制度経済学Ⅰ②

制度経済学Ⅰ⑥ 5.25.
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DVD質問
Q1 多重派遣とは?
Q2 なぜ違法派遣が増えている?
Q3 社会保険に未加入の派遣は違法か?
• ク現代 2007.9.19.
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• Q1 多重派遣とは?
• Q2 なぜ違法派遣が増えている?
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• Q3 社会保険未加入と派遣労働
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宿題 労働の規制緩和を考える
• プリント 朝日新聞2009年5月3日 第3面
• 内容の要約プラス自分のコメント
• つまり、記事の内容に対して自分はどう考え
るか A41枚 1200字まで
• 提出期限 2009年6月1日講義開始時厳守
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どうしてこうなったのか?
• かつて日本の勤労者の80%は正社員であっ
た それがバブル崩壊とともに日本的雇用慣
行が崩壊する 現在、非正社員の比率は3
0%を超えている 女性は50%を超えている
女性のなかでも正社員、派遣、パートの順に
労働条件はダウンする
一口にいって派遣とは、「労働法なき世界」
これでは正常な労働市場は成立しない
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• 派遣労働以前のストーリー
• 完全雇用の時代ー1950-1975年
• ケインズ的経済運営 従業員=消費者
• 従業員の所得増→最終消費増→成長促進
このマクロ経済回路がバブル崩壊以降、機能
低下する 需要水準維持よりもむしろ
経営者は コスト削減 を目的にする
その結果 賃金水準のダウン
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• つまり、マクロ経済回路は
所得増→成長促進 から
所得増→コスト増 になる なぜか?
企業の海外競争はコスト要因で決まる
はたしてそうなのか?
海外競争のもうひとつの要因は品質であり、
高品質であれば、高コストも十分相殺しうる
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• 完全雇用の時代の賃金決定
市場の動きにそれほど感応しない賃金の動き
賃金の動きの決定要因は制度化される
1 団体交渉制度 春闘
2 企業の労働生産性に連動
3 インフレに連動
ところが現在では1-3はいずれも機能しない
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• 現在の賃金決定
• 市場による決定が重要になっている 派遣労
働も水準を引き下げる要因である 企業の論
理は露骨である 日本経団連の提言「派遣労
働のさらなる規制緩和改革」を政府提案
• 企業がさらに派遣労働者を使いやすくする
• 国際競争という名目、
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• いかにして対応するのか?
• 裁判、訴訟の積み重ね
• 国の責任は大きい 国民の正常な生活を保
障できないような働き方が急増している
• 2008年春派遣法改正 正社員化への道
• だが、現実には「leaders only for the name」
が増える 名ばかり管理職
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• なぜ「労働法なき世界」がまかり通るのか?
• 「悪貨が良貨を駆逐する」
• 法の支配の必要 だが 法律の支配は天か
ら降ってこない 人が法律を作り、機能させる
• 法に従わない人を監督する機関
• 県レベルの労働局、指導員による是正指導
• はたして十分な人員の配置?規制緩和の盲
点ではないか
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• 規制緩和さえすれば、消費者にとって便利、
サービス向上という安易な宣伝文句
• 企業にとってもコストダウンのメリット、
• これらのメリットに対して、しわ寄せは労働者
に押し付けられる 社会的な弱さ 1500万人
の声をどうくみ上げるか それなしには日本
の経済力は短期的には利益があっても、長
期的には展望がない
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