下腿義足教育プログラムの改革 神戸医療福祉専門学校三田校 ○森本哲平 内田 充彦 2208.5.31 日本義肢装具士協会学術大会(仙台) はじめに‐下腿義足ソケット理論の進歩‐ PTB Kahle, J.T. (1999). Conventional and hydrostatic transtibial interface comparison. TSB HST はじめに‐3つのソケットデザイン Kahle, J.T. (1999). Conventional and hydrostatic transtibial interface comparison. はじめに‐下腿義足教育プログラム 従来の教育プログラム – PTBソケット – KBMソケット – PTSソケット *懸垂方法の違いによるPTBソケット のバリエーション 新教育プログラム – PTBソケット – TSBソケット – HSTソケット *体重支持理論の違いによる区 別。 三田校下腿義足プログラムの特徴 ・PTB,TSB,HSTの3つのプロジェクト 体重支持方式の違いを理解するための実習 ・様々な懸垂方法の理解 PTBカフ、SC,SPSC,サスペンションスリーブ、ピン付ライナーに よる懸垂 ・問題解決型教育手法の導入 チュートリアル教育、模擬症例研究などの導入 ・14日間、135時間のプログラム Project 1 PTBソケット – 講義 • 下腿義足の構成要素 • PTBソケット理論 • 正常歩行&下腿義足(異常)歩行 – 実技 • 採型→製作(骨格構造・熱硬化性樹脂) →初期適合 (仮合わせ) • 外装仕上げ – チュートリアル • ソケット適合上の愁訴とトラブルシューティング • スタティック・ダイナミックアライメント Project 2 TSBソケット – 講義 • PTBソケットのバリエーション(PTES,KBM) • TSBソケットの理論 – 実技 • 採型→製作(骨格構造・チェックソケット)→適合 • KBM(PTB+SC),PTB+SPSCの採型/適合はデモの み – チュートリアル • ソケットによる体重支持のバイオメカニクス TSB採型手技 Project 3 HSTソケット – 講義 (メーカーによるプレゼン) • ライナーの種類と選択方法 • 義肢の構成要素について実技 • 採型+製作(骨格構造、シリコンライナー、)→適合 – 模擬症例報告会 • 様々切断者や断端、義足の問題のシナリオを与える • インターネットや文献の検索により義肢装具士として の最適な提案 • パフォーマンス!! HST採型手技 • 2003~2006 オットボック社の協力によ り荷重採型方式 • 2007~ オズー社の協力により ICE-Cast+Anatomy ICEX Ergo 学生全員のソケットに大きな適合上の問題がない。 アライメントの調整に集中できたという学生が多 かった 学生からのフィードバック • 良い点 – 3つのソケット理論について 体験を通して理解が深まった – KBM,PTSのデモも国試対策 では必要。 – 最新の機材を体験することが 出来た • 問題点 – もう少し時間を掛けて学びた かった – 特にTSBソケットの採型に技 術的な未熟さを感じた 下腿義足プログラムの総合評価 Ⅲ 良い 41% 大変良い 59% 1 大変良い 2 良い 3 ふつう 4 あまり良くない 5 良くない 6 回答なし まとめ • 下腿義足教育プログラム三田校モデルを紹介した。 – 教科書の重要性と改訂の必要 – 良質の日本語の文献VS.学生の英文読書力の強化 • 今後の課題 – PTBソケットの実習が必要か? • 臨床現場でのTSB、HSTの普及の状況は? – このプログラムには、加えられていない採型方法や懸垂 方法。 • 今後のエビデンスの動向に注意 – 切断術直後の断端管理および早期義肢装着
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