ユーザインタフェース 第7回 - Data Engineering Lab

ユーザインタフェース 第7回
礼儀としてのユーザビリティ
もうひとつのタイプのユーザビリティ
• これまでは 明快さ を出すことを謳ってきた
– ユーザが、自らの探し物を見つけ、何ができるかを
苦労なく 理解できる
• もうひとつの重要点
• 横暴なサイト になっていないか
– 正しい情報 を提供する
– ユーザにたいして 思いやり を持つ
[著者の例]
– 便を予約した航空会社がストをするというニュース
– その会社のWebサイトを調べたが、得るものなし
Webサイトへの信頼感
• Webサイトは、その企業や団体にとっての顔
– ポータルサイト (玄関口となるサイト)は特に重要
• Webサイトへの信頼感は、その企業やサイトの
信頼に直結
• ユーザは 信頼できるサイト を再訪
• Webサイトに書かれた情報には
– ユーザの信頼感を減らすもの
– ユーザの信頼感を増すもの
• ユーザは信頼感を蓄積するバッファをもつ
信頼を減らすもの
• 自らに不都合な 情報を隠している
– [例] ショッピングサイトの配送料
• 規則を守らない とユーザが罰せられる
• [例] 電話番号にハイフンを入れるか入れないか
• 不必要に情報が要求される
• 惑わせるような情報が多い
•
返事の遅延を「毎週1万件を超えるお問合せ」で誤魔化す
• 不必要な Flash の横行
• デザインの手抜き でサイトが素人臭くみえる
信頼感を増すもの
• 信頼感を減らすものの裏腹
• 結論から言うと、
ユーザが望む情報を 正直に 提示する
ユーザが使いやすいよう 努力する
ユーザが知りたい情報を
明白に かつ 容易に
•
•
•
•
飛行機の予約
簡単に比較
価格は?
出発日は?
不利益な 情報も提示
• あるホテルの
マイカー客歓迎
プラン
• 駐車場のチケット
プレゼント
• 車の出し入れを
すると別途料金
が必要
ユーザの 必要ステップ を省く
• Amazonの
配送情報
• One Clickのみ
最大限の努力を払う
• HPのプリンタトラ
ブル対処 ビデオ
ガイド
• http://h50146.w
ww5.hp.com/sup
port/printers/inkj
et/flash/
• 対処法がビデオ
で提示
ユーザがしそうな質問に答える
• FAQ (Frequently Asked Question) を常に最新
の情報に保つ
• 保守サービスなどでは、
– もっとも頻繁に利用された FAQ を簡単にわかる
ようにする。
– 最頻FAQのリストを このページのトップに置く
• 素直になること
– 企業があまり聞かれたくないと考えている 情報
を、ユーザは FAQ で探す傾向がある。
– FAQを正直に書いておくと信頼感アップ
ページを 便利に しておく
学生の下宿探し
後の参照
申し込み
印刷
(紙1枚に入る)
エラーから容易に回復 できる
• バグは注意深く
取る
• エラーが起こって
しまったときに
ユーザがすぐに
回復できるように
しておく
[例]
飛行機予約で条件
を後から変更可能
疑わしい場合は 謝罪する
• ユーザが希望する情報やサービスをすべて提
供するだけの能力とリソースはない
• ユーザの望みをすべて叶えられない場合は、
少なくともこちらが迷惑をかけていることをサイ
ト側が認識していることを示しておくほうがよい。
アクセシビリティ
• ユーザビリティとは異なる考え方
• 高齢者・障害者を含む誰もが、さまざまな製品
や建物やサービスなどを支障なく利用できる
かどうか、あるいはその度合いを意味する。
• 目の不自由な方は、Webサイトを使うために
文を読み上げる スクリーンリーダ を使う
• 障害者が使えるサイトを作る必要がある。
• そのようなサイトはきわめて少ない。なぜ?
製作者が恐れること
• 仕事が増える
– アクセシビリティ強化は新たな 厄介ごとに思える
• デザイン面で 妥協 しなければならなくなる。
– バターを塗ったトーストを背中につけた猫
– 二兎を追う
• 最初からアクセシビリティのことを意識すべき
– [例] 控えめな JavaScript
– ユーザビリティを強化するだけで、そのコードなしで
は動作しないWebサイトを作ってはならない
どうすべきか
• すべての人が混乱するような部分を修正する
– 頻繁にテスト
– だれかを 混乱させる部分 を絶えず削除し続ける
• 先駆者の知識 を活用(記事や本を読む)
– Guideline for Accessible and Usable Web Sites: Observing
Users Who Work with Screen Reader
ACM Interactions誌, 2003年 11-12月号
http://redish.net/content/papers/interactions.html
– ほかにも良書あり