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現在の環境問題の特色
● 環境問題の第一の波: 1960年代の公害
(水俣病、イタイイタイ病、四日市・川崎喘息など)
● 環境問題の第二の波: 現在の「地球環境問題」
① 酸性雨、オゾン層破壊、地球温暖化、砂漠化、
熱帯雨林破壊、生物種の減少、海洋汚染など;
問題が地球規模
② 加害者と被害者とを区別できない
③ 環境問題、資源問題、人口問題、経済格差問
題等が一体化
④ 現在の被害以上に将来の被害の問題
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地球規模の環境問題
地球温暖化・オゾン層破壊
酸性雨
砂漠化
砂漠化
酸性雨
酸性雨
砂漠化
熱帯雨林の破壊
熱帯雨林の破壊
砂漠化
問題が地球規模 - 1国では解決できない
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硫黄酸化物汚染の実態
● 硫黄酸化物による被害: 喘息などの呼吸器病、酸性雨
● 重油中の硫黄化合物の燃焼で二酸化硫黄( SO2 )が生成
● 硫黄酸化物: SO2 , SO3 (三酸化硫黄 ) = SOx (ソックス)
● 大気中:
酸化性ガス(O2 , O3 など)
SO2 + H2O → H2SO3(亜硫酸)
→
H2SO4(硫酸)
SO3 + H2O →
H2SO4
● 日本の大気中の硫黄酸化物濃度は、脱硫技術により激減
● 世界的には今も被害がある
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大気中の二酸化硫黄と二酸化窒素
日本の場合
窒素酸化物
自動車が増えたから減らない
硫黄酸化物
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化石燃料からの
硫黄排出量と窒素排出量
世界
硫黄排出量
窒素排出量
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窒素酸化物の排出源(日本)
(1997)
あおぞら探検クラブHP(http://www.erca.go.jp/ondanka/aozora/index.html)より
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窒素酸化物汚染
● 窒素酸化物:
NO (一酸化窒素) + NO2 (二酸化窒素) ; NOx (ノックス)
● 酸性雨、光化学スモッグ、呼吸器病の原因物質
● 高温で:
● 大気中の N2 + O2 → 2 NO (サーマルノックス)
● 燃料中の窒素原子 + O2 → 2 NO (燃料ノックス)
● 大気中で:
● 2 NO + O2 → 2 NO2 (毒性が強い)
● 3 NO2 + H2O → 2 HNO3 (硝酸、強酸性) (+ NO)
● 窒素酸化物はここ 20 年間減っていない ←
主な発生源である自動車の増加
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大気中の二酸化硫黄と二酸化窒素
日本の場合
窒素酸化物
自動車が増えたから減らない
硫黄酸化物
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酸性雨の生成機構
CO2 + H2O → H2CO3
二酸化炭素
水
大気中に 0.035%
炭酸: pH = 5.6
酸性雨: pH<5
SO2 + O2 → SO3
SO3 + H2O → H2SO4(硫酸)
硫黄酸化物 → 硫酸
NO + O2 → NO2
NO2 + H2O → HNO3(硝酸)
窒素酸化物 →
硝酸
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中国とアメリカの酸性雨
環境省HPより
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黄砂が酸性雨を抑制
タクラマカン砂漠からの黄砂が大気中の硫酸を中和
酸性雨の被害
● 酸性雨: pHが5以下の雨
● 植物での被害
● 葉から水分蒸発量が増える → 枯れやすくなる
● 光合成の阻害 → 生育阻害
● 土が、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのアルカリ分を失い
酸性になる → 栄養素の流出、Al3+(有害)の溶出
● 土の変質 → 植林が困難
→
根を傷める
● 酸性の湖での魚類の消滅、コンクリートの溶解、銅像の腐食。
●日本:
● 地形(細長い、周囲が海)、酸性雨を防ぐのに有利
● 土にアルカリ性の石灰分が多い
● 国境を越えた汚染(日本の硫酸イオンの半分以上が外国から)
→ 国際協力が必要
● 救い:
● 大気中での酸性物質の寿命は短い
● 対応技術も開発されている
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単位電力量当たりの硫黄酸化物量と窒素酸化物量
硫黄酸化物
窒素酸化物
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ガソリンエンジンとディーゼルエンジン
●ガソリンエンジン
● 排気ガスによる汚染が少ない
● 出力当たりの CO2 の排出量が多い
●ディーゼルエンジン
●ガソリンエンジンより燃料効率が高い
→ 出力当たりの CO2の排出量が少ない。
●粒子状物質が排出される
●酸素過剰の状態でないと働かない →窒素酸化物濃度減ら
す触媒が高価
●ハイブリッド車: ガソリンエンジンやディ-ゼルエンジンと電気
モ-タ-の両方を備えたもの → 燃料効率が高い
●電気自動車: 電池が高価、1回の充電での走行距離が短い
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