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労働災害の書類送検事例
2014年11月~12月
労働安全衛生法違反
送検日
2014/11/19
送検先
青森地検
対象
建築資材卸売業者(弘前市)と同社社長(57歳)
状況
2014年1月17日、同市冨田の家屋建築工事現場に石こうボードをトラック
に積んで運び込む際、男性社員(当時23歳)が荷台(地上約80セン
チ)から荷崩れした同ボード118枚(重さ計約2トン)の下敷きになり死
亡した。
同社らは、同法で義務づけられた作業計画を定めないまま作業した疑
い。
2
労働安全衛生法違反
送検日
2014/11/19
送検先
神戸地検
対象
元請会社の男性役員(73歳)ら計5社男女6人
状況
2013年7月24日、同町立小の改造工事で窓枠から外れたガラスで7次
下請けの男性作業員(当時47歳)が右腕の神経を断裂する休業243
日(診断結果)の大けがをしたのに、2014年2月24日まで労災届けをし
なかった疑い。
労基署によると「公共工事の指名から外されることを恐れた」などと供述した
という。
3
業務上過失致死罪
送検日
2014/11/20
送検先
静岡地検
対象
建築会社(富士市)社長(61歳)と現場責任者だった社員(57歳)
状況
2013年4月18日、同市中河原の「日本食品加工」工場の貯蔵倉庫内
で、清掃中の作業員男性(当時32歳)が大量に落ちてきたトウモロコシ
の粒に巻き込まれ、窒息死した。男性は安全ロープなしで作業をしていたが、
もう一人の作業員は自主的に装着していた。
社長らは、危険性の高い作業にもかかわらず注意義務を怠った疑い。
事故を巡っては、富士労基署は2014年3月、労働安全衛生法違反など
の疑いで同社と社員を書類送検していた。
4
労働安全衛生法違反
送検日
2014/11/21
送検先
岡山地検
対象
工事元請会社(東京都)と下請会社(愛知県)、両社の現場責任者
2012年2月7日、岡山県倉敷市水島のJX日鉱日石エネルギー水島製油
所で、掘削中の横坑(内径約4.5メートル、長さ約160メートル)の先端
でトンネル天井が崩落し海水が流入。作業員6人のうち、5人が死亡した。
状況
同社らは、事故の前月に行った掘削で大型掘削機(シールドマシン)の
位置が計画より15センチ以上ずれているのに見直しをせず放置。当時の
責任者2人は落盤などに備えた避難訓練や消火の訓練を行わず、危険
防止に必要な措置を講じていなかった疑い。
岡山県警も近く、業務上過失致死容疑で書類送検をする方針。
5
労働安全衛生法違反
送検日
2014/11/28
送検先
宇都宮地検
対象
看板工事会社(宇都宮市)社長(58歳)
状況
2014年6月9日、鹿沼市内の店舗駐車場で移動式クレーンの先端に取り
付けたバケットに乗って看板の張り替え作業をしていた男性2人がクレーンか
ら転落して死亡した。バケットは自作のもので、クレーンとの取り付け部分が
重量オーバーで壊れた。2人はバケットごと地面に落下、頭を打ち死亡した。
社長は、移動式クレーンでつり上げて作業させることは禁じられているのに、
約6メートルの高さで看板の張り替えをさせた疑い。
6
労働安全衛生法違反
送検日
2014/12/9
送検先
盛岡地検
対象
建設会社(二戸市)と同社社長ら3人
状況
2014年5月、盛岡市の民間会社の建替工事現場で、ショベルカーで吊り
上げた鉄骨が当時69歳の男性作業員の頭に当たり、この男性は頸椎捻
挫などのケガをした。
事故後、社長ら3人は共謀して、「滝沢の資材置き場で、物置小屋の改
装中に鉄パイプが頭に落ちて負傷した」と、労基署に虚偽の内容の報告
書を提出した疑い。
7
労働安全衛生法違反
送検日
2014/12/10
送検先
神戸地検
対象
食品会社(三木市)と同社社長(65歳)
状況
2014年8月18日、青のり裁断機の開口部に法定の安全措置である蓋
(ふた)や囲いを設置しないまま、男性作業員(当時43歳)に作業
させた疑い。
作業員は機械に巻き込まれて死亡した。
8
労働安全衛生法違反
送検日
2014/12/16
送検先
京都地検
対象
発泡剤製造会社の元工場長の男性(65歳)
状況
2014年8月29日、ロール機の掃除をしていた男性社員(35歳)が機械
に腕を挟まれ、左肘下から切断した。
工場長は、危険を及ぼす恐れがあったにも関わらず運転を停止する措置
をとらなかった疑い。
9
労働安全衛生法違反
送検日
2014/12/25
送検先
大阪地検
対象
奈良県広陵町の自営業の男性(42歳)
状況
2014年7月16日、ドラッグストアで通電した状態のまま電気工事をしていた
男性従業員(当時27歳)が感電し、同月23日に死亡した。
男性は、感電防止策を取らずに従業員に電気工事をさせた疑い。
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