個票(PDF:817KB) - 滋賀県

指定希少野生動植物種の追加指定 個票
参考資料 2
植物(1)
和
名
ハマエンドウ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Lathyrus japonicus Willd.
ラティルス・ヤポニクス
環境省
レッドリスト
(指定なし)
維管束植物門 双子葉類 マメ科
その他
の指定
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ( )種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
琵琶湖岸の砂地に生育地が局限している。湖岸の人為活動による圧迫が強
選定理由 く、個体数が激減して絶滅の危機にある。
地理的分布 北海道、本州、四国、九州に分布する。
県内の分布 琵琶湖岸、比良川、愛知川の河口に分布する。
生育環境 暖温帯から冷温帯にかけての海辺の砂浜、ときには川原の砂地にも生育。
つる性の多年草。花期は4~7月。6~9cmの長い花軸の上部に、赤紫色の蝶
種の特徴 形花を総状につけ、後に青色に変化する。
海に接していない本県に海浜性のハマエンドウが生育することは、本県の地史を語る証となり、また野生
特記事項 種が種内に遺伝的多様性を維持することによって存続することからも、本県のハマエンドウの絶滅は学術
的にも大きな損失である。
和
名
カザグルマ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Clematis patens Morren et Decne.
クレマティス・パテンス
環境省
レッドリスト
準絶滅危惧(NT)
維管束植物門 双子葉類 キンポウゲ科
その他
の指定
自然公園法 高山植物等
(鈴鹿国定公園)
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(○)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
里山に生育地が局限している。園芸目的で乱獲されて、危機的状況にある。
選定理由 さらに、中国原産の園芸植物である近縁のテッセンが移出して、交雑の生じる
恐れがある。
地理的分布 本州(関東地方以西)、四国、九州に分布する。
県内の分布 彦根市、水口町、土山町に分布し、永源寺町に記録がある。
生育環境 暖温帯の湿地周辺の林縁に生育する。
つる性の木本植物。5月上旬頃から、今年伸びた枝の先に1個の花をつける。
種の特徴 花は淡紫色のものもあるが、滋賀県ではすべて白色である。
特記事項 永源寺町では記録があるが確認できていない。
植物(2)
和
名
リュウキンカ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Caltha palustris L. var. nipponica Hara
カルタ・パルストリス・ニッポニカ
環境省
レッドリスト
(該当せず)
維管束植物門 双子葉類 キンポウゲ科
その他
の指定
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ( )滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(○)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
山地の谷筋など生育地・生育環境が局限している。園芸植物として盗掘され、
選定理由 個体数が激減しており、絶滅が危惧される。
地理的分布 本州、九州に分布する。
県内の分布 高島市今津町、高島市朽木に分布する。
生育環境
河川上流部の谷沿いや氾濫源、山地部沢沿いなど日当たりのよい、浅い水中
や湿地、谷筋の湿り気の多い場所に生える。
多年草。花茎は高さ15~50cm。花期は5~7月で、花茎に1個ずつ黄色の花を
種の特徴 つける。
いずれも小規模な群落で、数株程度に減少した自生地もある。ただ、繁殖力は強く、適地に移植されたも
特記事項 のは、よく成長し増殖している。
和
名
ミズチドリ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Platanthera hologlottis Maxim.
プラタンテラ・ホログロティス
環境省
レッドリスト
(指定なし)
維管束植物門 単子葉類 ラン科
その他
の指定
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(○)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
山地の湿原沢地に局限している。園芸目的の盗掘によって個体数が危機的
選定理由 状況にある。
地理的分布 北海道、本州、四国、九州に分布する。
県内の分布 高島市朽木、多賀町に分布する。
生育環境 山間の湿地~ブナ帯上部の草地に生える。
多年草。花茎は50~90cm。花期は6~7月、上部に多数の白色の花を総状に
種の特徴 つける。
特記事項 普通、自然度の高い湿性草地に生育するが、県内には放棄水田にも生育している。
植物(3)
和
名
ヒナラン
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Amitostigma gracile (Blume) Schltr.
アミトスティグマ・グラシレ
環境省
レッドリスト
絶滅危惧ⅠB類(EN)
維管束植物門 単子葉類 ラン科
その他
の指定
自然公園法 高山植物等
(鈴鹿・琵琶湖国定公園)
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(○)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
山地の湿った岩場に生育地・生育環境が局限している。乱獲によって個体数
選定理由 が激減しており、危機的状況にある。
地理的分布 本州(愛知県以西、茨城県)、四国、九州に分布する。
県内の分布 比良山、比叡山、日野町、甲西町に分布する。
生育環境 暖温帯の谷川沿いの湿った岩場に生育する。
多年草。花茎は高さ10~20cm。花期は6~7月、茎の先に淡紫色の小さな花を
種の特徴 10~15個つける。
特記事項 県内に記録がある場所についても、詳細な現況は明らかではない。
地衣類
和
名
ドロガワサルオガセ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危機増大種
学
名
Usnea dorogawensis Asahina
ウスネア・ドロガウェンシス
環境省
レッドリスト
(該当せず)
子嚢菌門 チャシブゴケ目 ウメノキゴケ科
その他
の指定
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○ )滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ( )種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
本種は,日本特産種で静岡県,滋賀県,奈良県,兵庫県の数カ所に分布する
選定理由 ことが知られている。しかし,現在,確実に生育することが確認されているの
は,滋賀県(醒ヶ井)と高野山だけである。極めて貴重な希種である。
地理的分布 静岡県,滋賀県,奈良県,兵庫県に分布する。
県内の分布 米原市醒井のみ
生育環境
米原市醒井の醒井養鱒場サルオガセ類生育地保護区内の樹木の樹皮上に着
生する。
種の特徴 小型の樹枝状地衣類。径0.6~1.3mm、長さ6cm。
本来生育地が局限しているうえ、生育地の消滅や環境悪化によって、個体群の個体数も激減している。
特記事項 従って、新たに生育が確認された場合は、着生している樹木と周辺の樹林を厳重に保護する必要がある。
鳥類(1)
和
名
ヨシゴイ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Ixobrychus sinensis sinensis
イクソブリュクス ・シネンシス・シネンシス
環境省
レッドリスト
準絶滅危惧(NT)
鳥綱 コウノトリ目 サギ科
その他
の指定
鳥獣保護法
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(
)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
もともと個体数は少ない上に、近年、既知の繁殖地の多くが消滅し、繁
選定理由 殖個体群が危機的な状況に陥っている。
地理的分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄に分布する。
県内の分布 草津市、守山市、西の湖、東近江市、長浜市に記録がある。
生息環境
ヨシ、マコモ、ガマなど単子葉植物の生えた湿地に生息し、魚類・両生類
を捕食する。
全長約37cm、翼開長約53cm。全身黄褐色で、オスは頭上が黒いがメス
種の特徴 では赤褐色で、メスの腹には褐色の縦斑がある。
日本には夏鳥として飛来する。生息環境の悪化が本種急減の要因なので、湖岸や河川付近のヨ
特記事項 シ原や草地を保全することや、内陸部へヨシを拡大することが必要。
和
名
コミミズク
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Asio flammeus flammeus
アシオ ・フラムメウス・フラムメウス
環境省
レッドリスト
(指定なし)
鳥綱 フクロウ目 フクロウ科
その他
の指定
鳥獣保護法
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(
)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
もともと個体数が少ない猛禽類で、生息地が限られている上に、近年個
選定理由 体数が危機的水準にまで激減している。
地理的分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄に分布する。
県内の分布
大津市、草津市、守山市、近江八幡市、東近江市、長浜市、高島市に記
録がある。
生息環境
琵琶湖岸や内湖、河川敷の草地、水田地帯などに単独または小規模な
群れで生息し、広い草原やヨシ原、農耕地などで越冬する。
種の特徴 全長約38cm。雌雄同色。北半球北部の寒帯や亜寒帯で繁殖。
日本には秋に冬鳥として飛来する。生息環境の悪化が本種の減少要因となっているため、ヨシ原
特記事項 や河川敷の草原の保護、減農薬による餌生物の復活が必要。
鳥類(2)
和
名
ヤマセミ
滋賀県レッド
データブック
絶滅危惧種
学
名
Ceryle lugubris lugubris
ケリュレ ・ルグブリス・ルグブリス
環境省
レッドリスト
(指定なし)
鳥綱 ブッポウソウ目 カワセミ科
その他
の指定
鳥獣保護法
科 名
(目名)
選定基準の
該当状況
条件Ⅰ(○)滋賀県における生息保護が、当該種の保全上重要である。
条件Ⅱ(
)種を特定した捕獲・採取圧が高く、存続が脅かされている。
もともと個体数は少ないが、近年、本種がつがいで周年生息する水域が
選定理由 著しく減少し、繁殖個体群の存続が危ぶまれる。
地理的分布 本州、四国、九州に分布する。
県内の分布
生息環境
大津市、信楽町、甲賀市、東近江市、多賀町、長浜市、高島市に記録が
ある。
主要河川の中流域から上流域や、山間部のダム湖などに生息し繁殖して
いる。
種の特徴 全長約38cm。雌雄同色。繁殖期は3~7月。
日本に周年生息する。生息環境の悪化と釣り人の増加が本種の減少要因である。このため、既
特記事項 知の繁殖地では、繁殖期における生活圏について人の立ち入りを禁止するなどの措置をとる必要
がある。