重力レンズで探るダークマターの 微細構造 井上 開輝 近畿大理工 2005/09東北大21世紀 COE研究会 内容 0 イントロ 1 重力レンズとは? 2 CDM「サブハロー」を探る 3 CDM「初世代ハロー」を探る 4 現状と今後の展望 共同研究者 千葉 峰岸 柏川 片ざ 征司 (東北大) 岳夫 (東大天文センター) 伸成 (NAOJ) 宏和 (JAXA) 0 イントロ 現在の線形密度 揺らぎの大きさ ダークマター コールド 小スケールから大スケール ホット 大スケールから小スケール ダンピング 弱い 1 0.01 大スケール (線形) 1/ 3000Mpc 1/100Mpc 強いダンピング 小スケール (非線形) 波数 k 0 イントロ 現在の線形密度 揺らぎの大きさ ダークマター コールド 小スケールから大スケール ホット 大スケールから小スケール ダンピング 弱い 1 0.01 大スケール (線形) 1/ 3000Mpc 1/100Mpc 強いダンピング 小スケール (非線形) 波数 k 0 イントロ 現在の線形密度 揺らぎの大きさ ダークマター コールド 小スケールから大スケール ホット 大スケールから小スケール ダンピング 弱い 1 0.01 大スケール (線形) 1/ 3000Mpc 1/100Mpc 強いダンピング 小スケール (非線形) 波数 k 無衝突ダンピング(free streaming) 粒子が熱浴からデカップルしたのち、その固有の 速度分散によって揺らぎがならされる。 ダンピングスケール~速度分散×所要時間 速度分散大 ダンピングスケール大 コールドダークマター(CDM)の特徴 小さいスケールほど揺らぎは大きい。 特徴的なスケールをもたない。 大スケール(>1Mpc)では観測と良く合う。 小スケール(<1Mpc)ではどうか? 「行方知らずの矮小銀河」問題 シミュレーション 観測 Abell 851 2 Mpc 200kpc Moore et al.’99 M31 N(simulated satellites) >> N (observed satellites) CDMモデルが本当ならば、 銀河ハローの中には淡い矮小銀河 (CDMサブハロー)がたくさんある? 質量小 質量大 Klypin et al.’99 1.重力レンズとは? a y DLS DS x DL qS qI DLS a = DS (qI-qS ) y = x-a(x ) アインシュタイン半径 y x a DLS DS DL qS qE qE 1.重力レンズで探るCDMサブハロー A 光源 B A 光源 B CDM サブハロー A 光源 B CDM サブハロー 像のフラックス、位置の系統的なずれ フラックス比異常? A(0.98) B(1.00) C(0.52) D(0.02) 滑らかなレンズ ポテンシャルだと (A+C)/B = 1 が予測されるが (A+C)/B = 1.5 Cusp-caustic relation A B C =0 | A | | B | | C | B1422+231 zs=3.62, zL=0.34 Lens B0128+437 B0712+472 B1422+231 B1555+375 B1608+656 B1933+503 B2045+265 MG0414+0534 PG1115+080 discrepancy none ~20% ~20% ~50% none ~50% ~50% ~20% ~30% N.Dalal フラックス異常の理由 ダストによる吸収 フラックスが波長によらない 場合もある。 星によるマイクロレンズ QSOジェットは増光 されない 複雑なポテンシャル 系統的な増減光を説明 出来ない。 CDMサブハロー Mao&Schneider’98, Chiba’01 Metcalf&Madau’01, Dalal&Kochanek ’02 SUBARUによる中間赤外観測 (Chiba,Minezaki,Kashikawa,Kataza,KTI) ダストによる吸収がない フラックスを正確に測れる。 星によるマイクロレンズがない ダストトーラスの サイズ(~1pc) ダストトーラスのサイズが大体分かる 紫外放射と赤外放射 のタイムラグより 不定性の少ない理想的な観測が行える! 結果 Subaru [email protected]μm PG1115+080 B1422+231 C フラックス異常なし A2 A1 B A フラックス異常あり B CDMサブハローの C 検出か?(Chiba,Minezaki, Kashikawa, Kataza KTI ApJ’05) A1+A2 = 14.6 1.2mJy A2/A1 = 0.930.06 1 B/A1 = 0.160.07 C/A1 = 0.210.04 A+B+C = 19.2 2.9mJy (A+C)/B = 1.510.06 A/B = 0.940.05 C/B = 0.570.06 サブミリ波による「直接」 観測 (SMA,ALMA) (Inoue&Chiba ’05) ダストによる吸収がない フラックスを正確に測れる。 星によるマイクロレンズがない ダスト放射領域の サイズ(100-1000pc) レンズの位置や距離が分かる アストロメトリによる 視線方向の銀河ハローとCDMサブハロー と区別が出来る!(高解像度が必要) Simulated images of B1422+231 ソース半径=200pc CDM サブハローの「影」 3 CDM「初世代ハロー」を探る WIMP(m~100GeV)のダンピングスケール ~0.1pc 揺らぎの大きさ 「初世代ハロー」の質量~地球質量=10-6Msun 1 0.01 大スケール (線形) 1/ 3000Mpc 1/100Mpc 波数 k 1/0.1pc CDM(WIMP)ハローの質量関数(Diemand et al. ’05) 宇宙最初の構造(z=26) (Diemand et al. ’05) 3kpc 60pc 0.02pc WIMP地球質量ハローによるピコレンズ M33 DM33 = 790kpc Galaxy M33:A large number of blue stars (A & B) 増光のタイムスケール短い <10~100秒 SUBARU Suprime-Cam がベスト? 現状と今後の展望 QSO-銀河四重像レンズ系におけるフラックス 比異常はCDMサブハロー106-9Msunの存在を 示唆 中間赤外(SUBARU)、サブミリ波(SMA、ALMA)によ る多波長観測で検証が必要 CDMがWIMPの場合、最小サイズのハローの質量は 地球質量10-6Msun以下 「初世代ハロー」によるピコレンズの検証が必要 Submillimeter thermal dust free-free Synchrotron Source=dust continuum from QSO host galaxy Theory galaxy merger starburst dusts, massive stars QSO(SMBH) Thermal radiation from dusts(20-50K, ~10mJy) QSO host galaxy luminous at infrared (~30%) redshift z~5 Luminous at submillimeter caustics critical lines arrival time S L A B C H S L S L L H S D B1422 A2 S A1 C B L H L S B1555 Systematic (de)magnification ー+ ++ ーー saddle 1-kg >0 1-k-g <0 minima maxima 1-kg >0 1-k-g >0 1-kg <0 1-k-g <0 magnify demagnify 1-k >0 1-k <0 demagnify magnify Application to 8 radio quad lenses Kochanek & Dalal ’02 saddles minima substructure complicated smooth lenses demagnify magnify Dust reverberation mapping Minezaki et al. 2004 dust torus nucleus dust torus lag time (∝L1/2) day logΔt (UV or optical vs. K) = – 2.15 – Mv / 5.0 (Δt ∝ L1/2 ) then, Mv →Δt → Rs = cΔt
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