生きる力を育む国語教育 鹿沼市立南摩中学校 坂井清貴 国語科の目標 国語を適切に表現し理解する能 力を育成し、伝え合う力を高め るとともに、思考力や想像力を 養い言語感覚を豊かにし、国語 に対する認識を深め国語を尊重 する態度を育てる。 表現力と理解力の育成、伝え合 う力の向上を図ることがもっと も基本的なねらい 「伝え合う力」を高めること がこれからの社会をよりよ く生きる力を高めることに 「伝え合う力」とは 適切に表現する能力と正確に理解する能 力とを基盤に、人と人との関係の中で、互 いの立場や考えを尊重しながら言葉に よって伝え合う力。 話すだけ、書くだけ、聞くだけ、読むだけの 単方向の言語活動ではなく、話したり聞い たり、書いたり読んだりするという双方向 の言語活動により育成される。 伝え合う力の向上のために 総合的な学習との関連 情報教育との関連 総合的な学習の時間のねらい 自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考 え、主体的に判断し、よりよく問題を解 決する資質や能力を育てる。 学び方やものの考え方を身に付け、問 題の解決や探究活動に主体的、創造 的に取り組む態度を育て、自己の生き 方を考えることができるようにする。 教育の情報化プロジェクト ミレニアムプロジェクト 1999年12月決定 2005年度を目標に全ての小中高 等学校からインターネットにアクセス でき、あらゆる授業において教員およ び生徒がコンピュータ・インターネット を活用できる環境を整備する。 教育の情報化によって 子どもたちが変わる 授業が変わる 学校が変わる 子どもたちが変わる 主体的に学び考え、他者の意 見を聞きつつ自分の意見を理 論的に組み立て、積極的に表 現、主張できる日本人を育て る。 授業が変わる 各教員がコンピュータ・インター ネット等を積極的に活用すること により、子どもたちが興味・関心 を持って主体的に参加する授業 を実現することができる。 学校が変わる 学校における情報化の推進は、 教育活動上の効果をもたらすだ けでなく、学校運営の改善、学校・ 地域の密接な連携などを促進し、 日本の学校のあり方そのものを 変える。 国語科では 今までも問題解決的な学習や単 元学習などを通して、さまざまな 課題を言語活動や学習方法・形 態を工夫し、『生きる力』の育成を 図ってきた。言い換えれば、総合 的な学習活動が行われてきた。 これからの国語科教育では 自ら考え、自ら学ぶ意欲を持って課題を発 見し、主体的に問題を解決する能力。 情報収集・活用能力。 コミュニケーション能力。 科学的・論理的思考力。 読書力。 自己評価力。 など総合的な能力の育成を さらに 受信・受容型の学力から 発信・表現型の学力へ さらには交信型の学力へ 授業作りにおいて 生徒が自主的に学べる「学習 の場」を作る。 読み取ったことを自分の言葉 で表現し、発表・発信する。 説明文学習の成立のために 文章を読み取るためのスキル 読み取ったことをまとめるため のスキル 情報発信のためのスキル 文章を読み取るために キーワード タイトルに関する言葉 何度も出てくる言葉 構成 形式段落の初めの言葉 文末表現 まとめるために キーワードと自分の言葉 事実や事柄と自分の考えや 気持ち 多様な表現方法 情報の発信のために 相手・目的・内容・場面・ 方法・評価の意識 目的意識を持った活動 情報倫理 人権・著作権等 授業実践から 『縄文人の釣り針』 全文通読 読み取りのスキル 読み取り 新聞作り 新聞作りの目標 学校で学んでいることを家の人に 知らせる。 読んでみようという意欲を起こし、 読んだ人が、文章の内容を理解 できるものを作る。 新聞作りにあたって 三段落の順序 どの段落を見出し記事にするか 見出しの工夫 挿絵や四コマ漫画 夏休み自由研究で角を削る 『暴れ川を治める』 読み取りのスキル確認(火の風) プレゼンテーション例示 全文通読 読み取り パソコンでプレゼン作り 発表・相互閲覧 プレゼンテーションソフトの利用 読み取りが正しければプレゼンとして 成立するはず。 読み取りの結果の修正がしやすい。 読み取ったことが正しいか、自己評価 する。 友達の考えを参考にして、よりよい考 えをもつ。 プレゼンテーションソフトでの作成 意味段落で1~2枚使う 見出しの工夫と要点・要約 フォントやテンプレートの工夫 矢印の利用 アニメーションの利用 成果と課題 成果 生徒の取り組みは熱心の一言。主体 的に学ぶという第一の目標は達成す ることができた。 伝え合う力の育成という点では、全 員が達成とはいかなかったが、多く の生徒が意識することができた。 まとめ・発表・発信のスキルができた。 今後の課題 時数の確保。 生徒の入力速度アップ。 相互評価を伝言板などの形 で残す工夫も。 個人差への対応。
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