塩山幾何学を用いた ボロノイ図の解析

立命館高等学校
三村 知洋
宮崎 航輔
村田 航大
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
平面上の任意の図形を切り抜いた板上に塩を振りか
けるときにできる塩山の稜線

この稜線は平面幾何における様々な性質を表現

塩山による幾何学を用いて、生物モデルのボロノイ図
に応用

ボロノイ図を塩山で再現できることがわかった
2

「塩が教える幾何学」(黒田俊郎)によって提案

様々な図形、ボロノイ図に発展

ある形の板を作ってその上に塩をかけると、どのよう
な形の山ができるか

私たちはこれを「塩山幾何学」と呼んでいる
3

様々な図形における性質を塩山で再現

穴を開けることでボロノイ図を再現

違う穴の半径を開けることで加法的ボロノイ図を再現

実験道具を工夫する事で時間的変化を伴う加法的ボ
ロノイ図を再現
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

平面上に、いくつかの点が配置
このとき最も距離の近い点がどこになるかによって分
割してできる図をボロノイ (Voronoi) 図
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等距離
内心点
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傍心点
内心点
9
傍心点
内心点
傍心点
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焦点 A(0,
a)
P(x, y)
準線
x2  ( y  a)2  y  a
1 2
y
x
4a
y = -a
B(x, -a)
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PQ2  x 2  (ax 2  p)2
 a 2 x 4  (1  2ap) x 2  p 2
1  2ap  4ap  1

 a  x2 
 
2
2a 
4a 2

4ap  1
p
2a
p
1
2a
2
2
GRAPES DATA
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CE+BE
=CE+EA+AB
=CE+ED+AB
=CD+AB
=(大きな円の半径)
+(小さな円の半径)
=一定
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d i (x) = d (x, p(i))
x = (x, y),p(i) = (ai, bi)
d i (x) = ( x  ai )2  ( y  bi )2
塩山での再現
d i (x) = d (x, p(i)) – R
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d i (x) = d (x, p(i)) – w(i)
d (x, p(i)) – w(i)
= d (x, p(j)) – w(j)
d (x, p(i)) – d (x, p(j))
= w(i) – w(j)
= 一定
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d i (x)= d (x, p(i)) – w(i, t)
y = axb (0 < b < 1) ?
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ユキノシタの表皮細胞(本校の顕微鏡で撮影)
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




塩山の稜線のでき方は最短距離が等しい値のところに
できる。
半径の大きさが等しい場合は、ボロノイ領域は直線で分
けられボロノイ図と一致する。
半径の大きさを変えてそれを重みに見立てると曲線の
稜線ができて、加法的重みつきボロノイ図と一致する。
数式的に解析した図形と実験で実際に出てきた稜線は
ぴったりと一致した。
ボロノイ領域は生物や化学分野における、多くの現象を
再現することができる。
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
もっといろいろな形の図形でどうなるかを実験する。

重みつきボロノイ図の自然界への応用例を調べる。

加法的重み付きボロノイ図はできたので、乗法的重
み付きボロノイ図も塩山で再現できないか。

距離的関数を伴う加法的重み付きボロノイ図の理
論的裏付け。

任意の稜線を決め、それに合わせたように半径を
自由に決定出来るようにする。
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1. 「塩が教える幾何学」 黒田俊郎 (2000年11月25日)
2. 「折り紙で学ぶなわばりの幾何学」
加藤渾一
http://izumi-math.jp/K_Katou/nawabari/nawabari.htm
3. 「数学のいずみ」
数学のいずみ編集委員会 (2001年4月25日)
4. (仮称)十進BASICのホームページ
白石和夫
http://hp.vector.co.jp/authors/VA008683/
5. 「関数グラフソフト GRAPES」
友田勝久
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~tomodak/grapes/
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