12月 第14号 - 宮城県柴田農林高等学校川崎校

川崎校発 14
26/12/22
川崎校のすばらしさ
『川崎校発』#1で、私は、
「・・・毎朝仰ぎ見る蔵王連峰の雪が少しずつ消えいくことに季節の移ろいを感
じずにはいられません。
これから日々変わりゆく自然の姿を楽しみにしたいと思います・・・」
と記しました。
しかし、今度は、少しずつ雪化粧を始めた蔵王連峰が日に日に白さの度合いを増し、師走に入り、いよ
いよ冬本番となりました。日に映える蔵王の美しさが
12月17日の朝
目にしみますが、
同時に厳しさも感じられる日々です。
12月17日(水)は前日から大型台風並みの爆弾低
気圧の影響が懸念され、特に北海道では数年に一度と
いう猛吹雪に見舞われ、宮城県においても、川崎町を
含む西部地区も少なからぬ積雪がありました。
翌18日(木)は朝方まで川崎町に大雪警報が発令さ
れ、前日以上の積雪に見舞われました。
川崎校の校門から校舎までの直線道路は雪で真っ白
でした。雪がどんどん降り積もる中で、登校した生徒
たちは学年も性別も問わず、みなが教員と一緒に雪か
きをし、これからやって来る人々のために道をつくるのです。寒さと降りしきる雪にもかかわらず、だれ
も決してイヤな顔をせず、黙々と雪をかく姿に、これが川校のすばらしさなのか、との思いがこみ上げて
12月18日の朝
来ました。町内の生徒が7割以上を占める川校ですか
ら、雪はある意味で“当然”なのかもしれませんが、
何かを頼むと、
「なんで俺が・・・」
「なんで私が・・・」と
いう言葉を当たり前に聞き続けてきた者にすれば、川
校生の姿はあまりにも違っていました。
思えばこれは、
雪かきに限ったことではありません。秋の大量の落ち
葉掃きもそうでした。生徒たちは、教員と一緒に、当
たり前のようにイヤな顔をすることもなく、黙々と働
くのでした。
(※17日は午後からもたくさんの降雪が
あり、雪かきをしてくれた部もありました。
)
もしかしたら、他にそんな学校はたくさんあり、私
が知らないだけなのかもしれません。しかし、私には、その姿がとてもすばらしいものに思えてなりませ
ん。それが、川校の一つの“真実”であり、残していってほしい伝統だと思わずにいられません。
さて、明日から冬休みです。新年を迎えるにあたり、この1年を振り返ってみて下さい。そして、新し
い年を迎えるにあたり、ひとつ年をとった自分の姿がどうあるべきか考えてみましょう。3年生は新世界
にいる自分、2年生は最上級生としての自分、1年生は中堅学年としての自分、それぞれ自分のあるべき
姿を思い浮かべ、来年はそれに近づく努力をしてみましょう。
「努力は結果を裏切らない」はずです。
今年は冬の進み具合が早いのか、12月としては異例の降雪量かもしれません。今年の2月に二度あっ
た豪雪に比べれば大した雪ではないのかもしれませんが、この時期としては想定外です。このまま早く冬
が通り過ぎるのであればいいのですが・・・・・・それにしても、
「自然の姿を楽しむ」のは難しい?!
文責 副校長 本郷貴志