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運動方程式からわかること
運動量、力積、運動エネルギー
1
運動方程式
ma  F からわかること
問題1: 運動量 p  mv を使って、
運動方程式は
dp
dt
と書けることを示せ。
F
運動量:
運動の勢いを現す。
教科書p.51-52
問題2:前問の結果より、
t2

力積により
p2  p1  Fdt
運動量が変化する。
t1
を示せ。
教科書p.55
問題3:運動方程式と速度ベクトルの内積を
とることにより、
P1
1
1
2
2
mv1  mv 0   F  dr
P0
2
2
を示せ。
運動エネルギーの変化=仕事
2
教科書p.20
問題1の解答
ma  F
運動量 p  m v
問題1
dp d ( mv )

dt
dt
dv
 m
dt
 ma
 F
(1)
を使って、書き換える。
運動量:
運動の勢いを現す。
質量mは時間によらず
一定だとする。
3
問題2の解答
前問より
dp
F
dt
微分の逆は積分
p   Fdt
時間t1, t2における運動量をp1, p2とすると、
t2
p 2  p1   Fdt
力積により運動量が変化する。
t1
4
問題3の解答
ma  F
(1)の両辺と v の内積を取ると、ma  v
左辺は、
右辺は、
よって
(1)
 Fv
(2)
dv
d 1 2
ma  v  m  v   m v 
dt
dt  2

dr
Fv  F
dt
d 1 2
dr
 mv   F
dt  2
dt

5
dv
d 1 2
v   v 
dt
dt  2 
解答の補足
v  v x  v y  vz
2
2
2
2
2
dvy
2
2
dvx
dv
dvz



dt
dt
dt
dt
合成関数の微分
2
の証明
右辺から出発する。
2
df df dy

dt dy dt
を右辺第1項に使う。
2
dvx
dvx dvx
dvx

 2vx
dt
dvx dt
dt
dvy
 dvx
d 2
dvz 
v  2 v x
 vy
 vz

dt
dt
dt 
 dt
dv
 2 v 
dt
他の項も同様
6
解答続き d  1 2 
dr
 mv   F 
dt  2
dt

1 2
dr
mv   F  dt   F  dr
2
dt
点P0から点P1への変化は、
P1
1
1
2
2
m v 1  m v 0   F  dr
P0
2
2
運動エネルギーの変化=仕事
7
運動量
momentum
p  mv
運動量
= 質量
x 速度
重い物ほど運動量が大きい。速いほど運動量が大きい。
衝突の時の勢いを表す。方向も示す。
dp
F
dt
力を受けると、運動量が変化する。
8
力積(りきせき)

t2
t1
Fdt
impulse
力積=力
x 時間
運動量の変化は力積に等しい。
t2
p 2  p1   Fdt
t1
9
仕事
F

d
r

work
・内積
F
仕事=力 x 距離
dr
経路に沿った微小長さ。接線方向
dr
(微小=非常に小さい)
例:水平面上に物体があり、
水平から60度の角度で5Nの力を加えて
3m引っ張った場合、した仕事は、
5N x 3m x cos60°=7.5N・m
10
運動エネルギー
kinetic energy
1 2
mv
2
1
2
運動エネルギー   質量  速度
2
11
単位の話
ma  F
SI (MKS)単位系
International System of Units
Le Système International d'Unités
力学では、次の3つを使う。
時間 s(秒)
長さ m(メートル)
質量 kg(キログラム)
参考:SIではない単位の例
長さ:マイル、フィート
面積:アール、ヘクタール
体積:ガロン
質量:ポンド
熱量:カロリー
secondの略
12
ma  F
単位の問題
下記の単位をSI単位系で書け。理由も書くこと。
問題1
動径ベクトル
問題2
速度と加速度
問題3
力の単位、N(ニュートン)
ヒント:運動方程式を使う。
問題4
運動量
問題5
p  mv
運動エネルギー
1
2
mv
2
の単位、J(ジュール)
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問題1の解答
動径ベクトルは、位置を表す。
r  xe x  ye y  ze z
 x(1,0,0)  y(0,1,0)  z(0,0,1)
 ( x, y, z)
長さなので、単位はm(メートル)。
14
問題2の解答
速度は、
dr
r (t  t )  r (t )
v
 lim
dt t 0
t
より、距離の単位÷時間の単位になるので、
m/s (メートル毎秒)
加速度は、
dv
v(t  t )  v(t )
a
 lim
dt t 0
t
より、速度の単位÷時間の単位になる。
m/s2
(メートル毎秒毎秒)
15
問題3の解答
力の単位 N (ニュートン)は、
ma  F
より
質量の単位 x 加速度の単位
= kg ・m/s2
読み方:キログラム、メートル毎秒毎秒
注意:質量mの単位をm(メートル)と書く人が
たまにいるが、ma = Fのmはmass(質量m)の略。
16
問題4の解答
運動量の単位は、
p  mv
より、
kg ・m/s
読み方は、キログラム、メートル毎秒
17
問題の解答
問題5
運動エネルギー
1
2
1 2
mv
2
は単なる数なので、単位はない。
2
mv
の単位は、
質量の単位 x 速度の単位の2乗
= kg・(m/s)2 = kg・m2/s2
18
偏微分、
gradベクトル、
-> ポテンシャル
19
偏微分:2変数以上の関数で、1つの変数について微分する
教科書p.376
p ( x, y )
 q ( x, y )
x

x
:xについて微分する。(yを一定とみる)
「偏微分(へんびぶん)」と呼ぶ。
図形的には、z=p(x,y)の関数を、
y一定の断面で見た時の、傾き
z
問題:関数z=p(x,y)=xyを図示せよ。
また
p ( x , y )
を求めよ。
x
y
x
20
偏微分の記号

f
x
読み方はいろいろある。
・ラウンドディー
・パーシャルディー
・ディー
英語では、
・rounded d
・partial d
・d
英語なら、rounded f over rounded x
partial derivative of f with respect to x
日本語なら、ラウンドx 分の ラウンドf
fのxに関する偏微分
または ディーf, ディーx
(これだと普通の微分と同じ読み方になるので、
ラウンドの方がよい。)
21
偏微分の記号の書き方

f
x
数字の6(ろく)をそのまま書かないこと。
左右ひっくり返して書く。
アルファベットのd(ディー)ではない。
ギリシャ文字のδ(デルタ)ではない。
ギリシャ文字のσ(シグマ)ではない。
ミニワーク
f
偏微分の記号に注意しながら、
をアンケート用紙の
x
上部に大きくはっきり3つ書いて下さい。
22
2変数関数のグラフの書き方
z  p( x, y)  x  y
2
2
z
x,y,zの表を作る。
x y
0 0
0 1
1 1
など。
z
0
1
2
x
1
1
y
xとyの値を与えた時に、zの値をプロットする。
23
偏微分の例
p( x, y)  x y  sin x cos y
3
xについての偏微分
2
(yは定数だと思って微分する。)
p( x, y )
2 2
 3x y  cos x cos y
x
yについての偏微分 (xは定数だと思って微分する。)
p( x, y)
3
 x  2 y  sin x  ( sin y)
y
 2 x y  sin x sin y
3
24