2013年度(公財)静岡県労働者福祉基金協会 NPOプレゼント講座in伊豆 ここに注目! 先駆者に学ぶ社会事業家への道 2013年10月2日 IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 川北 秀人 http://blog.canpan.info/iihoe/ IIHOEって? 組織目的: 地球上のすべての生命にとって、 (1994年) 調和的で民主的な発展のために 社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援 「NPOマネジメント」(99年~11年)、「ソシオ・マネジメント」 育成・支援のための講座・研修 地域で活動する団体のマネジメント研修(年100件) 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年60県市) 調査・提言:「NPOの信頼性向上と助成の最適化」 「協働環境」 「自治体の社会責任(LGSR)」 ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決 企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン(年20社) 2020年の地球への行動計画立案 専従3名+客員1名、東京(新川)、約3900万円 個人的には ETIC.主催の各種プログラムの支援 アントレプレナー・インターンシップ・プログラム チャレンジコミュニティ創生事業(経済産業省委託) Style創設時からの審査員 社会起業塾イニシアティブ(旧・NEC社会起業塾) 塾長(!?) 東海若手起業塾(ブラザー工業100周年記念プログラム) ソーシャルビジネス・ネットワーク 理事 経産省 ソーシャル・ビジネス推進研究会 委員 関西独自の社会起業家支援プログラム「edge」 創設+実行委員 大分県 コミュニティ・ビジネス補助金審査委員長 個人ブログもご参照ください。http://blog.canpan.info/dede/ コミュニティ・ビジネス(CB)とは? コミュニティによる、 コミュニティと社会のためのビジネス (× コミュニティの、コミュニティによる、コミュニティのためのビジネス) 社会起業家(Social Entrepreneur:SE)とは? 社会の課題解決や理想実現に、事業を 通じて取り組み、成果を生んでいる人 ・挑む課題や理想は何か? ・事業のビジネスモデルは? (× もうからなさそうな社会っぽいテーマに、取り組んでいるだけの人) ニーズの代弁者であると同時に、 実現プロセスのプロデューサー 最近、脚光を浴びているものとしては、 先輩ママによる病児保育(フローレンス) 産後ママのための体操・相談(マドレボニータ) 漫画家・作家志望者のための「平成のトキワ荘」、 ニートを生まないための「中退予防白書」 (NEWVERY) カンボジアの少女買春被害者の生活支援・予防 (かものはしプロジェクト) 女性がん患者のための格安かつら(ピア) バングラディシュの女性にカワイイ下着を(undo3) 児童/搾取労働のないエシカル・ジュエリ(HASUNA) 20人前後のミニイベントで地域活性化(オンパク) → 決して「他国に遅れて、21世紀に新登場!」ではない 80年代以降、すでにあったものとしては、 有機・減農薬野菜の共同購入や宅配事業 365日・24時間の障碍者の自立生活支援 障碍を持つ人たちが中心に働く店 焼きたてのパン屋 クッキーの通販、居酒屋 ワインの製造・販売 お母さんたちが設立・運営する店 お惣菜・お弁当の製造・販売・宅配 自然環境や歴史・文化を活用した事業 自然体験活動 → 以前からあったのに、なぜ今、注目される? CB/SEの意義と 社会の変化が重なってきた 地域間競争だった過疎が、「地域内資源再編」 が必要な段階にまで進んだ。 大型店舗に対抗できない(しない)商店街 バブル後と並行した高速高齢化による市場期待低下 大手企業の雇用削減 → プレゼンスの低下 起業もSOHOも認められる存在に 女性、若者、退職者にも、社会の担い手としての存在感 ニーズに、事業で取り組む団体が増えてきた。 CB/SEを 拡充しやすくなった環境の変化 インターネットという身近なインフラの整備 広報範囲の拡大 → 顧客の拡大(全国に) 広報コストの削減 → 多数に瞬時に大量に伝えられる 24時間・365日営業可能 通販を容易にするサービス → 宅配、決済 空店舗活用、起業促進など、政策との連携 CB/SEのコミュニティを育む団体(ETIC.)の活躍 CB/SEは「群生」によってのみ成長する! マスメディアと大学の「社会起業家バブル」! まちの「サバイバル」力を どう維持するか まちの売上高No.1は、どう変化したか? まちの競争力は、どう維持・向上するのか? まちの競争力は、誰が支えるのか? 地場産業は、まちの競争力を高める力となるか? 変化の中で、資源を活かせる産業は何か? まちの競争力を支えるために、行政は何を? まちの競争力を支えるために、企業は何を? くわしくは「NPOマネジメント」第29号「まちのマーケティング」参照 地域の資源を活かした事例 パブリック・ガーデニング(民家の庭の開放) 長野県小布施町 自然体験活動 ホールアース自然学校(静岡県・富士山麓) ねおす(北海道) くりこま自然学校(宮城県・栗駒高原) 道の駅 フィルム・コミッション 障碍者の力を活かした事例 ココファーム(栃木県足利市) 30度以上の斜面にブドウ畑を耕し、 沖縄サミットのオープニングを飾る スパークリング・ワインも スワンベーカリー(東京を中心に約30店舗) パン生地をチルド輸送し、各店舗で焼きたてに ぱれっと(東京都・恵比寿周辺) クッキー、居酒屋など 地域の課題に挑むNPO 不忘アザレア(宮城県白石市) 三セクからスキー場を継承し、黒字は市に寄付 エコビジョン沖縄(沖縄リサイクル運動市民の会) スーパーの生ごみを豚の飼料に 自立支援センターおおいた(別府市) 民間初のバリアフリー・マンションの設計と、 温泉旅館のバリアフリー化に助言 地域を活性化した事例 YOSAKOI ソーラン祭(北海道札幌市) 「不法行為」から、オフシーズンに150万人動員 オンパク(別府、函館、いわき、総社、都城、・・・) 個人の趣味や一芸を、地域共有のコンテンツに 定員20名程度のミニイベントを、ひと月に100件集中 由布院の映画祭(+音楽祭+牛喰い絶叫大会) 一村一品 実はこれもCB/SE 有機農業運動系の団体・生活協同組合 グリーンコープは産地見学を年間350回以上! 生活クラブは「国連設立50周年記念賞」受賞! 「安全な牛乳を飲ませたい」と願った母親たちが創業 大地を守る会は生産者2500、消費者9万世帯! 90年には計100万世帯加入→3000億円市場! 地産地消、フェアトレード シングルマザー/子育てひと段落ママの 就業支援 女性の就業率+生産性を上げないと、GDPも上がらない! まだまだある! 介護保険制度を生み出した、たすけあい活動 78年にボランティアで24時間・365日の介護を、93 年に「介護作業の170分類」を実現し、保険制度のモ デルとなった「ケア・センターやわらぎ」 障碍とともに生きる人々による自立支援活動 ワーカーズ・コレクティブ(企業組合) 「雇用する・される」関係ではなく、「ともに働く」 フリーマーケット、リサイクル・ショップ 家庭の不用品を「社会の資源」として循環 コミュニティ・ビジネスが 成功するためのポイント 高い品質 期待を上回る価値 できるだけしかやらない 希少性も価値 買い続けてもらえる理由(または仕組み) たまにしか買ってもらえないものは、続かない 最初は身近なところから CB/SEの(昔からの)課題は、 総合的な経営力! 商品開発力 与件を活かした製品・サービスがデザインできない。 既存商品に代替しうるだけの価値が供給できない。 品質管理力 人材育成力 (量よりも)質が安定的に供給できない。 現場の担い手も、組織運営の支え手も、育てられない。 コミュニケーション力 良いことをしていても、共感を拡げられない。 事業の自立性?→対価と事業がめざす運営形態 必要な資金の負担 例 目指す運営形態 受益者・利用者からの 対価収入により、 収益が見込める。 (対価自立事業) スポーツ・芸術文化活動 主婦・障碍者の起業 環境配慮製品・サービス 受益者・利用者から 対価も取れるが、 継続には外部からの 補助が必要。 (補助継続事業) フリースクール 伝統文化財の維持・継承 里山保全 難アクセス地の公共交通 介護保険事業 CB/SEによる 事業経営の効率化を 進めつつ、行政からの 補助は続ける。 →補助の制度化必須! 基本的人権の保障上、 不可欠な事業であり、 受益者・利用者からの 対価による継続は困難。 (基本的人権保障事業) ホームレスの緊急救援 子どもの電話相談 途上国への開発協力 DV被害者の支援 医療情報の翻訳・通訳 社会的な課題解決の 先駆者としてCB/SEが 先行しており、行政 サービスとして法制化 する必要あり。 →事業の制度化必須! CB/SEによる 自主・単独事業へ →立ち上げ期のみ支援 (リサイクル、有機農業など) NPO・CB・SEは、 最大ではなく、最適をめざす 企業は、分配する利益の最大化のために 規模の最大化をめざす。 NPO・CB・SEは、課題解決や理想実現 のために 価値の最適をめざす。 最適な規模や、最適なスタイルは? 借り物競争は得意? CB/SEの5つのカベ 「商品づくり」のカベ 「リピート率」のカベ 「事業化」のカベ 「地域力活用」のカベ 「ひとづくり」のカベ →解決のカギは、 「NPOマネジメント」第54号参照! 「商品づくり」のカベ 「・・・したい」という思いはあるが、 どう始めれば、どう形にすればいいか、 わからない。 できる力はあるのに、知られていない、 伝わっていない。 「商品」の基本条件 名前 規格 値段 再現可能性(再生産性) → では、あなたの「商品」は? 「リピート率」のカベ 最初は買ってもらえるんだけど。。。 もともと地域の人口が少ないから、 お客さんを増やすのは難しくて。。。 売上を増やすためには? 売上 = 客単価 × 客数 客数 = 継続客(リピーター)数 + 新規客数 今月の継続客数 = 先月の客数 × 継続率 → 続けてもらえる理由・しかけづくりが肝心! マーケティングとは 顧客を知って、 顧客に応えるプロセス 画一的な対応だと、顧客の個性を無視 全て個別対応だと、コストがまかなえない → 少なくとも5つの「群」として把握する → では、あなたの事業の顧客の「群」は? それぞれの群れの特徴は? たとえば、子育て支援なら? 子どもの年齢 子どもの人数 母親の年齢 住所 利用頻度 子どもの得意なこと・好きなこと 買い続けてもらう工夫 「作り手の思いが伝わる!」 「面白そう!」だけでは続かない→売れない 頒布会形式:毎月など定期販売 セット販売 期待を超える! 品質を高め続ける 自分が顧客だったら、もっとどうしてほしい? 良いもの、すごいものに触れて、見直す。 チャレンジし続ける 季節限定品 新商品 クチコミは究極の販促! 自分で売り込むより、紹介してもらえる商品に 特徴は? 入手しやすさは? あえて「できるだけ」しか出さない 売り切れ御免もブランド価値のひとつ 時期・季節限定だから、続けやすいことも 「事業化」のカベ 波・谷が多い。。。 始めたことが続かない。。。 見通しを立てる 年間のスケジュールを立てる 物事には、タイミングも大切 毎年、春も夏も1回しか来ない! 記録は必ずヒントをくれる 特に福祉・教育など対人サービスでは、 「記録は利用者の代わりに取る」 「地域力活用」のカベ 事業としてはそれなりに形になってきたのに、 地域のチカラが生かせない。。。 それなりに軌道に乗ってくると、 陰口を叩く人が。。。 続けるうちに、個性・特徴が薄れてきた。。。 地域を巻き込む 地元の素材を織り込む 地域のお土産に名乗りを上げる 地域の困りごとに、積極的に貢献する 他の団体を手伝いに行く(特に地縁組織) 頼まれるまで待つのではなく、自分から申し出る → 自分でリーダーになるもよし、 他のリーダーを生かすもよし 「ひとづくり」のカベ 担い手が広がらない。。。 次の担い手が育たない。。。 続け方は、いろいろある 「ふりかえり」と「申し送り」を大切にする 失敗を繰り返さない 偶然を必然にする 手伝ってもらう 雇う前に、簡単な作業を手伝ってもらう 「辞める」のではなく、「休む」 →忙しいときに助けてもらう 中長期的な課題を先送りしない 誰かが決めるのではなく、一緒に決める 助成機関などとの関係では、 ・セブン・イレブンみどりの基金 最終審査員(05年~) ・トヨタ環境基金 一次選考担当(07年~) ・科学技術振興機構 社会技術研究開発センター 実装支援プログラム(08年~) ・あの「エコポイント」アドバイザー委員! ・日本郵便 年賀寄附金 評価委員(10年~) ・社会起業塾イニシアティブ 塾長/シニアメンター(02年~) (旧・NEC社会起業塾、10年~NEC・横浜市・花王) ・東海若手起業塾(08年~) ・パナソニックNPOサポートファンド 環境分野 選考委員(04年~)、委員長(06-11年度) ・経産省ソーシャル/コミュニティ・ビジネス支援事業 など 資金提供者は何を期待しているか? 状況の緩和・改善 → ニーズに対する効き目 原因の解消 → 再発の抑制・防止 基盤の整備 → 団体内でも、社会にも 担い手の成長 → 特に、自主財源率の改善 ニーズをどう「しらべる」か? しらべる(research) = かぞえる(count) + くらべる(compare) + たずねる(ask) + さがす(search) → 仮説を検証し続ける! 詳しくは、ぜひ「NPOマネジメント」第49号 特集 「ニーズを共有するために、調べる手法・伝える手法」を ニーズを伝える基本的な手法 (「NPOマネジメント」第49号より) 数値:なにがどれだけ足りない? 数表:過去の経緯と見通しを増減で示す グラフ:数値増減を視覚的に示す 年表:経緯を記述で示す コメント:当事者・関係者のことばの引用 地図:「いつ・どこで・何が」を記号と色で 写真・動画:定点観測して違いを示す 実物・模型:大きさ・質感を示す 活動・業務のニーズを再確認しよう!(~14:20) 受益者・利用者? あなたの活動・業務を 必要としている対象は? 例:○市△地区の外出困難 障碍者◇人、高齢者□人、 難病患者○人 支援者・協力者? あなたの活動・業務を 支えている人・ほしい人? 例:運転のプロだった人 (営業マンでもOK!) 県・市町村のOB・OG あなたの団体に2・3年後に 求められる役割・機能は? 例:通院・通所以外の 買い物などの生活支援 (1人あたり年☆日 ×▽人=計☆◇○人日) あなたの活動・業務を どう工夫して伝えますか? 例:町内会長向け説明会 不安に答えるQ&A集 「家族のための運転講座」 「○県 外出支援白書」 他の方の「ニーズ・支援者・伝え方」に、 付箋でコメントする(15:00まで) 付箋にボールペンなどで、 「質問」または 「助言・提案・ヒント」を。 ×「感想」 ×「励まし・ねぎらい」 必ず、付箋すべてに書いてから着席! もらったコメントへの簡単な返信と、 もとの「ニーズ」に、別色で加筆を(~15:20) ■■■ →そのとおり!そこで、・・・・します! ■■■ →現在は・・・な制度ですが、修正提案します! ■■■ →すぐに調べます! ■■ →その視点を忘れてたので、・・・・・と加えます ■■■■ →当方では・・・・しています。 ■■ →そのとおり!なので、そうします。 ■■ →そのアイディア、いただき!! ■■ →少し状況が違うので、こうアレンジします! 「もらった付箋」と「その付箋への返信」を2分で、 ■■■ →・・・・ 付箋を受けた「ニーズへの加筆」を1分で説明し ■■ →・・・・ 意見交換を3分程度で。 活動・業務のニーズに加筆する(~15:30) 受益者・利用者? あなたの活動・業務を 必要としている対象は? 例:○市△地区の外出困難 障碍者◇人、高齢者□人、 難病患者○人、母子□組 支援者・協力者? あなたの活動・業務を 支えている人・ほしい人? 例:運転のプロだった人 (営業マンでもOK!) 県・市町村・教員OB・OG あなたの団体に2・3年後に 求められる役割・機能は? 例:通院・通所以外の 買い物などの生活支援 (1人あたり年☆日 ×●人=計☆◇○人日) あなたの活動・業務を どう工夫して伝えますか? 例:町内会長向け説明会 不安に答えるQ&A集 「家族のための運転講座」 「○県 外出支援白書」
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