普通教科「情報」の科目

普通教科「情報」の科目
情報A・情報B・情報C
情 報 と は(1)

“情報化社会”

“情報”とは!?
情 報 と は(2)


新聞や本を買う
 何に対してお金を払っているのか?
 “紙”に対してではない
音楽のダウンロード販売
情 報 と は(3)

広辞苑第六版

あることがらについてのしらせ。「極秘情報」

判断を下したり行動を起こしたりするために必
要な,種々の媒体を介しての知識。「情報が不
足している」
情 報 と は(4)





坂村健,“大人のための「情報」教科書”
ある問題がある
それを解決するために情報を集め,現在の状態
からの選択基準に基づき評価し,情報を選択す
る
そして,それにより問題を解決する
つまり,現在の直面している問題を解決するため
の手掛かり
情 報 と は(5)




家を出る時に,傘を持つかどうか?
テレビ,ラジオ,新聞などの天気予報
 降水確率
自分で空を見る
外を歩いている人が傘をもっているかどうか
集合知(といえるか)
情報教育の目標(教科書p.15)

小中高校全体を通しての目標
1. 情報活用の実践力
2. 情報の科学的な理解
3. 情報社会に参画する態度
教 科 「情 報」

普通教科「情報」
 高校生全般
二つある

専門教科「情報」
 将来のエキスパート
普通教科「情報」の設置科目


3科目が設置
 情報A
 情報B
 情報C
全く別の科目ではない
情報A
教科書 p.31
目 標

情報A
コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用
を通して,情報を適切に収拾・処理・発信するた
めの基礎的な知識と技能を習得させるとともに,
情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。
このことの実習を通して、コンピュータの特性やネットワー
クの仕組みなどを理解させる
また、社会・生活に対する影響を認識させ、情報社会に参
加する態度の育成
情報社会を生きるために必要な能力
対象とする生徒

情報A
コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用
経験が浅い生徒(でも十分履修できることを想定
している)。
特に前提とする知識・技能はない
内容と取扱い(1)

情報A
(1)情報を活用するための工夫と情報機器

ア)問題解決の工夫
使わない場合もある

解決手順の工夫

情報機器の活用
情報機器を用いた処理と人手による処理の比較
問題解決方法は一つではない
解決方法により,効率や効果が変わる
内容と取扱い(2)

情報A
(1)情報を活用するための工夫と情報機器

イ)情報伝達の工夫

適切な提示方法の選択

情報機器の選択と活用
相手を考慮
内容と取扱い(3)

情報A
(2)情報の収集・発信と情報機器の活用

ア)情報の検索と収集

検索語の絞り込み(AND,OR,NOT)

別の検索語

発信側の工夫

SEO
内容と取扱い(4)

情報A
(2)情報の収集・発信と情報機器の活用

イ)発信と共有に適した表現

文字コード - 文字化け

データ圧縮 - 大量のデータ転送

誤解を招かない表現

再利用
“結構です”
内容と取扱い(5)

情報A
(2)情報の収集・発信と情報機器の活用
どのように確かめる

ウ)情報の収集・発信における問題点

信ぴょう性

新聞などとの比較

Wikipedia

情報発信に伴う責任

他人の権利侵害(人権,著作権など)

他人がどのように解釈するか
内容と取扱い(6)

情報A
(3)情報の総合的な処理とコンピュータの活用

ア)コンピュータによる情報の統合

イ)情報の統合的な処理

ワープロの文書中にデジカメの写真

情報のディジタル化の恩恵

マルチメディア(マルチコンテンツ)

バリアフリー
内容と取扱い(7)

情報A
(4)情報機器の発達と生活の変化

ア)情報機器の発達とその仕組み

アナログからディジタル

小型軽量化

スタンドアローンからネットワーク
内容と取扱い(8)

情報A
個人的にはAmazon
(4)情報機器の発達と生活の変化

イ)情報化の進展が生活に及ぼす影響

バンキングシステム

インターネット

携帯電話 などなど

生活の変化

マイナスの面も大いにある

ストレスや新たな犯罪
内容と取扱い(9)

情報A
(4)情報機器の発達と生活の変化

ウ)情報社会への参加と情報技術の活用

情報技術の活用力の重要性
情報B
教科書p.45
目 標

情報B
コンピュータにおける情報の表し方や処理の仕
組み,情報社会を支える情報技術の役割や影響
を理解させ,問題解決においてコンピュータを効
果的に活用するための科学的な考え方や方法を
習得させる。
コンピュータを効果的に活用するための方法の習得
技術の進展に左右されない基礎の理解
対象とする生徒

情報B
コンピュータに興味・関心を持つ生徒が履修する
ことを想定している。
内容と取扱い(1)

情報B
(1)問題解決とコンピュータの活用

ア)問題解決の手順とコンピュータの活用

手順(アルゴリズム)を明確に記述

他人が間違いなく理解できるか?

いろいろある - 効率

人手による処理
内容と取扱い(2)

情報B
(1)問題解決とコンピュータの活用

イ)コンピュータによる情報処理の特徴

数値データの限界

計算誤差
内容と取扱い(3)

情報B
(2)コンピュータの仕組みと働き

ア)情報の表し方

各種情報のディジタル表現

文字

数値

画像(色)

音
内容と取扱い(4)

情報B
(2)コンピュータの仕組みと働き

イ)コンピュータにおける情報の処理

コンピュータの構成

CPU,メモリ,入力装置,出力装置

プログラムの実行 - CPUの動き

プログラミングの基礎の基礎
内容と取扱い(5)

情報B
(2)コンピュータの仕組みと働き

ウ)情報の表し方と処理手順の工夫の必要
性

効率的な処理

誤りを防ぐ工夫
銀行のATMの台数と待ち時間
客の来店するパターンとサービス所要時間
情報B
内容と取扱い(6)

原子炉が暴走
(3)問題のモデル化とコンピュータを活用した
解決

ア)モデル化とシミュレーション

シミュレーションとは?

実際に実験できないようなことなど

数値モデル

コンピュータで処理
内容と取扱い(7)

情報B
問題のモデル化とコンピュータを活用した解決

イ)情報の蓄積・管理とデータベースの活用

データベースの概念

データベースの利用・構築

Excelによる簡易データベース
内容と取扱い(8)

情報B
(4)情報社会と支える情報技術

ア)情報通信と計測・制御の技術

社会のインフラを支える

誤動作や故障対策

フェイルセーフ
内容と取扱い(9)

情報B
(4)情報社会と支える情報技術

イ)人間への配慮

安全対策

ユーザインタフェース

操作ミスを未然に防ぐ
内容と取扱い(10)

情報B
(4)情報社会と支える情報技術

ウ)社会に及ぼす影響

情報モラルなど
情報C
教科書p.61
目 標

情報C
情報のディジタル化や情報通信ネットワークの特
性を理解させ,表現やコミュニケーションにおい
てコンピュータなどを効果的に活用する能力を養
うとともに,情報化の進展が社会に及ぼす影響
を理解させ,情報社会に参加する上での望まし
い態度を育てる。
前半 コンピュータやネットワークを活用した効果的な情
報の表現やコミュニケーションのための基礎的な知識と
技能の習得
対象とする生徒

情報C
情報社会やコミュニケーションに興味・関心を持
つ生徒が履修することを想定している。
これからの常識?
内容と取扱い(1)

情報C
(1)情報のディジタル化
 ア)情報のディジタル化の仕組み
 文字・音・静止画・動画
 すべて,0と1のビット列で表現
 ビット - 1けた
 バイト - 8けた(がほとんど)
内容と取扱い(2)

情報C
(1)情報のディジタル化
 ア)情報のディジタル化の仕組み
 文字の場合(一例)
 英字数字記号を7ビットで表す
 a を 110 0001 (10進数で 97)
 3 を 011 0011 (10進数で 51)
 ビット列を文字コード
内容と取扱い(3)

情報C
(1)情報のディジタル化
 ア)情報のディジタル化の仕組み
 文字の場合
 文字と文字コードの対応の仕方が複数
 情報の送り手と受け手で別だと文字化
け
内容と取扱い(4)

情報C
(1)情報のディジタル化
 ア)情報のディジタル化の仕組み
 音
 標本化
内容と取扱い(5)

情報C
(1)情報のディジタル化
 ア)情報のディジタル化の仕組み
 ディジタル化により,すべての情報を同じよ
うに処理できる
 ただし,大きさが異なる
内容と取扱い(6)

情報C
(1)情報のディジタル化
 イ)情報機器の種類と特性
 コンピュータだけではない
 アナログ機器からディジタル機器
 どのような影響があるか
内容と取扱い(7)

情報C
(1)情報のディジタル化
 ウ)情報機器を活用した表現
 情報を統合して,分かりやすい表現
 マルチメディア(マルチコンテンツ)
 実習の際,個人情報や素材の著作権など
に注意
 学内で発表
 インターネットで公開
内容と取扱い(8)

情報C
(2)情報通信ネットワークとコミュニケーション
 ア)ネットワークの仕組み
 データの流れ方
 データを分割 パケット
 プロトコルに従ってパケットを転送
 セキュリティ
 暗号化,認証
内容と取扱い(9)
情報C
1. 画像データなど大きなサイズのものをそ
情報の伝達中にノイズなどで情

のまま送るのは効率が悪い
報が変わることがある
2. 量を減らす(圧縮)
(2)情報通信ネットワークとコミュニケーション
検出:変わったことが分かる
3. 受け取った側で元に戻す
訂正:変わった部分を元に戻す
 イ)効率的な通信方法
 完全に戻せる圧縮方法
 通信速度
bps(bits per second)
 実質的に戻せる圧縮方法
誤り検出・訂正
 データ圧縮

内容と取扱い(10)

情報C
(2)情報通信ネットワークとコミュニケーション
 ウ)コミュニケーション手段としてのネットワー
ク
 電子メール,電子会議,電子掲示板
 マナーやモラル
 トラブル
内容と取扱い(11)

情報C
(3)情報の収集・発信と個人の責任
 ア)情報の公開・個人の責任
 公開情報の活用
 どのような情報が公開されているのか
 入手方法
 有用性
内容と取扱い(12)

情報C
(3)情報の収集・発信と個人の責任
 ア)情報の公開・個人の責任
 情報公開時の注意
 プライバシー
 気軽にアンケートに回答するな
 自己責任の原則
 他人の権利侵害
 著作権
内容と取扱い(13)

情報C
(3)情報の収集・発信と個人の責任
 イ)ネットワークを活用した情報収集・発信
 個人・グループの問題解決学習
 収集・選択・処理・表現(伝達)
内容と取扱い(14)

情報C
(4)情報化の進展と社会への影響
 ア)社会で利用されている情報システム
 具体例(教科書 p.74)
内容と取扱い(15)

情報C
(4)情報化の進展と社会への影響
 イ)情報化が社会の及ぼす影響
 アのシステムが止まったらどうなるか?
 人間は楽になるか?
 テクノストレス
配慮事項
単位数


「情報A」,「情報B」,「情報C」ともに2単位
 50分×35 で1単位
1科目を全ての生徒が履修
実 習



実習重視
実習指導が重要
準備
コンピュータや情報通信ネットワークなどを活
用した実習
「情報A」では総授業時数の2分の1以上
「情報B」及び「情報C」では総授業時数の3分
の1以上
誰が?

実習環境の整備
現状は?
他教科との連携

履修年次

他教科での実習
内容の取扱いについての配慮事項(1)

情報モラルの育成
 各科目に,“生活”又は“社会”という言葉
 コンピュータやネットワークが生活や社会に及
モラル,マナー,ルール
ぼす影響を取り上げる
 プラスの面だけではない。マイナスの面もある。
 “情報モラルの育成を図る”ということが配慮
事項として明記
技術的に詳細な部分に
内容の取扱いについて(2)
立ち入らない

具体例について
 原則を理解させるためのもの
 見直す
技術に進歩に合わせる
もう使われなくなっているものが
教材に残っていることもありうる
(現場では重要)