なぜ志金は循環しないのか 循環するために、 誰が、なにをすべきか? - 課題先進国だからこそ、 社会を変えるしかけをつくる! IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 川北 秀人 http://blog.canpan.info/iihoe/ IIHOEって? 組織目的: 地球上のすべての生命にとって、 (1994年) 調和的で民主的な発展のために 社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援 隔月刊誌「NPOマネジメント」発行 育成・支援のための講座・研修(年100件以上) 地域に根ざして活動する団体のためのマネジメント講座 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修 企業の社会戦略(責任・貢献)のデザイン ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決 2020年の地球への行動計画立案 専従3名+客員2名、東京(新川)、約4000万円 なぜ「志金」は循環しない?(みなさまのやりとりから) 本当に循環してないの? NPOってリスクマネーじゃん!しくみも制度もないし! 地域循環のイメージがない!預金者も知らないのでは? 情報がないから選べない! 地域内で完結する事業がなければ、循環しないし! 寄付に比べて、融資はこれから! なぜ「志金」は循環しない? 循環しうる志金とは? ①投資:出資し、決定権を持ち、配当を受けるが、 リスクを負い、損失もあり得る。 ②融資:貸し出し、関与し、利子を受け取るが、 リスクを負い、損失もあり得るため、担保を取る。 ③助成:ニーズと手法の合理性に共感して 資金提供し、成果(=よりよい社会の実現)に 期待するが、ほとんどは積極的に関与しない。 (もちろん、専門家が関与する方が成果は高い) なぜ「志金」は循環しない? 循環しうる志金(源)はどれだけある? 06年3月 5(4)年間 11年3月 (名銀は07年) の増減 → 27,532 + 949 預金:26,583 名古屋銀行 → 20,340 + 579 貸出:19,761 → 24,151 +2,072 預金:22,079 愛知銀行 → 16,180 +1,509 貸出:14,670 → 15,669 +1,061 預金:14,608 中京銀行 → 11,983 + 196 貸出:11,786 3行で預金4,083億円増、貸出2,285億円増 あと1兆7072億円のほとんどは国公債+外国債! うち1%でも地域に回れば170億円! (09年の県民所得は297万円、世帯760万円!) ※大垣共立+十六=預金:1兆0853億円増 貸出:1兆0022億円増 預金-貸出=1兆7348億円 単位:億円 なぜ「志金」は循環しない? 投融資されるべき事業・組織に求められるもの ① 具体的な事業のしくみ(business model) ② ある程度の収益性(return) ③ 説得力のある説明責任(accountability) ④ 現場を支える品質管理(quality management) ⑤ 現場をつくる人材組織開発(human resource and organization development) → これを育てられるかどうかが、 NPO・事業家と、その支援者の問題! 「志金」を循環するために!(みなさまのやりとりから) NPOの支援センターに求められる機能? 強くする人材を増やすには? 商議所などがSB支援にどうかかわる? スキルがない人のボランティアのニーズ? 資金提供側の動機付け? 有料で支援するために? ろうきんは、「地域再投資」を どう加速できるか? 都市再生機構(UR)の団地再開発に、生活クラブ (生協+社福)が医療・介護・住宅・買物・生活相談 で支援(千葉市) 商店街の「所有・利用分離」で若者入居促進 (09年4月、アーケード名店街:静岡県沼津市) 労働者・生活者の不安は「底が見えない負担増」 所得の格差は貯蓄の格差へ 不動産を持っていても、活用できる力と資金がない! → 所有の分散(孤有)から共有(協融)へ → 「組合型」協働社会という日本型地域再投資へ! 「事業」とは? 目標を合理的に実現するプロセス 目標は明確か? 対価性の3つのパターン (1)対価収入で継続可能 (2)対価も取れるが、補助が不可欠 (3)対価が取れない「基本的人権保障」 →(2)(3)は「社会制度化」も事業! 「自分はやらない」もプロデュース 事業の自立性?→対価と事業がめざす運営形態 必要な資金の負担 例 目指す運営形態 受益者・利用者からの 対価収入により、 収益が見込める。 (対価自立事業) スポーツ・芸術文化活動 主婦・障碍者の起業 環境配慮製品・サービス 受益者・利用者から 対価も取れるが、 継続には外部からの 補助が必要。 (補助継続事業) フリースクール 伝統文化財の維持・継承 里山保全 難アクセス地の公共交通 介護保険事業 市民による 事業経営の効率化を 進めつつ、行政からの 補助は続ける。 →補助の制度化必須! 基本的人権の保障上、 不可欠な事業であり、 受益者・利用者からの 対価による継続は困難。 (基本的人権保障事業) ホームレスの緊急救援 子どもの電話相談 途上国への開発協力 DV被害者の支援 医療情報の翻訳・通訳 社会的な課題解決の 先駆者として市民が 先行しており、行政 サービスとして法制化 する必要あり。 →事業の制度化必須! 市民による 自主・単独事業へ →立ち上げ期のみ支援 (リサイクル、有機農業など) 愛知県も、これまで20年と、これから20年は違う 1990年 2000年 2010年 計(千人) 6,690 7,043 7,366 0~14歳 1,236 1,081 1,037 15~64歳(A) 4,784 4,914 4,825 A÷B 75歳~ 7,358 849 ▲16% 7,151 747 ▲28% 4,620 4,420 ▲28% +0% 656 1,019 1,503 2030年 ▲2% +10% (生産人口) 65歳~(B) 高齢者率 2020年 1,888 1,984 9.8% 14.5% 20.4% +129% 25.7% 27.7% +32% 7.2人 259 4.8人 393 3.2人 662 2.4人 974 2.2人 1,194 +68% +47% +22% 2020年の愛知県は? 高齢者率は? →25.7%! 高齢者1人を支える生産人口は、2.4人! 75歳以上は? →97.4万人(10年比47%増)! ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 健康増進活動の可視化を急ぐ! 生産人口は? → 4%減(00年比 6%減) ! 県税収入は? 既存インフラの補修コストは? 道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・ 県債残高は? 消費税は、いくら必要? 愛知県の高齢者・後期高齢者のくらしは? 2000年 2005年 2010年 2015年 人口(千人) 7,043.3 7,254.7 7,408.4 7,392.1 高齢者 1,019.9 1,254.4 1,469.8 1,773.6 393.5 520.3 641.6 810.1 後期高齢者 世帯数 高齢者単身 5.6% 7.2% 8.7% 11.0% 13.2% 2,5482 123.3 2,758.6 167.6 2,933.4 214.9 2,988.7 281.8 3,006.8 324.0 32.1+91.1 49.5+118.0 69.8+145.1 98.4+183.9 119.8+204.1 後期高齢者 52.3 11.2+41.1 単身 高齢者夫婦 後期高齢者 夫婦 高齢世帯率 2020年 7,358.6 1,888.8 974.7 78.6 18.7+59.8 108.6 151.8 200.3 27.9+80.6 41.4+110.4 57.1+143.2 123.4 22.0 170.0 38.5 220.6 53.2 292.1 74.6 338.5 94.1 9.7% 12.2% 14.8% 19.2% 22.0%
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