クロス表分析補遺 - 香川大学経済学部

クロス表分析補遺
。堀 啓造(香川大学経済学部)
2003年5月
2×2のクロス表において
期待値5以下のセルがある場合
• SPSSの結果に
• Fisher の直接法
• という結果がでるので,その両側の有意確率つ
まり p値を見る。
• (昔は連続修正の値を利用していた)
• 調査データの2×2のクロス表において期待値
5未満のセルがでるのは調査数が少なすぎる
か設計がよくない。
人工データ例
買 物好 き か と ド キドキ する 買 物価 格 の クロス表
買物
好き
か
合計
好き
嫌い
度数
期待度数
度数
期待度数
度数
期待度数
ドキドキする買物価格
百万円
それ以下
94
10
94.7
9.3
38
3
37.3
3.7
132
13
132.0
13.0
合計
104
104.0
41
41.0
145
145.0
SPSS出力(Fisherの直接法)
カイ 2乗 検定
値
.190b
.013
.198
自由度
漸近有意確
率 (両側)
.663
.910
.657
正確有意確
率 (両側)
Pears on のカイ2乗
1
連続修正a
1
尤度比
1
Fish er の直接法
1.000
線型と線型によ る連関
.189
1
.664
有効なケースの数
145
a. 2x 2 表に対してのみ計算
b. 1 セル (25.0%) は期待度数が 5 未満です。最小期待度数は 3.68 です。
正確有意確
率 (片側)
.471
r×cのクロス表の場合
• 5未満のセルがあると困る。あまり大きなデータでなけれ
ば直接確率を求めることができる。spss のoption exact test
• http://www.ec.kagawau.ac.jp/~hori/delphistat/index.html#exacttest
• 青木繁伸教授(群馬大学)のサイトにもあります。ネットで
処理できます。
• http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/exact/fisher/getpar.html
• http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/exact/docs/When2Use.html も
見ること
r×cのクロス表(順序データ)
• 順序データ用の統計が出力されるのでそ
れを利用する。
• クロス集計表→順位データ
• これらはこの授業の範囲外
多次元クロス表
• r×c×l などは対数線型モデルやロジ
スティック分析に持ち込む。SPSSにも
入っているが,情報処理センターのSPSS
には入っていない。
• この授業の範囲外
5月20日課題
• 締め切り5月23日(金)18時
• メールのタイトルはすべて全角
(1)次のクロス表をSPSSを使ってカ
イ2乗検定し,結果を読み取れ。
• 飲み物の好みを男女に訊いた。次の結果がでた。男
女にコーヒー・紅茶の好みの違いがあると言えるか。
男
女
コーヒー 紅茶
20
33
30
55
(2)
• 性役割自己概念尺度の項目s01~s14と性
との連関を調べ,連関が有意になる項
目とならない項目を列挙し,そこから
なにが言えるか考えよ。
• sex×s10についてカイ2乗検定,残差分
析をした結果をきちんと記述せよ。