神奈川フィル不当解雇事件で勝利判決 - 杉本さん布施木さんの解雇を

神奈川フィル不当解雇事件で勝利判決
神奈フィルファンの皆様に御礼申し上げるとともに、引き続き二人の職場復帰まで
のご支援をよろしくお願いします。
2015 年 11 月 26 日、横浜地裁は神奈川フィルが行ったコントラバス奏者杉本さん・
布施木さんの不当解雇に対して、解雇権の濫用と認め、解雇は無効であり労働契約上
の権利を有する地位にあることを確認し、解雇から本日までの賃金の支払いを命じる
判決を下しました。昨年 7 月の神奈川県労働委員会の勝利命令に続く勝利判決であり、
神奈川フィル当局が主張していた演奏技術の低下や業務命令に従わなかったことを
事由とした解雇の正当性は横浜地裁によって完全に否定されました。
この間、この争議を支えて頂いた神奈フィルファンの方々にこの勝利判決を報告す
るとともに、改めて御礼申し上げます。みなさんから寄せられた公正な判決を求める
署名は約1万5千筆を集約し、裁判所への一言も約500通が寄せられ、裁判所を動
かしたことと確信しています。
本解雇事件は、もともと楽団運営を私物化した一部理事に対して、異を唱えて県公
務一般労組神奈フィル分会を結成・加入した両名に対し、当局が異論を挟むものを排
除するために企てたもので、でっち上げや処分事由に当たらない内容を持って、解雇
を強行した労働者敵視、組合潰しのための不当解雇事件です。
また、このとりくみを通じて、神奈川フィル当局が楽団員の音楽的主体性を奪い、
理事の嗜好による「音楽事務所」的な運営を続けていること、経営が厳しく赤字解消の
ために神奈川県知事が先頭に立って寄付金を募るブルーダル基金運動が展開された
にも関わらず、役員報酬は 2006 年度比で 3 倍にも膨れ上がっていることなど、県民
の財産である神奈フィルの運営が極めて問題のあるものになっていることを明らか
にしてきました。
今回の判決と県労働委員会の命令を受けて、神奈川フィル当局は運営方針を見直し、
両名を速やかに職場復帰させるべきです。また、神奈川県は神奈川フィルを公益法人
認定した監督責任があるばかりでなく、多大な税金を神奈川フィルの運営に投入し、
評議員の派遣も行っています。不当解雇であるという判決が下った今こそ、神奈川県
は速やかに神奈川フィルの不当労働行為の調査と是正指導を行うべきです。
「杉本さん・布施木さんの解雇を撤回させ、神奈フィルを良くする会」は、両名の
職場復帰と神奈フィルの民主的運営を実現するために引き続き奮闘します。
これまでのご支援に深く感謝申し上げるとともに、引き続き二人の職場復帰までの
ご支援をお願いするものです。
2015年11月26日
杉本さん布施木さんの解雇を撤回させ、神奈フィルを良くする会