地理情報システム論

地理情報システム論
第4回
コンピュータシステムおける
データ表現(2)
コンピュータによる地図表現(再)

ラスタ形式



地図全体を同形・同大
の区画に分割
区画ごとの属性・対象
の数(割合)・量(標高
など)を記号や数値で
データ化
ベクタ形式



2015.05.01
地理情報システム論
対象を図形的要素
(点・線・面)ごとに分
離
座標系を定めて点の
順序番号(ID)と位置
を数値化
線や面は点列・線分
列の集合としてデータ
化
2
ラスタ形式とベクタ形式の特性(再)

ラスタ形式





大きさが粗いと再現性
が悪い
縮小・拡大・回転など
幾何学的演算に弱い
データ形式が単純
要素ごとの位置関係
が明確でレイヤ間での
比較が単純
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ベクタ形式



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データ化の作業に手
間がかかる
要素ごとの位置関係
を知るための幾何学
的演算が不可欠
縮小・拡大・回転によ
る劣化がない
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ベクタ形式による図形の表現

点:point


識別用の情報(ID)と座標値(2次元または3次元)をセットで
データ化
線(折線):line/polyline

IDと,始点から終点に至るすべての点をセットでデータ化



個々にデータ化
点のIDで管理
面(多角形):polygon

IDと,ひとつの頂点から一定方向(時計回り/反時計回り)にす
べての点をデータ化



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個々にデータ化
線に与えたIDで管理
点のIDで管理
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ベクタ形式による図形の加工

移動





平行
回転
(部分移動による)変形
拡大・縮小
座標系の変換


そもそも球面(正確には回転楕円体)
→平面(投影)
地域や基準点の選び方で多種存在
2015.05.01
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5
ベクタ形式による図形間の演算

2つの要素間では…

距離
多数の要素間では…

距離
長さ

位置関係






方向
共有・横断・交差・内包
の状態の判定


位置関係



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平均
最小
最大
一定距離内の要素の
選択
最も近い(遠い)要素の
選択
密度
6
特徴量の計算
P5(x5,y5)
P1(x1,y1)
すべて頂点の座標値から決定可能
1 5
1 5
(頂点の)重心 xG   xi , y G   yi
5 i 1
5 i 1
P4(x4,y4)
5
周囲長
G(xG,yG)
L   ( xi 1  xi ) 2  ( yi 1  yi ) 2
i 1
P3(x3,y3)
P2(x2,y2)
各頂点を一定方向に(たとえ
ば左回り)走査して座標値を
データ化する。
なお,P6はP1と同じとする
(x6はx1,y6はy1に等しい)
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面積
1 5
S   ( yi  yi 1 )(xi  xi 1 )
2 i 1
計算式の妥当性は各自で
検証してみること
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7
多角形の重心
一般の多角形の場合→
重みの釣り合う場所が「重心」→
三角形に分割して各々の面積を
重みとして計算
三角形や正多角形
の場合→
重心は「頂点の重
心」と同じ
1 n
面積 S   ( yi  yi 1 )( xi  xi 1 )
2 i 1
1 n
2
2
xG 
(
y

y
)(
x

x
x

x

i 1
i
i 1
i 1 i
i ),
6 S i 1
1 n
2
2
yG  
(
x

x
)(
y

y
y

y

i 1
i
i 1
i 1 i
i )
6 S i 1
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要素間の演算
図形間の「距離」の測り方の例
対象によって,また,分析の趣旨に
よって測り方を変える場合もある
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9
練習

Excel上で,ベクタ形式のデータ表現の概
念を理解する


マクロを使って図形として描画させてみる
別紙の図形から座標値を読み取ってデータ化
してみる
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