昆虫類 ミヤジマコガネコメツキ 岡山県:留意 Selatosomus miyajimanus Ôhira 環境省:該当無し コウチュウ目 コメツキムシ科 選定理由 生息地は全国的にも限られ、岡山県が本種の主要な生息地である。 近縁種は全て北方・高地に分布し、本種のみが西南暖地に生息する 点でも貴重である。 存続を脅かす要因 森林伐採、林相変化(植生遷移) 分布状況 県内では吉備高原以南の丘陵地を中心に点々と分布が知られる。 広島県の宮島を基準産地として記載された種で、本州・四国に産 する。岡山県と広島県以外では分布記録も極めて限られる。 所蔵:渡辺 昭彦 生息情報 体長 13mm 前後の中型のコメツキムシで、コメツキムシとして は幅広く分厚い体型と共に紫色を帯びた強い銅色金属光沢を伴う黒 色の特徴的な外観の種である。アカマツ林を中心に生息し、特に痩 悪地のコナラやコシダを交えた明るいアカマツ林地に見られること が多い。成虫は早春の4~5月に出現し、赤松の葉に止まっている ことも多い。 特記事項 本種の見られる、痩悪地の明るいアカマツ林は植物遷移により失 われやすく、生息が確認地の多くは既にそのような環境でなくなっ ている。 文献番号 49,70,179 (渡辺 昭彦) イソジョウカイモドキ 岡山県:留意 Laius asahinai Nakane 環境省:情報不足 コウチュウ目 ジョウカイモドキ科 選定理由 岩浜海岸の潮間帯に生息し、海岸の開発により生息域が狭められ ている。 存続を脅かす要因 海岸開発(護岸工事) 分布状況 県内では南部海岸線及び島嶼の岩浜に生息している。 県外では本州、四国、九州、屋久島に分布している。 生息情報 体長 3.8 ~ 4.2mm。背面は黒青色で触角の第1~2節は黄色で雄 の第2節は特異な形に広がる。よく似たトカライソジョウカイモド キとは分布域の違いと雄触角の第2節の形の違いなどで区別でき る。 4~8月、海岸の岩浜で潮間帯のフジツボのついた岩の表面を歩 きまわる成虫が見られる。 また褐色の幼虫は同じ環境に一年中見られる。成虫、幼虫ともに 肉食性でヨコエビや昆虫類を捕食して生活している。 県内では従来倉敷市の1カ所の海岸から知られていたが、調査が 進み、意外に広く分布していることが分かってきている。 文献番号 123,238 (山地 治) - 196 - 所蔵:山地 治
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