材料の力学 - Aitai net

第3章 力の合成・分解および
引張り・圧縮問題
3.1
力の合成・分解およびモーメント
3.2
本棚の設計
3.3
リンク材の内部張力と伸び問題
3.4 台形台の応力と縮み
3.5
自重を考慮しない円錐台の応力と縮み
3.6
自重を考慮した場合の応力とひずみ
第3章
2015/10/1
総合演習問題
材料の力学第3章
1
第3章 引張り・圧縮
3.1 引張り・圧縮の簡単な問題
3.1.1 力の合成・分解
y方向
・力の平行4辺形
・力の合成(ラミの定理)
Fy
Fx
F


sin  2 sin  3 sin 1
Fy
1
・力がつりあうには,3次元問題では,x
方向に関して,

i n
i 1
•
x方向
同様にy方向に関して,

i 1
Fyi  0
同様にz方向に関して,
1
i1 Fzi  0
i n
•
2
Fx
Fxi  0
i n
•
3
F
この3つの式が成立している時,物体は
任意の一点で静止する。
2015/10/1
材料の力学第3章
Fx
F
Fy
3
2
2
力の合成,分解(2次元)
☆合成した力Rは
R  (  Fxi )2   Fyi 
y方向
2
☆また,合成力が作用す
る方向は(x軸を基準と
し,反時計回りを正とす
る)
F2
2
Fy1
Fx 3
 Fyi
tanθ 
 Fxi
  tan 1 (
2015/10/1
 Fyi )
 Fxi
Fy 2
Fx 2
3
F1
1 Fx1
Fx 4
X方向
Fy 4
4
Fy 3
F4
F3
材料の力学第3章
3
☆3.1.1力の合成・分解(演習問題)
1)力 F1  100N , F2  60N , F3  70N , F4  20N , とし,それぞれの力がx
軸となす作用線の角度  を1  30 ,2  120 ,3  225 ,4  310
として,合成力R,および合成力が作用する方向の角度 (x
軸を基準として反時計回りを正)を求めよ。
(Ans:R=42.1669N,Fx=19.9608N,Fy=37.1432N)
 =61.746°)
y方向
2)上の問題で,力 F1~F3 および 1 ~3
F
を同一としたとき,力が釣合
F
F1

うためには力 F4 をどの方向
F
 F
F
にいくら加えればよいか。
F
F
X方向
F

(Ans: F4  52.943N,  =262.29°)
2
y2
2
y1
x3
1
x2
x4
3
y4
4
Fy 3
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材料の力学第3章
F3
F4
x1
3.1.2 モーメントの定義と応用
☆モーメントの定義:
力のモ-メントは物体を回転または曲げさせ
る能力の評価指標である。すなわち,力をF,
支点とモーメントアーム間の距離をLとして,
モーメント=力×距離
M=FL(N・m)または(kgf・m)
で求められる。
2015/10/1
材料の力学第3章
5
モーメントの計算(例題1)
150N
100N
支点 O
45°
はり
1.5m
1.0m
例題1:
図に示すはりの,支点OまわりのモーメントMを求めよ。
解答
M  100  1.5  150  sin 45  2.5
このように,はりに垂直な
力の成分のみがモーメント(回
転能力)に関係する
(N・m)
2015/10/1
材料の力学第3章
6
モーメントの計算(例題2)
例題2:障害物の乗り越え
図に示す車輪が段差を
乗り越えるのには,車輪
に加える力Pはいくら以
上必要であるか。
車輪質量m
力P=?
D/2
直径D
L1
段差高さ
mg
L2
解答:考え方
乗り越え(モーメント)P(D/2+L1)>抵抗モーメント
mgL2である。あとは,数値を代入すればPが求まる。
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材料の力学第3章
7
物体に作用する力とモーメント
☆例題3.
図に示すように,任意の座標点(xa,yb)に力Rが作用して
いるとき,原点(0,0)まわりのモーメントを求めてみよう。
R
☆解答:力Rの作用点
y
を(xa,yb)とすれば,
原点(0,0)まわりの
Fy
モーメントは
M
M  Fy xa  Fx yb
yb
さらに,着力点が異なる多数の力
(xa,yb) Fx
が物体に作用するときのモーメント
は
i n
x
(0,0)
x
M   Fyi xai  Fxi ybi 
i 1
a
d
8
物体に作用する力とモーメント
☆多数の力の合成力Rはすでに求めたように,
R  (  Fxi )2   Fyi 
2
である。さらに,合成力の作用線の方向と任意点との垂直距離をdとす
れば,任意点まわりのモーメントは
Rd  M
R
y
M
☆したがって,合成力Rの作用線に任意
点から下ろした垂直距離dは
d
M
Fy
yb
(xa,yb)
R
xa
(0,0)
2015/10/1
d
Fx
x
9
3.1.2 モーメントの計算(演習問題)
1.図に示す3つの力の合成力R
とx軸から 測った,合成力R
の作用方向角度はいくらか。
(Ans: R  169.489( N ) ,   76.2256 )
75N
2.図の座標点(-2m,-1m)ま
わりに合成力Rが作り出す
モーメントおよび合成力の作
用線との垂直距離dはいくら
となるか。
(Ans:
2015/10/1
M  289.0( N  m)
,
d
M
R

289.0
169.489
100N
y
45゜
60゜
50N
-2m
30゜
x
-1m
点A(-2,-1)
 1.705(m)
材料の力学第3章
10
モーメントの計算(演習問題解答)
R  (  Fxi )2   Fyi 
1.合成力Rは
F
2
より
 50cos30  100cos60  75cos135  40.2683
xi
F
yi
100N
y
 50sin 30  100sin 60  75sin135  164.6355
75N
45゜
したがって,合力Rは
60゜
R  40.26832  164.63552  169.489( N )
50N
-2m
合力Rが作用する角度は
 Fyi )  tan1  164.6355  76.2256
  tan1 (
 40.2683 
 Fxi
30゜
x
-1m
点A(-2,-1)
2.座標点(-2,-1)におけるモーメントMはxa=2m,yb=1mを以下の式に代入して
i n
M   Fyi xai  Fxi ybi   xa  Fyi  yb  Fxi  2 164.6355 1 40.2683 289.0( N  m)
i 1
さらに,合力の作用線と座標点からおろした垂直距離dは
d
2015/10/1
M
R

289.0
169.489
 1.705(m)
材料の力学第3章
11
3.2 本棚の設計
☆求めたい物理量
・部材abに働く力,Fab
・部材obに働く力,Fob
・部材abに働く応力,σab
・部材obに働く応力,σob,
・部材の伸び(または縮み) λab,λob
☆既知の物理量
・荷重P,
・部材の長さL,Lab,Lob,
・部材の断面積Aab,Aob,
・部材obとそれを支える壁との角度θ1
・部材abと壁との角度θ=90°
荷重P
Lab
断面積Aab
a
b
2
L
1
断面積Aob
Lob
o
Fab
2
P
力のつりあい図
1
Fob
2015/10/1
材料の力学第3章
12
3.2 本棚の設計(続き)
解答:
1)図3.6に示した部材に働く力の3角形より,部
材の内部抗力は
P
Fab  Ptanθ; Fob 
cos 
2)部材の内部応力について
 ab 
Fab Ptanθ
F
P

;  ob  ob 
Aab
Aab
A0b Aob cos
3)部材の伸びまたは縮みについて
ab 
2015/10/1
 ab
E
Lab 
 ab
E
L tan; ob 
材料の力学第3章
 ob
E
Lob 
 ob
L
E cos
13
☆本棚の設計(今日の演習問題)
1.前の例題の本棚の設計問
題では荷重が部材abに垂
直に作用する場合を考え
問題を扱った。ではこの問
題の展開として右図に示す
ように,荷重が部材abに対
して角度 3 傾いて作用す
る場合について,本棚を設
計してみよう。ただし,設計
条件はつぎのようである。
2015/10/1
Lab
荷重P
3
断面積Aab
a
b
2
L
材料の力学第3章
1
断面積Aob
Lob
o
14
本棚の設計(今日の演習問題(続き))
1)部材ab,部材obの断面積は:
2)壁のoaの距離は:
3)壁面oaと部材obのなす角度  1
および荷重が部材abに作用す
る角度 3 は,それぞれ;
4)部材abに作用する荷重 P は
5)部材ab,obの縦弾性係数は
とする。
Aab  1cm;2 Aob  2cm2
L  30cm
1  45: 3=30
P  300 N
E  206GPa
この条件のもとで以下の問題を解きなさい
a)部材ab,obに働く力はそれぞれいくらか。
b)部材ab,obに働く応力はそれぞれいくらか。
c)部材ab,obの伸びまたは縮み,はそれぞれ
いくらか。
2015/10/1
材料の力学第3章
15
3.3 リンク材の内部張力と伸び問題
A
C
θ
A
B
C
θ
θ
T1
Ty1
L
L
O
Tx1
B
θ
T2
O
Ty2
Tx2
荷重P
荷重P
A
☆部材にかかる内部張
力Tと伸びλ,垂直変位
δについて荷重P,角度
θ,部材長さLの関係を
求める。
C
θ
θ’
L
O
伸びλ
2015/10/1
B
θ≒θ’
変位δ
まずは,解こうとし
ている問題,図を理
解する。
荷重P
16
3.3 リンク材の内部張力と伸び問題
A
○
C
B
荷重Pに対する部材内部の張力をT1,T2と
I n
j n
して,

i 1

Fxi  0
j 1
Fyj  0
θ
<x方向の力のつりあい式>は:
Tx 2  Tx1  0
<y方向の力のつりあい式>は:
( Ty1  Ty 2 )  P  0
T2 sin  T1 sin  0
<具体的にX方向は>
∴
<y方向は>
T1=T2であるから結局
したがって,内部効力は
2015/10/1
θ’
L
O
伸びλ
θ≒θ’
変位δ
荷重P
T2  T1
T1 cos  T2 cos  P  0
2T1 cos  P
T1  T2 
P
2 cos 
材料の力学第3章
17
3.3 リンク材の内部張力と伸び問題
<伸びと変位について>
まず,応力とひずみに関してはフックの法則   E から,部材の長さを
AO=BO=L,両部材の断面積をA,ヤング率をEとして,
T1 T2

A

A
E
A
L
C
ゆえに,部材の伸びλは
TL
PL
 1 
AE 2 AE cos
B
θ
となる。さらに,変位は    と仮定して
θ’
L
 cos   
O
より,垂直方向の変位δは,

PL
 

cos  2 AE cos 2 
伸びλ
θ≒θ’
変位δ
荷重P
となる。
2015/10/1
材料の力学第3章
18
3.4 台形板の応力と縮み
・図に示すように,板の厚さ Wが一定な台形板の応力  ( x )
荷重P
と縮みを板の自重を考慮しないで求めよう。
D
解答:まず任意の x  x の位置における台形板の幅
幅 B( x ) は
 x  L
Bx   D

 L 
W
となる。したがって,その位置の断面積は,
板の厚さ W を一定として,
x=x
 x L
A( x)  Bx   W  D
W
 L 
A(x)
任意の位置における応力は,
 x  
L
B(x)
P
PL

A( x ) Dx  L W
2D
2015/10/1
材料の力学第3章
x
19
3.4 台形板の応力と縮み(続き)
• ここで,微小変位dλにおけるひずみεは

d
dx
ひずみε=dλ/dx
と考えることができる。台形板
全体の縮みλは
L
dλ
dx
L
  0 d  0 dx
となる。さらに,フックの法則からひずみεはヤング率を
用いると,
 x 

E
L
より,台形板の全体の縮みは   
0
•
2015/10/1
 ( x)
L
PL
1
dx 
dx

E
DEW 0 x  L 
材料の力学第3章
20
3.4 台形板の応力と縮み(続き)
• 次に台形板の縮みλに関
して右式を積分する。
L

0
 ( x)
L
PL
1
dx 
dx

E
EDW 0 x  L 
今日の課題
上式を積分せよ。ヒント: x  L  t とおく置換積分の実行。
すぐさま,公式を適用してもOK。
L
答え:
 ( x)
L
PL
1
PL 2 L 1
Pl
2L



dx 
dx

dt

ln
t
L


L t


E
EDW
x

L
EDW
EDW
0
0
PL
ln 2 L   PL ln L   PL ln 2

EDW
EDW
EDW
台形台は縦・横・長さがD・W・L一定の平行平板よりもln2(0.693)倍
縮むことが分かる 。
21
3.5 自重を考慮しない円錐台の応力と縮み
r (x)
断面積A(x)
荷重P
2D
D
A(x)
x
x
L
上図に示す円錐台の応力と縮みについて,自重を考慮しないで求め
てみよう。各自で以下の黄色い部分を埋めてください。
解答:
まず任意のx=xの位置における円錐体の半径r(x)は
r(x)=
2015/10/1
材料の力学第3章
22
3.5 自重を考慮しない円錐台の応力と縮み
• x=xの位置の断面積A(x)は
r (x)
断面積A(x)
荷重P
D
A(x)=
x
A(x)
x
・したがって,その位置における応力σ(x)は
 x  
L
P

A(x)
L
L
・円錐体の縮みは,前回の問題と同様にして,  0 d  0 dx
L

0
 ( x)
2015/10/1
L
L
4 PL2
1
4 PL2 
1 
dx 
dx


E
D 2 E 0 x  L 2
D 2 E  x  L  0
2 PL
4 PL
2 PL



2
2
D E D E D 2 E
2D
この円錐台は直径D=一定,
長さLの円柱よりも(0.5倍)
縮むことが解った。
23
3.6 自重を考慮した場合の応力とひずみ
• 問題提起:(象の足は何故太い,テレビ鉄塔はなぜ上部ほど
狭い,組体操,ピラミッドの土台の人はなぜ大変?)
自重1
自重2
鉄棒
どっちが
楽?
2015/10/1
テレビ塔
なぜ上が
幅が狭
い?
自重3
材料の力学第3章
24
直径(断面積)が一定な丸棒
(自重を考慮した応力と伸び)
任意の0<x<xまでの自重
:wは
x
x
x=xまでの体積V(m3)
w  v(m )   kgf / m
3
 x   P A x
断面積A
×比重量γ(kgf/m3)
3

 x  L  P A L
L
 Ax(kgf )
x=x
応力  x 
x=xまでの自重w
w  Ax
したがって,x=xにおける応力σ(x)は
荷重+自重 P  w P
 x  

  x
断面積
A
A
2015/10/1
材料の力学第3章
 x 0  P A
荷重P
x=0とx=Lにおける
応力はいくらかな?
25
直径(断面積)が一定な丸棒
(自重を考慮したときの安全断面積と伸び)
x
x
丸棒の安全断面積 As
は許容応力を  a とすれば,
As 
 x  L  P A L
 x   P A x
断面積A
L
P
 a  L
x=x
応力  x 
x=xまでの自重w
w  Ax
丸棒全体の伸びλは
L
L
  0 dx  0
( x )
E
L

1 P
x 2 
x



E A
2 0

2015/10/1

dx 
 x 0  P A
荷重P
1 L P
(  x )dx
E 0 A
1  PL 1 2 
 L   L  P  1 AL 


E A 2
 AE 
2

L 
1 
L 
1 
 P  V  
P  W 
AE 
2  AE 
2 
3
AL :丸棒全体の体積 V(m )
ただし,
W :丸棒全体の重量
( kgf )  V
自重を考慮しない時の伸びはいく
ら?考慮すると伸びはいくら?
材料の力学第3章
26
テレビ塔など巨大構造物における自重問題
(応力を一定とするには)
x
x
断面積A
応力一定
自重を考
慮して応
力を一定
に設計す
るには?
 ( x)  P A x
L
断面積一定
x
断面積をど
うしたらよい
かな?
2015/10/1
応力  (x )
 0  P A
荷重P
材料の力学第3章
27
テレビ塔など巨大構造物における自重問題
(応力を一定とするには,続きNo.2)
荷重P
☆応力σ(x)=σ0(一定)とおけば,
0 
P W
=一定
A( x )
ところで,x=xまでの自重Wは(=体積
×比重量=底面積×長さ×比重量)より
x=x
x=xまでの
自重
x
W   A( x )dx
L
x
0
断面積
A(x)
x
0 
P   A( x)dx
0
A( x)
 一定
比重量γ
x
2015/10/1
材料の力学第3章
28
テレビ塔などにおける自重問題
(応力を一定とするには,続きNo.2)
それでは,応力を一定とするには,断面積A(x)はどのように変化させれ
荷重P
ばよいかを理論的に求めてみよう。
x
Ax  0  P   A( x )dx
0
両辺をxで微分すると,
x=x
d
 A( x) 0   dP  d 0 A( x)dx
dx
dx dx
x
0
dA( x )
 A( x ) ,したがって,通分して
dx
x=xまでの
自重
L
x
断面積
A(x)
比重量γ
 0 dA( x )  A( x )dx ,両辺を 0 A( x ) で割り,
dA( x) dx

A( x)  0 ,この常微分方程式を解くと,一般解は,
x
x

(
 C1)
ln A( x) 
x  C1 ,ゆえに
Ax  e  0
 e  0 * eC1
0
x
2015/10/1
材料の力学第3章
29
テレビ塔などにおける自重問題
(応力を一定とするには,続き3)
荷重P
Ax  e
(
x
 C1)
0
e c1  C
x
0
 e * eC1
とおいて,
x=x
A( x)  Ce x  0 
x=xまでの
自重
L
x
断面積
A(x)
X=0で,断面積はA0とおけば,
積分定数Cが求まり,
C  A0 
結論
2015/10/1
P
0
比重量γ
重要:断面積A(x)を指数関
数的に増加させること
A( x)  A0 e
x  0 
P x  0 
, A( x)  e
0
材料の力学第3章
x
30
テレビ塔などにおける自重問題
(応力を一定とするには,続き4)
荷重P
このときの伸びまたは縮みλは,
応力が一定であるから
L
L
   d   dx 
0
0
0
E
L
0
dx 
 0L
x=x
E
x=xまでの自重
この結果,当然のことながら応力
一定となるように設計したので縮
み量λは,断面積一定で,自重を
考慮しない場合と一致する。こと
が確認できた。
L
x
断面積
A(x)
比重量γ
x
2015/10/1
材料の力学第3章
31
☆3.6.3 自重を考慮した場合の応力
(演習問題)
1.右図に示すように,直径比が
d1 : d 2 : d 3  1 : 2 : 3
で,それぞれの高さが,h1,h2,h3
であるコンクリート製の円柱を用い
て塔を作るとき,塔の最大許容高さ
Hを求めよ。
ただし,コンクリートの許容圧縮応力を
σ=12(kgf/cm2),コンクリートの比
重量γ=2400(kgf/m3)とする。
なお,もし計算に必要であれば,それ
ぞれの塔の断面積を,A1,A2,A3,と
せよ。
(Ans:115.3m)
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材料の力学第3章
d1
A1
d2
A2
d3
A3
h1
h2
H
h3
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第3章 総合演習問題(その1)
1. 右図に示すように,鉄筋コンクリート
コンクリート
の柱において,鉄筋部(4本)およびコ
ンクリート部のそれぞれの横断面積
が7cm2,150cm2であり,鉄筋とコン
クリートの許容圧縮応力が
 S  150.0MPa
 C  8.0MPa
であるとき,上部にかける安全圧縮
荷重Pは最大いくら以下とすればよ
いか。ただし,両者の縦弾性係数は
ES  206.0GPa
安全加重P
剛体壁
EC  19.0GPa
であり,両材料の自重による応力は
考慮しないものとする。
(Ans: P  1.807105 ( N )
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鉄筋
材料の力学第3章
剛体壁
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第3章 総合演習問題(その2)
剛体壁
2. 図に示すように,長さの
等しい3本の棒を天井か
らつるし,棒の下端は剛
体板で固定した。剛体壁
に荷重Pを加えたとき,剛
体板が水平を保つために
はPをどの位置に加えた
らよいか。ただし,各棒の
断面積は,
断面積
L
A2
A1
L1
A3
L2
剛性板
A1, A2 , A3
縦弾性係数は
E1, E2 , E3
とする。
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Ans:
x
荷重P
E2 A2 L1+E3 A3 L1+L2 
x=
A1 E1+A2 E2+A3 E3
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第3章 総合演習問題(その3)
3.
図に示すように,剛体天井にピン
結合されたトラスがある。結合点Cに
垂直荷重Pが働くとき,部材AC,BC
に生じる応力および伸びλを求めよ。
ただし,部材の断面積はA,縦弾性
係数はE,ACの長さはL1,BCの長さ
はL2,角度はそれぞれθ1,θ2とする。
剛体壁
A
1
P
A
P
A
1=
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L
2
C
sin 2
cos 1 sin 2  sin 1cos 2 
 2= 
2
L1
Ans:
1= 
B
荷重P
sin 1
cos 1 sin 2  sin 1cos 2 
PL1
sin 2

AE cos 1 sin 2  sin 1cos 2 
2=
PL2
sin 1

AE cos 1 sin 2  sin 1cos 2 
材料の力学第3章
35
第3章 総合演習問題(その4)
4.
図に示すように長さL1=12m,断
面積A1=8cm2の鋼棒と,長さL2=9m,
A2=12cm2の鋼棒BCをC端でピン結
合し,他端A,BをAB=15mに保って,
垂直な剛体壁面にピン固定した。節
点Cに垂直荷重P=40000(N)を加え
たとき,部材AC,BCに生じる応力,
変位λを求めよ。ただし,鋼の縦弾
性係数はE=206.0GPaとする。
(Ans:
A
L1
C
 AC  4.0 107 N / m2 
 BC  2.0 107 N / m2 
BC  8.7379101 (mm)
B
P
 AC  2.330(mm)
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L2
材料の力学第3章
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第3章 総合演習問題(その5)
5. 図に示すよう長さL,
底面の直径Dの円錐体
を逆さに吊るすとき,自
重による棒の伸びを求
めよ。ただし,材料の比
重量をγとする。
L2
(Ans:  
)
6E
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材料の力学第3章
直径D
x
円錐体
dx
L
x
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第3章 総合演習問題(その6)
d1
6.
図に示すように長さL,上部の
直径d1,下部の直径d2の円錐台
の上部が剛体天井に接着されて
いる。下端に荷重Pを加えたとき,
その伸びλを求めよ。ただし,棒
のヤング率をEとし,d1<d2とする。
ただし,棒の自重は考慮しないも
のとする。
(Ans:

4PL
Ed1 d 2
)
x
d (x)
円錐台
d2
X
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L
材料の力学第3章
荷重P
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第3章 総合演習問題(その7)
7.
図に示すように長さ1.8m,断面積一定軟鋼丸棒を水平に置き,その
中心を通る軸回りに1200rpmで回転させた。この棒に生じる最大応力お
よび伸びを求めよ。ただし,棒の密度ρはρ=7800(kg/m3),縦弾性係数
はE=203GPaとする。
(Ans
:  max
-4


2.906

10
(m) )
 4.989 10 (N/m ) ,
7
2
2 L  1.8m

x
dx
1200rpm
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材料の力学第3章
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