業でも使用することができる。
プレゼンテーションソフトを使って
・画面に写真やキーにな
る言葉を提示。児童生
徒の近くで見やすい大
きさで視覚教材を示す
ことが可能。授業や始
業式、終業式などを家
庭やベッドサイドで行
う際にも役立つ。
・児童生徒によっては瞬きや指の動きで教師に合図をし、進行など
を教師と一緒に行うこともある。
パネルシアター
・自立活動の時間に使用。
・歌の歌詞に登場するキャラクターを様々な素材で作成した。「な
がぐつ」はビニール、「太陽」はスパンコール、「雨」はスパンコ
ールとビーズを使用した。注視や追視を促したり、手で触れて感
触を味わったりすることができる。シアター用の板は、小さな白
板に専用の布を巻き付けて作ったもので、教師が一人で操作した
り、児童生徒が全景を目でとらえたりするのにちょうどよい大き
さにした。
コロコロ色んな模様
・絵の具をつけたビー玉やボー
ルを画用紙の上で転がすこと
で様々な模様をつけることが
できる。ボールが落ちないよ
うに段ボールの端を高くする
る。また、仰向けに寝て、ビ
ニルなど透明な素材を通して
ビニールが転がる様子を下か
ら目で追うことができる。
シェイクシェイク色水
・ペットボトルの中に水を入れ、キャップに絵の具を少量つけ、ふ
たをする。ペットボトルを振ると、透明な水に絵の具が溶け出し、
色水に変化する。また、キャップに小さな穴を開けることで、ペ
ットボトルを振ると色水が出て、模様をつけることができる。
ぶつぶつドロドロスライム
・自立活動の時間に使用。
・液体のりで作ったスライムに絵の具などで色をつけ、ビースなど
を入れた。手を動かして触る際に、スライムとビーズの感触の違
いを楽しむことができる。
デジカメスイッチ
・デジタルカメラにサーボモータースイ
ッチを付けることで、棒スイッチを
触るとカメラのボタンを自動的に半
押し状態にした後、シャッターを切
ることができる。友達や教師と関わり
ながらSRC/Wで移動することで、意
欲的に身体を動かすことができる。
ネットde風船
・自立活動の時間に使用。大きな
ネットに風船を乗せて、上下に
動かし、下から見て楽しむ。
握るスイッチ
・自立活動の時間に使用。グリッ
プタイプのスイッチを利用して、
握ると明かりがつく。
テコずらーず
(等速運動→加速度運動変換補助具) ・一定方向への等速運動を、てこの原理を用いてエネルギーを
増幅した加速度運動へと変換することでボールを投げたり、
楽器を鳴らしたり、スタンプを押したりする。
<作り方>
・段ボールとガムテープで写真のように作る。
・2リットルのペットボトルに水を適量入れて重りにする。
どこでもプール
(変形自在の簡易プール)
・紙粘土や給水ポリマーなど水分が多いどろどろの素材
を使用する際に便利である。
・口の広さや形が自在で子供の手や
足にフィットし、可動域の小さい
児童生徒の身体でも無理なく取り
組むことができる。
・高さ調節が自在で、水などがこぼ
れる心配なく、手湯足湯などの学習ができる。
パッと天気
・車用のサンシェードにフェルトで作った天気を付ける。
・腕を動かして引っぱるとパッと変化し、今日の天気を知る
ことができる。見て、腕を動かし、変化したことにより、因
果関係が分かり楽しむことができる。
ブラックライトDE花火
・視覚効果(暗くした室内ではっきりと見える)で児童生徒
の「見る」を引き出す。
【ブラックライト】
黒い紙に、蛍光絵の具で
描画する。
※ブラックライトは、わずかに眼で見える長波長の紫外
線を放射するライトである。ブラックライトを当てた
物体はその中に含まれる蛍光体だけが発光するため、
視覚効果の一種としても利用される。
ボールキーパー
・車椅子を操作しながら、ボールを運ぶ。
・大腿の間のクッションに、ガムテープで洗面器を固定する。
・洗面器にゴムボールを入れて使用する。
飛び出す
「今日のおすすめ
メニュー」
①メニュー写
真をセット
したサンシ
ェードを小
さく折りた
たんでバス
ケット内へ
収納する。
②ひもを引っ
張ると・・
③固定のマ
ジックテ
ープが外
れ「おすす
めメニュ
ー」が飛び
出す。