アルミダイカスト工場における IH 式アルミ溶湯保持炉の導入による省エネ

3
アルミダイカスト工場における
IH 式アルミ溶湯保持炉の導入による省エネ
この工場では、ダイカスト鋳造用のアルミを溶湯保持する工程でLPガスのバーナーを使用していました。従来の鉄製ルツボを用い
た保持炉からIH式アルミ溶湯保持炉へ更新することにより、一次エネルギー使用量、CO₂排出量およびエネルギー費用の低減が実現
できました。
また、ガス燃焼による高温の排気がないため、周囲の作業環境も改善されました。さらに、ルツボ内の温度分布が改善されたことに
より、溶湯品質も向上しました。
改善効果
設備概要
IH式アルミ溶湯保持炉:200kg容量×1台
※電力のCO₂排出係数:0.476kg-CO₂/kWh
(一般電気事業者使用端原単位
(調整後)
2011年度実績)
LPガスのCO₂排出係数:3.00kg-CO₂/kg
システム図
アルミ溶湯
(670℃±5℃)
バーナー
IH式アルミ溶湯保持炉
従来型保持炉
(鉄製ルツボ)
高周波
INV
従来のシステムと比べて
・年間一次エネルギー使用量:22%低減
・年間エネルギー費用:23%低減
・年間CO₂排出量:43%低減※
・作業環境の改善
(高温排気が発生しない)
・温度制御性の向上
(±1℃の温度制御)
・溶湯品質の向上
・溶湯中の鉄分 15%減
・鉄釜の減肉量 75%減
アルミ溶湯
(670℃±1℃)
断熱材
鉄釜
高周波コイル
〈サーモグラフィでの周囲温度の比較〉
従来型保持炉
鉄釜
IH式アルミ溶湯保持炉
セメント