コミュニティ・ビジネスの 5つのカベを乗り越えよう!

コミュニティ・ビジネスの
5つのカベを乗り越えよう!
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
代表者 川北 秀人
http://blog.canpan.info/iihoe/
IIHOEって?

組織目的: 地球上のすべての生命にとって、
(1994年) 調和的で民主的な発展のために

社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援
隔月刊誌「NPOマネジメント」発行(99年創刊)
 育成・支援のための講座・研修

 地域で活動する団体のマネジメント研修(年100件)
 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年40県市)

調査・提言:「NPOの信頼性向上と助成の最適化」「協働環境」

企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン(年20社)
ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決
2020年の地球への行動計画立案

専従3名+客員2名、東京(新川)、約3500万円


個人的には
 ソーシャルビジネス・ネットワーク 理事
 経済産業省 地域新産業創生事業 審査員
 ETIC.主催の各種プログラムの支援
アントレプレナー・インターンシップ・プログラム
 チャレンジコミュニティ創生事業(経済産業省委託)
 Style創設時からの審査員
 社会起業塾イニシアティブ(旧・NEC社会起業塾) 塾長(!?)
 東海若手起業塾(ブラザー工業100周年記念プログラム)


関西独自の社会起業家支援プログラム「edge」

創設+実行委員

大分県 コミュニティ・ビジネス補助金審査委員長

詳しくは、個人ブログをご参照ください。
http://blog.canpan.info/dede/
コミュニティ・ビジネスとは?
コミュニティによる、
コミュニティと社会のための
ビジネス
(× コミュニティの コミュニティによる
コミュニティのためのビジネス)
たとえば
 障碍を持つ人たちが中心に働く店
 焼きたてのパン屋
 クッキーの通販、居酒屋
 ワインの製造・販売
 お母さんたちが設立・運営する店
 お惣菜・お弁当の製造・販売・宅配
 自然環境や歴史・文化を活用した事業
 自然体験活動
→ 以前からあったのに、なぜ今、注目される?
コミュニティ・ビジネスの意義と
社会の変化が重なってきた!
 地域間競争による過疎が、地域内資源再編
を必要とする段階にまで進んできた。
 大型店舗に対抗できない(しない)商店街
 急速な超高齢化によりビジネスの期待低下
 大手企業の雇用削減
→ プレゼンスの低下
 起業もSOHOも認められる存在に
 女性、若者、Uターン、退職者にも、
社会の担い手としての存在感
 ニーズに、事業で取り組む団体も増加
コミュニティ・ビジネスを
拡充しやすくなった環境の変化
 インターネットという身近なインフラの整備
→ 顧客の拡大(全国に)
 広報コストの削減 → 多数・瞬時・大量に!
 24時間・365日営業可能
 広報範囲の拡大
→ 宅配、決済
 空店舗活用、起業促進など、政策との連携
 通販を容易にするサービス
まちの「サバイバル」力を
どう維持するか
 まちの売上高No.1は、どう変化したか?
 まちの競争力は、どう維持・向上するのか?
 まちの競争力は、誰が支えるのか?
 地場産業は、まちの競争力を高める力となるか?
 変化の中で、資源を活かせる産業は何か?
 まちの競争力を支えるために、行政は何を?
 まちの競争力を支えるために、企業は何を?
くわしくは「NPOマネジメント」第29号「まちのマーケティング」参照
地域の資源を活かした事例
 パブリック・ガーデニング(民家の庭の開放)
 長野県小布施町
 自然体験活動
 ホールアース自然学校(静岡県・富士山麓)
 ねおす(北海道)
 くりこま自然学校(宮城県・栗駒高原)
 道の駅
 フィルム・コミッション
障碍者の力を活かした事例
 ココファーム(栃木県足利市)
 30度以上の斜面にブドウ畑を作り、
沖縄サミットのオープニングを飾る
スパークリング・ワインも
 スワンベーカリー(東京を中心に約30店舗)
 パン生地をチルド輸送し、各店舗で焼きたてに
 ぱれっと(東京都・恵比寿周辺)
 クッキー、居酒屋など
地域の課題に挑むNPO
 不忘アザレア(宮城県白石市)

三セクからスキー場を継承し、黒字は市に寄付
 エコビジョン沖縄(沖縄リサイクル運動市民の会)

スーパーの生ごみを豚の飼料に
 自立支援センターおおいた
 民間初のバリアフリー・マンションの設計と、
温泉旅館のバリアフリー化に助言
地域を活性化した事例
 YOSAKOI ソーラン祭(北海道札幌市)
 「不法行為」から、オフシーズンに150万人動員

オンパク(別府、函館、いわき、総社、都城、・・・)
個人の趣味や一芸を、地域共有のコンテンツに
 定員15名程度のミニイベントを、ひと月に100件集中

由布院の映画祭(+音楽祭+牛喰い絶叫大会)
 一村一品

地域の企業とのパートナーシップ
 パック連参加団体による紙の循環


牛乳パックリサイクルに協力した生活者が、
その再生品を購入し続ける
「集めて使うリサイクル」:Rマーク
山口県立

旧・徳山商業高校(周南市 旧・徳山市)
3年生全員が商店街の各店舗のHPを作成
実はこれも
コミュニティ・ビジネス
 生活協同組合、有機農業運動団体
グリーンコープは産地見学を年間350回以上!
 生活クラブは「国連設立50周年記念賞」受賞!

 「安全な牛乳を飲ませたい」と願った母親たちが創業

90年には100万世帯が加入→3000億円市場
 地産地消、道の駅
まだまだある!

介護保険制度を生み出した、たすけあい活動

87年にボランティアで24時間・365日の介護を、
93年に「介護作業の170分類」を実現し、保険制度
のモデルとなった「ケア・センターやわらぎ」
障碍とともに生きる人々による自立支援活動
 ワーカーズ・コレクティブ(企業組合)



「雇用する・される」関係ではなく、「ともに働く」
フリーマーケット、リサイクル・ショップ

家庭の不用品を「社会の資源」として循環
コミュニティ・ビジネスが
成功するためのポイント
 高い品質
 期待を上回る価値
 できるだけしかやらない
 希少性も価値
 買い続けてもらえる理由(または仕組み)
 たまにしか買ってもらえないものは、続かない
 最初は身近なところから
コミュニティ・ビジネスの
(昔からの)課題

総合的な経営力

商品開発力
 与件を活かした製品・サービスがデザインできない。
 既存商品に代替しうるだけの価値が供給できない。

品質管理力
 (量よりも)質が安定的に供給できない。

人材育成力
 現場の担い手も、組織運営の支え手も、育てられない。

コミュニケーション力
 良いことをしていても、共感を拡げられない。
コミュニティ・ビジネスの5つのカベ
「商品づくり」のカベ
「リピート率」のカベ
「事業化」のカベ
「地域力活用」のカベ
「ひとづくり」のカベ
「商品づくり」のカベ
「・・・したい」という思いはあるが、
どう始めれば、どう形にすればいいか、
わからない。
 できる力はあるのに、知られていない、
伝わっていない。

「商品」の基本条件
名前
規格
値段
再現可能性(再生産性)
→ では、あなたの「商品」は?
「リピート率」のカベ
最初は買ってもらえるんだけど。。。
 もともと地域の人口が少ないから、
お客さんを増やすのは難しくて。。。

売上を増やすためには?
売上 = 客単価 × 客数
客数 = 継続客(リピーター)数 + 新規客数
今月の継続客数 = 先月の客数 × 継続率
→ 続けてもらえる理由・しかけづくりが肝心!
マーケティングとは
顧客を知って、
顧客に応えるプロセス
画一的な対応だと、顧客の個性を無視
 全て個別対応だと、コストがまかなえない

→ 少なくとも5つの「群」として把握する
→ では、あなたの事業の顧客の「群」は?
それぞれの群れの特徴は?

たとえば、子育て支援なら?
子どもの年齢
 子どもの人数
 母親の年齢
 住所
 利用頻度
 子どもの得意なこと・好きなこと

買い続けてもらう工夫

「作り手の思いが伝わる!」
「面白そう!」だけでは続かない→売れない
 頒布会形式:毎月など定期販売
 セット販売
期待を超える!

品質を高め続ける
自分が顧客だったら、もっとどうしてほしい?
 良いもの、すごいものに触れて、見直す。


チャレンジし続ける
季節限定品
 新商品

クチコミは究極の販促!

自分で売り込むより、紹介してもらえる商品に
特徴は?
 入手しやすさは?


あえて「できるだけ」しか出さない
売り切れ御免もブランド価値のひとつ
 時期・季節限定だから、続けやすいことも

「事業化」のカベ
波・谷が多い。。。
 始めたことが続かない。。。

見通しを立てる

年間のスケジュールを立てる
物事には、タイミングも大切
 毎年、春も夏も1回しか来ない!


記録は必ずヒントをくれる

特に福祉・教育など対人サービスでは、
「記録は利用者の代わりに取る」
「地域力活用」のカベ
事業としてはそれなりに形になってきたのに、
地域のチカラが生かせない。。。
 それなりに軌道に乗ってくると、
陰口を叩く人が。。。
 続けるうちに、個性・特徴が薄れてきた。。。

地域を巻き込む
地元の素材を織り込む
 地域のお土産に名乗りを上げる
 地域の困りごとに、積極的に貢献する

他の団体を手伝いに行く(特に地縁組織)
 頼まれるまで待つのではなく、自分から申し出る

→ 自分でリーダーになるもよし、
他のリーダーを生かすもよし
「ひとづくり」のカベ
担い手が広がらない。。。
 次の担い手が育たない。。。

続け方は、いろいろある

「ふりかえり」と「申し送り」を大切にする
失敗を繰り返さない
 偶然を必然にする


手伝ってもらう
雇う前に、簡単な作業を手伝ってもらう
 「辞める」のではなく、「休む」
→忙しいときに助けてもらう


中長期的な課題を先送りしない

誰かが決めるのではなく、一緒に決める
組織を育てる12のチカラ
 目的・目標をしぼる
チカラ
 しらべるチカラ
 ニーズを確かめる
チカラ
 会議で決めるチカラ
 対策を決める前に、
原因を確認するチ
カラ
 事業をふりかえり、
申し送るチカラ
 事実に基づいて
見通すチカラ
 計画するチカラ
 協力者を募るチカラ
 体制を整えるチカラ
 自主財源率を
高めるチカラ
 協働し、しくみを
組み立てるチカラ
もっとくわしく知りたい方は
「NPOマネジメント」(隔月刊誌)
第31号 コミュニティ・ビジネス成功のポイント
 第29号 まちのマーケティング
 第30号 市民を動かすマーケティング


ソーシャル・マーケティングの基礎
第39号 NPOマネジャー入門(その1)
 会費、寄付、事業収益をどう増やすか
 第40号 NPOマネジャー入門(その2)

しくみをつくり、地域を変えよう!
 次のマネジャーをどう育てるか?

あなたの「商品」「顧客」「継続の工夫」を確認しよう
顧客はどんな人?
例:○集落の独居高齢男性
(35名)
◇校区の2・3歳児のママ
(80名)
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
名前:
規格(量、時間、内容など):
価格:
再現可能性(毎日/限定?):
続けてもらう工夫?
他の方の「ビジネス案」を見て
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