事業展開計画(PDF)

対モルドバ共和国 事業展開計画
2010年8月1日現在
【外交政策上の特記事項等】
●モルドバはウクライナとルーマニアに囲まれた内陸国。EUと国境を接する。
●モルドバは欧州の最貧国であり、貧困削減、市場経済化、民主化の促進に努めている。
●モルドバは中央政府の実効支配が及んでいない分離主義地域(沿ドニエストル地域)を抱え、同地域の再統合は欧州統合(EU加盟)と並び同国の最重要課題の一つである。
●我が国とは、「GUAM+日本」の文脈での対話・協力も進展。
【援助重点分野】
【開発課題】
市場経済化
【現状と課題】
欧州の最貧国であるモルドバは、一人当たりの国民総所得(GNI)は依然として低い水準(1590ドル、2009年、世界銀行)に留
まっている。農業、観光以外に特段目立った産業がなく、特に農村部における失業及び貧困は非常に深刻な問題であり海外への出稼
ぎ労働を助長している。
モルドバにおいては国内主要産業である農業・食品加工品業をはじめとする中小企業が国内総生産、輸出、雇用の大部分を占めて
おり、モルドバが持続的経済発展を実現するためにはそれら中小企業の育成・強化が不可欠である。
【開発課題への日本の対応方針】
農業・食品産業の振興及び中小企業の振興(技能向上等の人材育成、機械化を通じた生産性の向上、品質管理等の競争力
の増進)は、輸入代替及び輸出の促進、農村における雇用創出、産業多様化を促し、モルドバが経済発展を達成するため
に極めて重要であるとの観点から、これらの分野への支援を行う。
実施期間
協力プログラム名
協力プログラム概要
プロジェクト名
貧困農民支援無償(2KR)等を通じ
て、農業機械化及び農業分野の人材育成 貧困農民支援(2KR)
を図り、国内の基幹産業である農業の振
興を目指す。また、ノンプロ無償による ノン・プロジェクト無償(セクター・プログラム)
中小企業向けの機材調達や技術協力によ
り中小企業の育成・強化を図る。
市場経済化関連課題別研修(10件)
産業振興
国土空間データ基盤構築のための基本地図データベースプロジェクト
【援助重点分野】
【開発課題】
スキーム
2009
年度
以前
2010
年度
2011
年度
2012
年度
支援額
2013
年度
2014
年度
備考
(億円)
無償
1.6
平成21年度
ノンプロ
3
平成19年度
課題別研修他
平成22年度
開発計画
平成22年度
社会セクター
【現状と課題】
ソ連崩壊以降、経済のマイナス成長が続き、保健医療分野に対する公共支出の削減、補助金の撤廃により、十分に医療機材が更新さ
れておらず、ソ連時代の老朽化した機材を使用せざるを得ない状況にあり、貧困と相俟って特に農村地域で保健医療サービスの質・
量が低下している。また旧ソ連時代からの医療費無料政策や保険制度を含む医療行政の改革が十分には実施されておらず、財政的に
も制度的にも国民に対し十分にサービスを提供できない状況にある。
【開発課題への日本の対応方針】
社会主義体制崩壊後に疲弊したモルドバの社会保障部門(保健医療など)の回復を通じ、市場経済の中心を担う市民階層
の生活水準向上を目指す。特に貧困問題を抱える農村地域におけるプライマリーヘルスケアの整備が不可欠である。更に
HIV/AIDS、人身売買、孤児、移民問題などグローバルな課題への取り組みにも留意していく。
実施期間
協力プログラム名
協力プログラム概要
プロジェクト名
地方部を中心に保健医療サービスの向上
草の根・人間の安全保障無償資金協力(医療保健分野)3件
を目指す。
医療・保健サービス
社会セクター開発プ
ログラム
草の根・人間の安全保障無償資金協力(教育分野)1件
医療・保健関連課題別研修(4件)
モルドバ共和国における人身取引及び家庭内暴力の被害者の保護及
び能力強化プロジェクト
スキーム
2009
年度
以前
2010
年度
2011
年度
2012
年度
支援額
2013
年度
2014
年度
備考
(億円)
草の根無償
0.25
平成21年度
草の根無償
0.05
平成21年度
課題別研修他
マルチ
平成22年度
3.9
国連人間の安全保障基金
【援助重点分野】
その他支援分野
【現状と課題】
【開発課題への日本の対応方針】
【開発課題】
実施期間
協力プログラム名
協力プログラム概要
プロジェクト名
スキーム
その他
道路ネットワーク再建
マルチ
2009
年度
以前
2010
年度
2011
年度
2012
年度
支援額
2013
年度
2014
年度
備考
(億円)
0.725百万
USD
世銀日本開発政策・人材育成基金(P
HRD)
【凡例】 「協準」(=全ての協力準備調査)、「詳細設計」(=有償勘定技術支援による詳細設計)、「技プロ」(=技術協力プロジェクト)、「開発計画」(=開発計画調査型技術協力及び旧来の開発調査)、「個別専門家」、「個別機材」、「国別研修」、「課題別研修
他」(=課題別研修及び青年研修)、「JOCV」(=青年海外協力隊)、「SV」(=シニア海外ボランティア)、「第三国専門家」、「第三国研修」、「科学技術」(=科学技術協力(技プロ型及び個別専門家型))、「草の根技協」(=草の根技術協力)、「○○省技
協」(=外務省・JICA以外の省庁及び独立行政法人等が実施している技術協力)、「無償」(=以下に特記するサブスキームを除く全ての無償資金協力)、「ノンプロ」(=ノン・プロジェクト無償)、「草の根無償」(=草の根・人間の安全保障無償)、「日本NGO」
(=日本NGO連携無償)、「一般文化」(=一般文化無償)、「草の根文化」(=草の根文化無償)、「有償」(=円借款)、「マルチ」(=国際機関等を通じた多国間協力スキーム)、実線「―――」(=実施期間)、破線「- - - -」(=実施予定期間)