FAQ(免疫) M2BPGiについて Q M2BPGiとは何でしょうか。 A Mac2 Binding Protein Glucosylation Isomerの略で、Mac2結合タンパク糖鎖修飾異性体のことです。 M2BPはMac-2のリガンドとして知られている分泌性の糖タンパク質であり、健常者の血液中にも微量が 発現しています。線維化や癌化により発現の亢進が報告されていますが、その増加量は個人差のバラツ キ範囲と重複します。このため、M2BP量のみでは臨床的な有用性は低く、M2BPの糖鎖構造変化(Gi) が肝臓の線維化病態などの把握に有用であることがわかっています。また、特定のレクチンが認識する M2BP糖鎖構造変化が肝線維化ステージを反映する糖鎖マーカーであることもわかっています。 M2BPGiは組織細胞特異性があり、細胞の分化度や癌化も反映することから、疾患バイオマーカーとし て臨床的に有用であると考えられます。 現在、このM2BPGiを自動測定できるのは全自動免疫測定装置HISCL(シスメックス)のみで、微量(10 μL)、迅速(17分)測定が可能です。 HISCL M2BPGiを使用してさまざまな研究が進められており、肝臓学会等で最新の知見が報告され始め ています。 参考資料 久野 敦.肝線維化を定量的に判断するための糖鎖バイオマーカーの実用化. 医学のあゆみ.2014;249:666-670.
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