思考・進化・文化 日本人の思考力 1613080162-9 松山 亮太 日本人は思考力が劣る? 私たち日本人は… →学力は高いが思考力は低い 原因は? 日本の受験システム ゆとり教育 心の教育etc… 問題解決としての思考1 問題解決とは… 現時点での不満な状態(初期状態) 変換(オペレータ) ex.給料の高い会社に就職 満足ができる状態(目標状態) ex.金持ちになる 問題解決としての思考2 単純な目標は達成が容易 しかし 実際はそんなに容易ではない ex.ハノイの塔 ⇒莫大な数の可能性 意識的な思考の限界 手段-目的分析1 日常に出会う問題の殆どは悪定義問題 ⇒膨大な選択肢をどうやって解決するか プロダクションルール 「もしX(状態)ならば、Y(オペレータ)を行う」 ex.「もし雨降りなら、傘をさす」 ⇒膨大な選択肢に対処不可,未経験の問題は解決できない 手段-目的分析2 手段-目的分析 2段階で行われる 1. 目標状態に最も近づくオペレータ(手段)を用いる ex.山登り法 2. 「遠回り」が必要な場合、下位目標を設定する ex.宣教師と人食い人種問題 →下位目標を達成できなければ更に下位目標を設定する 一見、遠ざかっているが目標状態に近付いている ヒューリスティックス 過去に解決(失敗)した問題から解決法を導く ⇒より簡単な解法で負担を軽減する 「高校受験と同じ勉強法で大学受験に挑む」 代表性ヒューリスティック コインを3回投げてすべて表だった。次は表が 出る?それとも裏が出る? →正解はどちらも同じ確率 but 多くの人が裏が出る方を選ぶ。 ⇒裏の方がランダムで出やすいと思っている リンダ問題 ルミさんは、女子大で臨床心理学を専攻していました。在学中は児童相談所での 実習にも参加し、学友にも「悩みを持っている子供と関わるような仕事がしたい」と よく語っていました。卒業10年後の現在、ルミさんはどうなっているか。最も高いも のから順に並べてください。 (a) アルバイトでカウンセリングをしている。 (b) 主婦になっている。 (c) 主婦だが、アルバイトでカウンセリングも行っている。 (d) 精神科医になっている。 (a)や(b)よりも(c)の方が確率が高いと考える。 →実際、(c)は(a)かつ(b)なので(c)の方が低い。 論理的ではないのに正解と勘違いしてしまう 欲求・目標の無意識性 西洋と東洋の意識の違い 西洋・・・自我>無意識 東洋・・・自我=無意識 ⇒上位目標の意識化の弱さ 受験システム ex.日本の経済・産業発達 無意識的なヒューリスティック的思考 無意識性と文化―個人主義と集団主義 西洋=個人主義文化(個人の目標が優先) 東洋=集団主義文化(集団の目標が優先) →集団の調和を重んじる 個人より「他人にどう思われるか」を重要視 意識的思考を抑制する傾向 →「なぜ」が集団の調和を乱す 「ことばよりも心」を重視したコミュニケーション ex.阿吽の呼吸 意識的思考が形成される条件 1. 役割・階層が組織化された集団内での地位 の上昇がある社会 →カミンズの優位階層説 「群れの中で上位の階層に属する・群れの調和を維持する という2つの欲求のジレンマ」 2. 知識を多く獲得することが適応的である環境 →四季ごとに必要な知識の違い 3. 絶えず異文化と接し続ける環境 →思考のルーティン化を防ぐ 「なぜ」という意識的思考の促進 日本文化の自然的・歴史的背景 異文化との接触が活発でなかった 大きな環境変化が無い 他民族との闘争や征服・被征服が少ない 氷河期以降の安定した自然環境 四季が安定して繰り返すので因果関係を知る必要がない but 12000年で日本人の思考特性を生み出す遺伝子変化は起こ りにくい⇒適応・淘汰の問題? 西洋人が意識的に行う思考を無意識に行って いる? 参考文献 山 祐嗣. (2003). 『思考・進化・文化~日本人 の思考力~』
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