早期・探索臨床研究センターでの取り組み - 公益社団法人日本医師会

国立がん研究センター
東病院 臨床開発センター 臨床試験支援室
/早期・探索臨床研究センター 支援ユニット
佐藤暁洋
TR・臨床研究拠点(厚労省・文科省)
橋渡し拠点
早期探索拠点
臨床研究中核拠
点
札幌医大、北大、旭川医
大
国立がん研究センター(がん)
北海道大学
東北大学
国立循環器病研究センター(脳心血
管)
千葉大学
東京大学
大阪大学(脳心血管)
名古屋大学
京都大学
東京大学(精神神経)
京都大学
大阪大学
慶応大学(免疫難病)
九州大学
先端医療振興財団
九州大学
名古屋大学
わが国全体の開発体制ネットワーク構築
 日本語正式名称
国立がん研究センター
「早期探索臨床研究センター」
 英語表記
Early Phase & Exploratory Oncology Trial
Center
NCC- EPOC
EPOCとは…
1. 英語表記 (Early Phase & Exploratory Oncology Trial
Center) の略
2. Epoch-makingとなるイノベーションを創出する
H24 /9より組織図上に位置づけ
First in humanの医師主導治験・企業治験
First-in human終了後未承認薬での医師主導治験
(POC試験など)
付随するトランスレーショナルリサーチ
First in humanの医師主導治験・企業治験
国立がん研究センターでのfirst-in-human試験
薬剤
First in Man試験の詳細
治験開始
ステータス
.抗Integrin抗体(企業:外資)
日・独のparallel phase I試験
2011
登録終了
C-MET阻害剤(企業:国内)
日本単独のPhase I(治験)
2011
登録終了
GBS-01(東病院)
東病院主導の単施設での臨床試験
2011
登録終了
ヒト化抗CD20抗体製剤
(企業:国内)
日本単独のPhase I(治験)
2011
治験終了
がんペプチドワクチン
(企業:外資)
日本単独のPhase I(治験)
2011
登録中
がんペプチドワクチン
(企業:国内)
日本単独のPhase I(治験)
2011
登録中
抗HB-EGF抗体(企業・国内)
日・米のparallel phase I(治験)
First-in-class
2012
登録中
FU modulater (企業・国内)
日本単独のphase I(治験)
First-in-class
2012
登録中
PIMキナーゼ阻害剤
(企業:外資)
日・英のparallel phase I(治験)
2012
登録中
がんペプチドワクチン
(企業:国内)
日本単独のPhase I(治験)
2012
登録中
国際共同治験件数と第Ⅰ相試験登録数:NCCE
治験登録症例数(total & phase I)
国際共同治験件数
400
(No. of contracts)
70
(No. of contracts)
341
350
60
310
2
300
50
279
2
250
1
製販後
40
Ⅲ
47
30
40
37
1
20
10
0
200
189
178
168
Ⅱ
Ⅰ/Ⅱ
150
118
Ⅰ
125
100
57
1
16
7
10
6
1
3
3
1
1
4
1
1
3
3
2
1
2
1
2006 2007 2008 2009 2010 2011
40
50
0
2007
2008
pts
2009
No.(phaseⅠ)
2010
pts
2011
No.(total)
アカデミア発シーズの開発状況
シーズ
機関
現状
今後の予定
GBS-01(牛蒡子)
国がん東
First in Human(PI)
PIIを医師主導治験で実施
予定(2012 4Q)
新規抗がん剤
がん研
Phase I 登録開始
Phase Iを企業治験で実施
抗体付加DDS製剤
国がん東
前臨床試験中
FIHは企業治験、PIIaを医
師主導治験予定
新規核酸製剤
国がん中央 前臨床試験中
FIH(2-3年内)
新規抗がん剤
(がん幹細胞標的)
慶應大
POC試験を医師主導治験
で実施予定(今年度)
新規遺伝子治療剤
医薬基盤研 前臨床試験中
POC試験を臨床試験
(来年度)
新規大腸がん抗体
(First in class)
国がん東
前臨床試験中
企業 or 医師主導治験(23年以内)
新規抗がん剤DDS製剤 東京理大
前臨床試験中
測定法確立後に企業との
マッチングを予定
(First in Class抗がん剤)
(First in Class抗がん剤)
前臨床試験中
First-in human終了後未承認薬での医師主導治験
(POC試験など)
未承認薬医師主導治験・TR支援体制構築(2012)
東病院長
臨床開発センター長
31名
21名
7名
先端医療開発支援室
臨床試験支援室
治験管理室
・セントラル支援
・治験実施支援(CRC)
・トランスレーショナルリサーチ支援
データセンター/モニタリング
・国際共同試験
・広報、患者リクルート
6名
メディカルライティング
・知財・共同研究契約事務
プロジェクトマネージメント
・薬事
治験事務局
統計コンサルテーション
生物統計
薬事コンサルテーション・ローカル支援
・治験事務
臨床研究支援(CRC)
リサーチコンシェルジェ
・共同実施
・安全性情報管理
・教育(臨床試験)
・監査
外来棟
プロジェクト棟
臨床開発センター
病棟
国立がん研究センター東病院
合計65名(12/1現在)
※事務員なども含む
企画・立案/プロジェクトマネージメント
臨床試験支援室で、早期開発試験の
企画/立案~実施(中央+施設)まで
ほぼすべてのプロセスを支援可能
データセンター/モニタリング部門
・薬事コンサルテーション
・臨床試験プロジェクトマネージメント
・メディカルライティング(プロトコール)
MD1名、MW1名
薬事専門家1名
DM 4名、BioStat 1 名
モニター4名、治験調整事務1名
臨床試験支援室での品質管理
データ
マネージメント
・患者登録
・データ収集
・データクリーニング
・データセット作成
など
モニタリング
・データマネージメント
・モニタリング(中央・施設訪問)
・生物統計
・治験調整事務局
実施施設(東病院)
CRCによる品質管理
・セントラルモニタリング ・適格性の確認
・CRF作成
・施設訪問による直接
・文書管理
閲覧(サンプリング)
など
・安全性情報
など
ICH-GCPレベルでの臨床試験の実施・支援体制を構築中
・臨床研究CRC部門
CRC 5名
CRCアシスタント1名
実施・計画中の未承認薬を用いた医師主導治験・研究者主導試験
薬剤
対象
phase IRB承認 治験届け
登録開始
登録終了
経費
1.TAS102
胃癌
II
2012/01
2012/02
2012/03
2013/01
科研費(取得済)
2. olaparib+ eriblin
乳癌
Ib
2012/11
2012/12
2013/01
医師会研究費
(取得済)
3.GBS-01
膵癌
II
2012/12
2013/01
2013/02
科研費(取得済)
小児
固形癌
I
2012/12
2013/01
2013/02
科研費(取得済)
5. RET阻害剤
肺癌(RET)
II
2013/01
2013/02
2013/02
科研費(取得済)
6.sulfasarazine
胃癌
I
2013/01
-
2013/02
本事業費
7. HSP105ワクチン
食道・大腸癌
I
2013/02
-
2013/03
共同研究(企業)
8. regorafenib
胃癌
(国際共同)
r-II
2013/03?
?
?
企業研究費
食道癌
IIa
2013/04?
?
?
企業研究費(予定)
4. ペプチドワクチン
(カクテル)
9. BKM102
他に4-5試験(国際共同含む)計画中
わが国初の本格的未承認薬医師主導治験
TAS102胃がんphase II
Z
Stratified
Logrank Test:
P=0.0011
HR: 0.56,
95%CI [0.39,
0.81]
0.5
Probability
1.0
大腸癌TAS102 r-phase II: OS
治験届け: 2012年2月14日
First Patient In: 2012年3月14日
参加施設:国がん東、愛知、四国、
静がん、埼玉がん、がん研
進捗:登録終了
35
(例)
実際の登録
0
30
0
3
6
9
12
15
Yoshino T, et al. Lancet Oncol, 2012
18
目標28例
(PPS8Wとして)
25
20
予定登録ペース
15
登録例数
登録例数(累積)
10
5
0
(月
)
医師主導治験の実施体制(セントラル)
登録
TAS-102
患者登録、確認票発行など
データセンター
CRFの回収、データクリーニング・入力
ロジカルチェック、レポート作成など
モニタリング
SDVの実施、必須文書の確認、逸脱の
確認、モニタリング報告書作成など
調整事務局
安全性情報のハンドリング、治験届け
などの管理、必須文書などの管理など
(企業治験では安全性、文書QC、薬事部門などの業務)
生物統計
監査
総括報告書
治験薬製造・管理
統計解析計画書(SAP)作成、統計解析
の実施など
施設監査、監査の実施
総括報告書の作成
治験薬の製造、交付、回収、管理など
東
病
院
臨
床
試
験
支
援
室
大
鵬
薬
品
厚労省/ PMDA
Grant /regulation
アカデミア施設
シーズ提供
開発支援
共同開発
コアセンター(国立がん研究センター
埼玉県立がんセンター
四国がんセンター
製薬会社
治験薬提供
資金提供
共同開発
早期・探索臨床研究センター)
整備済み・整備中
・薬事/開発コンサルティング
・データセンター/モニタリング部門
・安全性情報管理
・治験調整事務局
・情報共有基盤(施設内+施設間)
・監査
・個別化医療(ターゲットシークエンス)
整備計画中
・細胞性免疫反応検査(検体処理/保管)
・CRC等の教育プログラム
・(企業などからの)資金配分体制
以下の目的で構築中
・(早期開発)医師主導治験
・TRの実施・支援
※現時点では企業治験はスコープ外 がん研有明病院
愛知県がんセンター
静岡県がんセンター
施設間での情報共有(Web会議)
臨床試験支援室内会議室
多施設間でWeb会議システムを
導入しface to faceで会議を実施
○参加者
・各施設研究者+CRC
・モニタリング担当者/DM
・治験調整医師
○会議内容
・候補症例のスクリーニング
・登録患者の進捗状況
・有害事象の発生状況
○頻度
・1回/週
医療情報学会 (2012)
Phase1 センターの情報共有基盤
Share point Server 2010
治験管理室
治験事務局
ログインした情報を
もとに適切なフォル
ダアクセス権限が
与えられる
臨床試験支援室
病院外のユーザは
試験に関わる特定
のフォルダのみに
アクセス権が与え
られる
MS.VDI
東病院ユーザ
企業担当者もしくは他病院医師など
付随するトランスレーショナルリサーチ
個別化医療の推進: NCCE-ABC study
Target sequence
専門家パネル: 腫瘍内科医、病理医、TR研究者、生物統計家、遺伝子倫理担
当者 etc
ジュニアパネル: 若手スタッフ、レジデント
TR Project in NCCE
新規融合遺伝子:KIF5B-RETの発見
Kohno T, et al: Nature Med, 2012
次のステップ: シーズ受入/評価体制構築
シーズ
内
容
今
後
の
計
画
大学・ベンチャー・企
業(IIT)などから シー
ズを公募
早期探索臨床研究セ
ンターHP上等にシー
ズ受付窓口を設置
開発コンサルテーション
評価会議
シーズ評価(随時)にて
・開発・薬事戦略立案支援
・開発支援の可否判断
・企業とのマッチング
など
(開発のナビゲーション/
交通整理を行う)
中間評価(1/年)にて
・Go or no-go decision
・開発アドバイス
臨床・基礎研究者・薬事専
門家などからなるコンサル
テーションチームを構成
外部有識者(規制当
局、製薬会社OB)含む
専門家による評価会
議を設置
導出
製薬企業などへ
(開発計画・進捗に関
して第三者的に評価
する。)
NCC-EPOC
NCC-EPOC今後の予定
 アカデミア・ベンチャー企業シーズ開発コンサルタント体制および評価会
議の整備
 EPOC内各種委員会の整備
 国際共同医師主導治験(胃がん・肺がん)実施に向けた整備
 臓器別・内視鏡グループの独立に向けた体制整備
 希少疾患および外科早期開発グループの創設に向けた準備
 データセンターのNPO化?
日本の基礎研究をベースに世界をリードする開発グループの構築へ