6・人間と文化 2012.06.01. 青山・文化人類学/文化人類学A 6・人間と文化 2012/06/01 - [2] 文化の普遍性・多様性と人類 多様性をもたらすのは、人類の第一の特徴といえる創造 力と好奇心 環境という制約条件を緩和するために、本来人間は、どんなこと でも考えつくことができる 創造力・好奇心の淵源は、脳と手の発達 共通性・普遍性をもたらすのは、人類の第二の特徴とい えるコミュニティ(共同体)形成指向 コミュニティ維持のためにつくられるルールが、ある程度まで人 間の社会の共通性をもたらす コミュニティ維持のためのルール作りに大きな役割を果たすのが、 言語と家族(第一次的な居住集団) 6・人間と文化 2012/06/01 - [3] 文化と環境 もともと人は環境に適応するために文化を創り出したが、 その創り出した文化自体が、人にとって新たな環境とな っていった どんな動物でも(植物も含め)それなりに環境に適応する能力は 持っている。が、環境を「創り出す」能力を持っているのは、ひ とだけが持つ特徴 自分たちで創り出した「文化」という新たな環境に適応するため に、ひとの生態は著しく急速に変化を遂げた このことが、ひとの「進化」を、他の動物の進化と同列には考え にくくしている:「進化」という生物学的な生体構造の変化と、 「文化」に適応するひとの行動パターンの変化(「進歩」?)は、 本来は同一視できない 6・人間と文化 2012/06/01 - [4] 文化とはなんだろうか 初回イントロダクションでの説明 民族誌フィルムから導かれる説明 あるひとびとの間に共有されるルールや感覚が文化 他の集団と接触することで、自分の文化に気づく 文化とは、さまざまな「環境」に適応するために、ひとびとが考 えだし、守り伝え、また磨き上げてきた知恵・知識の体系 文化人類学の古典的な定義としては次のようになる 「文化とは、後天的、歴史的に形成された、外面的および内面的 な生活様式の体系であり、集団の全員または特定のメンバーによ り共有されるものである」(KLUCKHOHN & KELLY [1945:98]) この定義のポイントは3点 1. 2. 3. 文化とは、学習されるものである(=自然にもって生まれてくるもの ではない) 文化とは、体系的なものである(=部分や要素に還元できない) 文化とは、共有されるものである(=個人ではなく、集団を想定) 6・人間と文化 2012/06/01 - [5] 文化・人間・社会 社会のなかで既に共有されている「文化」を、生まれた ての赤ん坊=人間は「学習」していく 社会 文化 人間 一方で、「文化」を身につけた人間は、自分の中で新た なものを創りだし、それを社会に還元し「新たな文化が 共有」されていく 社会 文化 人間 6・人間と文化 2012/06/01 - [6] 映像資料による確認 NHKスペシャル「シリーズ地球大進化 46億年・人類へ の旅 第6集・ヒト 果てしない冒険者」(2005年) 46億年の地球の歴史の末に登場してくる「人類」とは何者なのか 映像中にさまざまな時間が表示されるが、その単位を 「年」から「円」に置き換えながら見ると、歴史のスケ ールが理解できる 46億年前 → 46億円 2億年前 → 2億円 700万年前 → 700万円 30万年前 → 30万円 3万年前 → 3万円 など
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