OD交通量の経路配分 配分交通量 交通ネットワークに割り当てられた交通量 経路,リンクの交通量を示している 分析内容 現在OD表 将来OD表 分布交通量 現在ネットワーク 配分交通量 将来ネットワーク ネットワークの表現:ノード、リンク リンクパフォーマンス:Q-V曲線、容量制限付Q-V式、 BPR関数 利用者均衡状態:ワードロープの第一原則 (システム最適状態:ワードロープの第二原則) 交通量配分方法:分割配分法(I.A.法)、 利用者均衡配分 最短経路探索法:ダイクストラ法 102 104 103 3 リンク 1 101 2 ノード リンク ノード ノード 延長 車線 101 1 2 1.2 2 104 1 3 1.8 2 j ゾーンiからゾーンjへ のトリップ i i ODデータのイメージ j 配分計算では ゾーン間のトリップ が各経路に割り当 てられる i j 経路の選択は Route A Route B リンク=道路区間の 能力、パフォーマンス どのくらいの時間で通過できるか 最大どのくらいの速度が出るか 最大どのくらいの自動車が通過できるか 速度、密度、交通量の関係 速度 密度 交通量 速い 低い 少ない 中間 中間 多い 遅い 高い 少ない 交通量と速度の関係 速度 密度 交通量 High Low Low Middle Middle High Low High Low 速度 (V) 混雑 交通量 (Q) 速度(km / 時) 6 0 実際のQ‐V図 6時~9時 9時~12時 12時~15時 15時~18時 18時~21時 21時~24時 交 速度(km/時) 50 40 30 20 10 0 1000 1500 交通量(台/時) 2 0 0 0 3時~6時 60 500 0 0時~3時 環状七号線(若林~大原) 0 - 4 0 2000 2500 3000 通 量 ( 台 / 時 ) 速度(km / 時) 6 0 実際のQ‐V図 6時~9時 9時~12時 12時~15時 15時~18時 18時~21時 21時~24時 交 速 度 (km / 時 ) 50 40 30 20 10 0 1000 1500 交通量(台/時) 2 0 0 0 3時~6時 60 500 0 0時~3時 目黒通り(大島神社~柿の木坂陸橋) 0 - 4 0 2000 2500 3000 通 量 ( 台 / 時 ) Q‐V式とBPR関数 旅 行 速 度 交通容量 旅 行 時 間 交通量 交通容量 交通量 道路の交通量と所要時間の関係 所要時間 交通量の増加によって走行速度が 減少し、所要時間が増大する。 交通量0のとき の所要時間 現実には微少な交通量の増大は、 微少な速度の低下をもたらすので、 滑らかな曲線になる。 交通量 2本の道路をドライバーが選択して走行する場合 道路① 道路② 2本の道路が同じならば、走行車両は同数になり、同じ所要時間になる。 所要時間 所要時間 同じ所要時間 道路① 交通量 道路② 交通量 例:A町からB町に10台の車が向かう場合の均衡 経路1 車10台がA町 からB町に行く。 A町 B町 経路2 前提条件 • ドライバーは経路に関する情報を完全に得ている。(利用者均衡の前提条件) • ドライバーは最短経路を選択する。(利用者均衡の前提条件) • 全ての車は同時に出発する(各車は相互に影響しあう)。(日配分の前提条件) • 各経路は交通量の増加によって混雑し、車1台の増加は、その経路所要時間 を1分増加させる。(リンクコストの条件) • 経路1 : 所要時間=10(分)+交通量(台)×1(分) • 経路2 : 所要時間= 8(分)+交通量(台)×1(分) 以上の前提条件にしたがってドライバーが行動した結果の経路1、2の所要時間は 経路 1 : 10(分)+4(台)×1(分)=14分 経路 2 : 8(分)+6(台)×1(分)=14分 均衡 利用者均衡状態 •ドライバーは、経路に関する情報を完全に得ている。 •ドライバーは、最短経路を選択する。 という、前提条件の下で各ドライバーが行動した 結果生じる状態。 利用者均衡配分 配分結果が利用者均衡状態になるような配分方法 交通ネットワークにおける2つの均衡(1952、Wardrop) Wardropの第一原則 • • 利用されている経路の旅行時間は皆等しく、利用され ない経路の旅行時間よりも小さいか、せいぜい等しい。 この配分原則は利用者が自己の経路選択行動を最適化した 結果到達する均衡状態を表しているので、利用者均衡配分 (UE:user equilibrium assignment)と呼ばれる。 Wardropの第二原則 • • 道路ネットワーク上の総旅行時間が最小となる。 システム全体の最適化を目指すものなので、システム最適配 分(SO:system optimum assignment)と呼ばれる。 2経路における均衡問題の考え方 経路1のリンクコスト関数を左から、経路2のリンクコ スト関数を右からとり、その二つを合わせる。 所要時間 t2 t1 t2 a2 a2 a1 交通量 経路1のリンクコスト関数 経路2のリンクコスト関数 利用者均衡 所要時間 t2 [t] t1 t1a E t2c t2a t1c C a2 a1 A h1 h2 OD交通量 q 交通量 分割配分法(3分割の場合) t1 t1b E t2b t1a a2 a1 1 q 3 1 q 3 OD交通量 1 q 3 q 交通量 配分結果の両経路所要時間 所要時間 t2 [t] 最短経路の探索と配分計算 1 3 2 4 1+3 1+4 2+3 2+4 最短経路の探索と配分計算 1 3 2 4 1+3 1+4 2+3 2+4 Wardropの原則 ODペアrs間のk番目経路コスト c = urs rs k if ODペアrs間のk番目経路交通量 f rs k >0 ODペアrs間の最小コスト もし,あるODペアrs間のk番目経路交通量が0以上なら その経路のコストはrs間の最小コストと等しく, c ≥ urs rs k if f rs k =0 もし,あるODペアrs間のk番目経路交通量が0ならばそ の経路のコストはrs間の最小コストより大きいか,せい ぜい等しい. 例:Wardropの原則 経路1 s 経路2 経路3 r ・・ ・・ ・ 経路4 経路n この時、利用される経路は1、2、3とする。 rs rs rs rs rs f1 , f 2 , f 3 > 0 f 4 ,⋅ ⋅ ⋅, f n = 0 ならば、 c1rs = c2rs = c3rs ( c4rs ,⋅ ⋅ ⋅, cnrs ≥ c1rs = c2rs = c3rs ) 利用者均衡 配分モデル 各リンクにおけるリンクコスト関数 の積分の総和 最適化問題 目的関数 xa min Z ( x ) = ∑ ∫ 0 t a (ω ) dω a 制約条件 ∑f k rs = k q rs 経路交通量の合計 = OD交通量 rs fk ≥ 0 経路交通量は0以上 目的関数Zが最小となるときのリンク交通量xaが 利用者均衡を満たす配分交通量となることを示す。 制約条件 リンク交通量と経路交通量の関係 ∑∑ rs f krsδ ars,k = xa k 経路所要時間とリンク所要時間の関係 ckrs = ∑ t aδ akrs a フロー保存則 ∑f rs k = qrs qrs ≥ 0 f krs ≥ 0 k ckrs :ODペアrs間のk番目経路所要時間 δ rs := a, k 1 :ODペアrs間のk番目経路にリンクaを含む場合 0 :含まない場合 qrs:ODペアrs間のOD交通量 t a :リンクaの所要時間 rs k :ODペアrs間のk番目経路交通量 f xa :リンクaの交通量
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