なぜ貧しい国はなくならないのか 第6章途上国がしてはいけないこと 1313059 堀佑太 1 これまでのような農地改革 • アジアで実施されてきた農地改革 「一定規模以上の農地を所有する地主から、ほ ぼ無償に近い方法で農地を没収し、それをこれ まで耕作してきた小作人に譲渡するもの。」 1 これまでのような農地改革 • その結果、所有者は農地改革法の適用から 免れようとした。 → 所有者の名義を変更 → 小作人を雇用労働者であると偽装 1 これまでのような農地改革 • 小作人を追放して、代わりに能力の劣る農業 労働者を雇ったため、生産性が落ちた • そもそもこの農地改革では、最下層の農業労 働者には恩恵が届かない 2 大規模農業支援 • 途上国の農業にスケールメリットはない • 手作業の多い労働者の仕事ぶりを監視する のは難しい → 農業は家族経営が基本 2 大規模農業支援 • 途上国では、3~5ヘクタールの中規模農家 と、1~3ヘクタールの小規模農家を比較する と、小規模のほうが収量が高い。 → 「農家規模と生産性の逆相関」 2 大規模農業支援 • 途上国では大型機械は効率的ではない • 大型機械に適した、整備された長方形の田 畑が少ない • 機械のメンテナンスをできる人が少ない • 故障した際のスペアパーツが入手しいくい → 大型機械は先進国の農業向き 3 むやみな社会林業 • 途上国では、多くの援助機関によって「社会 林業」が推奨されてきた • 木材の過剰採取は防止できたが、高値で売 れる高級木材の生産に必要な努力は足りな い 3 むやみな社会林業 • 価値の高い木材を育てるにはインセンティブ が必要 • 林の土地は共同で所有して資源の過剰採取 を防ぐ一方、樹木は個人で所有するべき 4 性急な重化学工業化 • 工業化の成功例と失敗例として、インドネシ アとナイジェリアが挙げられる インドネシア 成功 ナイジェリア 失敗 要因は? 4 性急な重化学工業化 • ナイジェリアが石油精製部門の発達など、性 急な重化学工業化を目指したのに対し、イン ドネシアは労働集約的な工業化を目指したこ と • 比較優位に則った発展の重要性を示唆 5 大企業支援 • 企業経営にはスケールメリットがないケース も多くあるため、スケールメリットを追求する ために大企業優遇策を採用するのは良くな い • もし支援するなら、知識のスピルオーバーが ある企業や資金制約があり潜在力を発揮で きていない企業を対象にするべき 6 高い最低賃金 • 最低賃金は失業という社会的コストをともなっ てしまうため、望ましい政策ではない • 2010~2012年にアラブ世界で起きた反政府 デモも、高い最低賃金が原因のひとつだった
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