http://risk.kan.ynu.ac.jp/matsuda/2005/050526E.ppt 獣類調査の方法 松田裕之 知るべきこと、すべきこと • • • • • • • 分布(の変化) 生活史(の変化) 捕獲統計(分布、CPUE)(の変化) 被害動向(内訳、地域、意識) 個体数(指数)変化 生態系(植生)への影響 予算の動向 調査すべきこと • • • • • • 現場調査 捕獲個体等の生物調査 現場を知る人の調査 地元意識の調査 統計情報の調査 既存資料の発掘 行政の使命 × ○ • • • 対策をたてること 問題を解決すること 問題とその原因を明確にすること きちんと次代に申し送ること 地元、隣県、専門家などの人脈確保 エゾシカ問題 樹 皮 を 剥 が さ れ た 樹 木 (宇野裕之氏提供) 全 道 に 分 布 を 回 復 (梶,北海道資料) リスク管理:最低限やってほしいこと Risk Management: • Focus on targets that should be solved • Management designed by multiple persons. • Guess all events that may happen • Estimate the frequency of these events • Prepare action for each event • Publish these plans • Never forget existence of unforeseen events Minimum Tasks • 解決すべき目標を絞る • 複数の管理者で以下を計 画 • さまざまな起こりえる事態を 予想し • その発生頻度を推測し • それぞれの事態への対応 を準備し(想定内) • それらの計画を公表する • 対策を取らない想定外があ ることを自覚する 順応的管理の秘訣 • 継続監視が欠かせない。 • できるだけ多くの事態を想定し、その 対応策をあらかじめ考えておく • 人体実験の自覚>調査研究 不確実性をしる「無知の知」 • 絶対数はわからない • 自然増加率もわからない • 「継続は力なり」(過去・未来と比較できる 調査) • つねに半年後、来年、3年後、10年後、30 年後を意識せよ • さまざまな事態を想定せよ 3つの不確実性 • 測定誤差(measurement error) – 観測には誤差が伴う。 • 過程誤差(process error) – 環境変動など • 実行誤差(operational error) – 政策が思い通りに実行されない 誤差の誤差(統計学で示す誤差棒は、ある仮定が 正しいときの誤差で、その仮定が誤ったときの誤 差は含んでいない) 測定誤差と 確率的状態変化(過程誤差) • 過程誤差がある限り、想定外のことが 起きる危険性はゼロにはできない。 • 生態系管理にはリスク管理(risk management)の視点が欠かせない • ×絶対安全あるいはゼロリスク • ○リスクを合理的に減らす仕組み Population Indices 捕獲・目撃情報(CPUE) 目視調査(道路、航空) 道路事故、列車事故 農林業被害 絶対数はわからない 3 その後の環境監視 最尤法による推定値 (山村光司委員) エゾシカ保護管理計画検討委員 会指数部会答申案(2005/5/15) 東部地域個体数指数の推定について(図- 参照) • 平成16年度末エゾシカ個体数指数:65±30(暫定値) • 2004年のライトセンサス結果は、ユニット10を中心に顕著に減 少しているが、2003年から2004年の自然死、捕獲数から見ても、 個体数が激減している兆候はなく、過小評価していると見られ る。 • このような過小評価は1994年にも見られ、推定法の改善が必要 である。したがって、今回は各年の発見効率の違いを補正する 方法であるベイズ推計法により算出した • 2004年の雌ジカ捕獲数が若干増えているが、それを考慮しても、 H18年度までに個体数指数を50以下に導くことは極めて厳しく、 いっそうの努力が必要である。 科学者の役割 • 個人的な価値観に基づく主張ではなく、 社会的に合意された目的とそれを実現 するための具体的な数値目標の整合性、 その数値目標を達成するための管理方 策の検討と目標の実現可能性を吟味し、 それを利害関係者に分かりやすく説明 し、合意形成を支援することである。 松田ほか(日本生態学会生態系管理専門委員会) 「自然再生事業指針」 エゾシカ保護管理計画 ユニットと境界 エゾシカの保護と管理 エゾシカの保護と管理 基本計画 エゾシカ保護管理計画 生息数の把握 狩猟 ・モニタリング 個体数調整 有効活用 ・エゾシカ保護管理検討会本会 ライトセンサス調査 素案の作成 捕獲状況調査 ・市町村照会 農林業被害額調査等 ・エゾシカ保護管理検討会 指数検討部会 施策の検討 ・エゾシカ有効活用検討委員会 要綱改正等 合意の形成 連携 協働 ・エゾシカ対策協議会 報告 ・エゾシカ有効活用ワーキンググループ 道案の決定 モニタリング結果の検討 ・個体数指数の推定 報告 ・公聴会 利害関係人の意見聴取 付属機関 庁内連絡会議 ・北海道環境審議会 審議・承認 ・狩猟内容の決定 法定機関 モニタリング調査・研究の推移
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