TDOAtp

フェージング
情報工学専攻
中村 遼
目次
 電波伝搬
 フェージング
 レイリーフェージング
 ライスフェージング
電波伝搬
 電波伝搬は、以下にある事象により変動する
 距離変動
 基地局と端末間の距離の変動に伴う変動(減衰)
⇒ 無線LANの場合は自由空間損失
 中央値変動(シャドウイング)
 数10m程度の区間に渡る緩慢な変動(障害物)
 瞬時値変動(マルチパス)
 数10m程度の区間での急激な変動(多重波伝播)
フェージング(fading)
 無線通信において、時間差をもって到達した電波の波長が干
渉し合うことによって電波レベルの強弱に影響を与える現象
 代表的なものにマルチパスフェージングがある
 マルチパスフェージングを数学的モデルとして表したものに
以下のようなものがある
 レイリーフェージング
 ライスフェージング
 フェージングの対策と
して、ダイバーシティ
アンテナ等がある
レイリーフェージング
 基地局から一定周波数で電波が乱反射を繰り返し、平面波
となって端末に届く
 これより、無限遠点に無限個の発信源を仮定し、それぞれの
発信源から正弦波が発信されたものとする
 このとき、確率密度関数は次のようになる
 ただし、σ2は平均受信電力である
ライスフェージング
 送受信機間で見通しがある場合、ライスフェージングとして
考えることができる
 このとき、確率密度関数は次のようになる
 ただし、I0(x)は0次の第一種変形ベッセル関数
sは直接波の振幅である
結論及び今後の課題
 信号強度は、送受信機間の距離による変動とフェージングに
よる変動を合成したものである。
 そのため、実際に端末側で無線伝播モデルを作るには
フェージングを無視したモデルを考えなければならない
 具体的には、障害物がある場合とない場合に分けて、距離
に応じて信号強度を測定し、プロットすることにより伝播モデ
ルを決める
 第一会議室でシミュレーション
参考文献
 森川博之、「電波の基礎と伝播」
 高田潤一、「電波伝搬の基礎理論」
 川島孝司、「無線通信チャネルにおけるチャネル変動につい
て」