スライド 1 - 早稲田大学

犯罪を防ぐ~原因追求の限界~
上沼ゼミ3年 岩崎亜未
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『門が閉まっていれば入らなかった』
大阪・池田小児童殺傷事件の加害者の言
葉
→犯罪を実行する機会をつぶせば、犯罪者
の心は治せなくても犯罪は防げる??
従来の犯罪対策
犯罪者の人格や劣悪な環境に犯罪の原因
を求め、それを除去する
「処遇」「矯正」「保護」重視
専門職員の役割が重要
→しかし、原因を究明することは困難。
マスメディアは「不可解な動機」という
言葉で 複雑性を片付けてしまっている
新たな犯罪対策
犯罪の機会を与えないことによって、犯
罪を未然に防止する
「予防」重視
一般の人々の役割が重要
→欧米で導入され、大きな成果をあげてい
る。
日本の犯罪増加率が欧米を上回る今、日
本にも取り入れる価値があるのではない
か。
①物理的方法
学校・公園・住宅の防犯環境設計
監視カメラの設置
「世界一の監視カメラ国イギリス」
バルガー事件(1993)で国民の支持
を得る
イギリス市街地に約4万台(2002)
法的強制力のある規定を制定して、プラ
イバシー保護にも努める
②心理的方法
「割れ窓理論」=場所の秩序感を重視し
て、乱れを早期に直す
「ニューヨークでの成功例」
地下鉄の落書き、新聞の読み捨て、飲酒
etc
コミュニティ裁判所
さらにイギリスでは「割れ窓理論」が法
制度化されている
「機会」を減らしても防げない犯罪について
犯罪から遠ざかる「機会」を与える
児童虐待から抜け出す「機会」
メンタリング
オルタナティブ・スクール
イギリスの「少年犯罪チーム」
危険因子を抱えている少年に対し、学習支
援・レクレーション活動・メンタリングなど、
数多くの「機会」を与える
今後の課題
具体的にどのように日本に取り入れてい
けばいいか
自由のない社会になる恐れ
更生プログラムとの平衡
参考文献:犯罪は「この場所」で起こる(小宮
信夫)