* 上町 悠哉 * スタグフレーション(Stagflation)とは?? スタグフレーションとは、インフレ(物価水準の上 昇)と景気後退が同時に発生した場合のことを指す。 不況(Stagnation)とインフレーション(Inflation)と の合成語である。 * 30 25 供給曲線 20 15 10 需要曲線 5 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 * ディマンドプルインフレとは、景気の過熱が原因で総需要が総 供給量を超えることによって生じるインフレ。すなわち、需要 が逼迫することによって生じるインフレである。 * 右図は需要と供給の関係図だが、需要が増加することによって 価格が上昇している。これが継続することをディマンドプルイ ンフレという。 * 30 25 供給曲線 20 15 10 5 需要曲線 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 * コストプッシュインフレとは、賃金や原材料費の高騰が原因 となり、生産費用(賃金・原材料費・燃料費など)が上昇す ることによって生じるインフレ。すなわち供給サイドの価格 上昇によるインフレである。 * また、特定の生産要素(資本・土地・労働)の不足から、 生産(供給)が需要を下回ることによって生じるインフレを ボトルネックインフレーションという。 * 9 8 経済成長率 7 6 5 4 インフレ率 3 2 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 * スタグフレーションとは、要するにその国の経済成長率よりもインフレ率が上回 る状況を指す。不況時に起こるので一般的にコストプッシュインフレによって引 き起こされると考えてよい。 * 代表的な問題としては、経済成長率が鈍り、賃金の上昇が減速あるいはマイナス に転じている場合においても物価が上昇し続けるので、実生活に多大なマイナス 影響を与える現象である。 * 内生的要因 * 発展途上国において陥りやすいと考えられるスタグフレーションの 諸要因(構造問題の存在:内生的要因) * 設備投資の伸び悩みや技術革新停滞による労働生産性の低下を受け 労働コスト(ユニットレイバーコスト:生産一単位当たりに要する 人件費のことで、企業が一定の物を生産するのに必要な賃金。)が 上昇する場合。 * 労働運動が激化し不況時での恒常的な賃上げによる賃金決定メカニ ズムが硬直化する場合。 * 中央銀行による過度のマネーサプライ拡大政策が期待インフレ率を 高める場合。 * 財政赤字の是正によるマネーサプライの増大期待インフレ率を高め る場合。 * 債務累計の増加に伴う自国通貨の価値低下を通じて輸入物価の上昇 を招く場合。 -20 インフレ率 経済成長率 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 1996年 1995年 1994年 1993年 1992年 1991年 1990年 1989年 1988年 1987年 1986年 1985年 1984年 1983年 1982年 1981年 1980年 * 140 120 100 80 60 40 20 0 -1000 インフレ率 経済成長率 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 1996年 1995年 1994年 1993年 1992年 1991年 1990年 1989年 1988年 1987年 1986年 1985年 1984年 1983年 1982年 1981年 1980年 * 6000 5000 4000 3000 2000 1000 0 * 外生的要因 * オイルショックに代表される原材料費の世界的な高騰が主な原 因として挙げられる。経済の基礎的指標(ファンダメンタル ズ)によって決定される適正価格と比べ大幅に乖離する原材料 の費用がかさむことによって起きる。 -2 インフレ率 -4 -6 経済成長率 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 1996年 1995年 1994年 1993年 1992年 1991年 1990年 1989年 1988年 1987年 1986年 1985年 1984年 1983年 1982年 1981年 1980年 * 14 12 10 8 6 4 2 0 インフレ率 -5 -10 経済成長率 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 1996年 1995年 1994年 1993年 1992年 1991年 1990年 1989年 1988年 1987年 1986年 1985年 1984年 1983年 1982年 1981年 1980年 * 20 15 10 5 0 *
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