1923年関東地震の震源過程

資料10
断層モデル等の構築(地震研)
大大特Ⅰ全体のまとめ方
纐纈一起
東京大学地震研究所
ロードマップ
• Phase 1 2002 – 2004年度
大都市圏地殻構造調査研究
プレート境界地震の震源断層モデリング等
↓
国際ワークショップ (2004年6月)
中間評価
↓
• Phase 2 2005 – 2006年度
引き続き大都市圏地殻構造調査研究
強震動予測手法の高度化・高精度化
Phase 1の成果 (1)
1. フィリピン海プレート上面が反射法探査によりイメージングさ
れ,その深さはサイスミシティから決められたものより10 ~
20km浅く決まった.
→ プレート境界地震の断層ジオメトリを再検討することが必要.
Phase 1の成果 (2)
2. 低反射領域は断層面アスペリティに一致し,そこを高反射領域が
取り囲んでいる.
→ スラブ反射率を,プレート境界地震のアスペリティを検知するた
めの場のパラメータとして用いることができる.
1923年関東地震
房総半島南部断面
Phase 1の成果 (3)
繰り返す(ように見える)アスペリティ
1923年関東地震
1.1x1021Nm
(Mw8.0)
Max 10m
1.0x1021 Nm (Mw7.9)
1703年元禄地震
1.9x1021Nm
(Mw8.1)
Max 16m
1.9x1021 Nm (Mw8.1)
海岸段丘から推定した
上下変動 (宍倉・越後,
2001)
Phase 2の計画(強震動予測手法の高度化)
高精度化の対象となる地震
首都直下地震・東海地震・東南海地震・南海地震・
(関東地震) → すべてプレート境界地震
内陸地震の強震動予測手法はほぼ確立している
→ プレート境界地震が高精度化の対象
プレート境界地震の強震動予測
ひとつ前の地震のモデルがわかっている場合
ひとつ前の地震のモデルがわかっていない場合
プレート境界地震の震源モデル化 (1)
アスペリティ繰り返し仮説に依拠すれば...
1. ひとつ前のイベントのモデルが知られているとき
(東南海地震・関東地震など)
このモデルに擬似動的モデリングを施してやや短周期
成分を追加し,強震動のシミュレーションを行う.
プレート境界地震の震源モデル化 (2)
2. ひとつ前のイベントのモデル
が知られていないとき(首都
直下地震・東海地震など)
震源過程インバージョン結果
のスケーリングを基にした,
特性化震源モデルを作成する.
Column with slip smaller than 30% of average is removed.
Strike
Dip
NE
Rupture Area
Asperity
SW
0.13
0.61
0.66
0.46
2.03
2.60
2.92
3.14
0.81
0.18
0.20
0.16
0.21
0.53
0.96
1.10
3.08
3.84
3.53
2.32
0.21
0.43
0.46
0.32
0.00
0.24
1.18
1.78
4.59
5.76
4.04
1.99
0.05
0.17
0.57
0.18
0.00
0.34
1.50
1.85
4.33
5.70
4.33
2.73
1.45
1.36
2.13
1.13
0.01
0.10
0.28
1.11
2.78
4.76
4.64
3.74
2.99
3.68
3.75
2.29
0.42
0.15
0.04
0.66
1.59
3.55
4.63
4.57
3.86
3.57
3.73
2.72
1.45
1.71
1.20
0.49
0.50
1.77
2.95
3.43
2.62
2.88
3.68
3.40
2.03
3.03
3.19
1.92
0.72
0.30
1.15
1.06
0.73
1.14
2.35
3.02
最終的な成果物 (1)
1. プレート境界地震の高精度な震源モデル化手法と,それ
を来るべき首都直下地震,東海地震,東南海地震,南海
地震などに適用して作成したそれぞれの震源モデル
→ 地震調査委員会強震動
評価部会で検討されて
いる海溝型地震の強震
動予測レシピに資する.
破壊領域のスケーリング
最終的な成果物 (2)
2. フィリピン海プレート上面のモデルと活断層の形状モデ
ルデータベース
→地震調査委員会長期評価部会での断層形状評価に資する.
最終的な成果物 (3)
3. 首都圏・近畿圏の三次元
地下構造モデルの決定版
→地震調査委員会強震動
評価部会で構築を進め
ている地下構造モデル
データベースに資する.
最終的な成果物 (4)
4. 首都圏・近畿圏の250mメッシュ地形地盤分類図および
それを基にした地盤増幅率地図
→地震調査委員会強震動評価部会で構築を進めている地
下構造モデルデータベースに資する.
最終的な成果物 (5)
5. (1), (2), (3)を用いて算出された首都直下地震,東海地
震,東南海地震,南海地震などの高精度なシナリオ地
震動予測地図
→地震調査委員会強震動評価部会で作成する予定の第2
期地震動予測地図に資する.
最終的な成果物 (6)
6. (1), (2)を用いて算出された首
都直下地震,東海地震,東南
海地震,南海地震などの長周
期地震動シミュレーション
→地震調査委員会強震動評価部
会で作成する予定の第2期地
震動予測地図に資する.