子ども兵の心理的問題

子ども兵の心理的問題
浅田理沙
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状
 再体験症状
 回避・精神麻痺症状
 過覚醒症状
子どもにPTSDを引き起こす要因
 生命の危険とそれに対する恐れの気持ち
 子どもにとって大切なものの喪失と日々の暮らしの崩壊
トラウマとなる出来事
 家族を殺す、腕・脚を切断する
 仲間が殺されるところを目撃する
 自分の村の人々を襲う
 最前線で戦う
テラルネッサンスの調査活動
元子ども兵の体験
 12歳のときLRAにより誘拐
 母親の片腕を切り落とす
 3年間LRAの兵士として戦う
 母親と再会するが一緒に暮らせていない
参考
鬼丸昌也「ぼくは13歳
職業、兵士。」
ウガンダ・コンゴでの調査(2005年)
 目的
PTSDの症状と、調和への積極性と復讐への気持ちの関係性
 対象
169人の元子ども兵(11歳から18歳)
 方法
PTSDの症状→PTSD 反応尺度(PTSD Reaction Index)
調和への積極性と復讐への気持ち→16の質問を面接で
結果
トラウマとなる出来事の数とPTSDの発症の確立
 トラウマとなる出来事の数が多い
→PTSDになる可能性が高くなる
Neuner et al., 2004; Schauer et al.,2003
北部ウガンダでの調査
 1114人の元子ども兵が対象
 PTSDの割合
誘拐されていない
8.4%
誘拐された
33%
1か月以上軍にいた
48%
2007-2008
トラウマ体験が子どもに及ぼす影響
 発達段階にいる子ども
→健康的な精神発達ができなくなる
→人格形成に悪影響
→将来に対する希望の欠如
→暴力的で自己をコントロールできなくなる
 社会生活への適応の欠如
→元子ども兵が将来内戦を起こす引き金に
参考資料
 http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=208207#REF-JOC70000-5
Association of Trauma and PTSD Symptoms With Openness to Reconciliation and Feelings of Revenge Among
Former Ugandan and Congolese Child Soldiers
 http://www.usip.org/sites/default/files/missing-
peace/The%20psychological%20impact%20of%20child%20soldiering%20-%20Schauer.pdf
Chapter 14
The Psychological Impact of Child Soldiering
Elisabeth Schauer and Thomas Elbert