計画(PDF)

対コンゴ共和国 事業展開計画
2016年4月 現在
【外交政策上の特記事項】
コンゴ共和国に対する開発協力は,1997年の内戦による政情悪化のため中断された。1999年末の停戦合意を受けて,2000年に,国際機関を通じた復興支援が開始し,研修員受け入れが再開した。その後,政情・治安の安定化を受け,2004年には
要人往来が再開し,2007年には草の根・人間の安全保障無償資金協力が開始した。2012年には技術協力プロジェクトが開始され,駐日コンゴ共和国大使館が再開する等,二国間関係が再構築されつつある。
重点分野1
「持続的かつ安定した成長」を目指し,基礎生活環境の改善及び経済基盤の整備を支援する。
【現状と課題】
コンゴ共和国の第2次貧困削減戦略文書(PRSP)である「成長・雇用・貧困削減のための中期戦略文書(DSCERP,
2012年-2016年)」では,主な開発優先課題として,統治,成長と雇用,貧困対策と社会開発,基礎インフラをかか
げている。コンゴ共和国は原油産出国であるため,国民一人あたりのGNIは2,710ドル(2015年世銀)と比較的高い
水準にあるが,都市周辺部や地方においてはいまだ貧困問題が深刻であり,国際貧困ラインに基づく貧困率(1日
1.90ドル未満で生活する人の比率)は国民の約3割である(2011年世銀)。また,人間開発指標は188位136位と低
迷している(2015年国連開発計画(UNDP))ことから,貧困層に対する支援や「人間の安全保障」の推進,食料面で
の安全保障の確立等は重要課題である。
【開発課題への対応方針】
基礎社会生活環境の改善のため,草の根・人間の安全保障無償資金協力,課題別研修等及
び国際機関との連携を通じた支援を実施し,初等教育,基礎医療等の社会サービス及び水
へのアクセスを向上させる。また,経済社会開発計画及び食糧援助等の無償資金協力を補
完的に活用する。
実施期間
協力プログラム名
案件名
協力プログラム概要
スキーム
開発課題
基礎生活環境の改
善
支援額
備考
2017
年度
2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
(億円)
無償
2.00
保健分野の草の根・人間の安全保障無償資金協力
草の根無償
0.11
水・衛生分野の草の根・人間の安全保障無償資金協力
草の根無償
0.42
経済社会開発計画
基礎生活環境の改 基礎生活環境の改善,特に教育,医療
及び水・衛生へのアクセス改善及び人
善プログラム
材育成等に資する協力を展開する。
2016
年度
以前
教育分野の課題別研修・青年研修
学校教育を受けていない若者へのエンパワーメント
課題別研修他
マルチ
0.5百万USD
国連児童基金
(UNICEF)
【現状と課題】
【開発課題への対応方針】
2025年までに新興国に仲間入りするとの目標を掲げインフラ整備に力を入れている一方で,内戦により,経済発展 競争力のある経済の実現と成長の加速化に資するべく,経済発展の基盤として不可欠な水
の基盤であるインフラ整備は未だ脆弱であり,右基盤の整備は同国が中進国へ移行する上で喫緊かつ最重要課題で 産分野を中心とした経済インフラの整備,人材育成を実施する。
ある。
また,経済社会開発の多角化に向けて,産業開発の基盤となるインフラ分野における支援のニーズは高い。さら
に,原油に加え鉄鉱石やリン鉱石等の鉱物資源が産出されるため,関心企業の進出を促すべく,ビジネス環境整備
へ向けた支援を行うことも重要である。
実施期間
協力プログラム名
案件名
協力プログラム概要
開発課題
ポワント・ノワール市水産物バリューチェーン改善プロジェクト
経済基盤
の整備
スキーム
2016
年度
以前
支援額
備考
2017
年度
2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
(億円)
開発計画
水産分野の課題別研修
課題別研修他
水産業を中心とした生産基盤の整備,
人材育成を通じた持続的な経済活動の
支援を行う。
森林分野の課題別研修
課題別研修他
経済基盤
の整備プログラム
ビジネス環境の整備,人材育成を通じ
た持続的な経済活動の支援を行う。
大西洋沿岸アフリカ諸
国漁業協力閣僚会議
(ATLAFCO)への派遣
農林水産省技協
国際漁業振興協力事業
経済発展分野の課題別研修
課題別研修他
インフラ分野の課題別研修
課題別研修他
実施期間
協力プログラム名
協力プログラム概要
民主主義の強化と国家開発への貢献を目的とした,社会経済的な手段・活動を通した
コンゴ(共)における若者の過激化予防策
開発課題
その他
案件名
紛争予防・平和構
築プログラム
大湖地域における紛争予防,平和構
築,強靱性強化及びテロ対策への取組 リクアラ地域における中央アフリカからの難民に対する援助
を支援する。
中央アフリカ,コンゴ(民)難民の生活状況向上のための包括的で質の高い支援の促
進
防災
防災
防災分野の草の根・人間の安全保障無償資金協力
スキーム
2016
年度
以前
支援額
備考
2017
年度
2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
(億円)
国連開発計画
(UNDP)
マルチ
1百万USD
マルチ
1.4百万USD
国連世界食糧計画
(WFP)
マルチ
0.8百万USD
国連児童基金
(UNICEF)
草の根無償
0.18
【凡例】 「協準」(=全ての協力準備調査)、「詳細設計」(=詳細設計)、「技プロ」(=技術協力プロジェクト)、「開発計画」(=開発計画調査型技術協力)、「個別専門家」、「個別機材」、「国別研修」、「課題別研修他」(=課題別研修及び青年研修)、「JOCV」(=青年海外協力
隊)、「SV」(=シニア海外ボランティア)、「第三国専門家」、「第三国研修」、「現地国内研修」、「科学技術」(=科学技術協力(技プロ型及び個別専門家型))、「草の根技協」(=草の根技術協力)、「○○省技協」(=外務省・JICA以外の省庁及び独立行政法人等が実施している技
術協力)、「民間提案型技協」(=開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業)、「無償」(=無償資金協力)、「有償」(=円借款、海外投融資)、「マルチ」(=国際機関等を通じた多国間協力スキーム)、「中小企業支援」(=中小企業海外展開支援事業「ニーズ調査」、「案
件化調査」及び「普及・実証事業」、並びに中小企業連携促進基礎調査)、長期研修(=日本の大学院への派遣及び企業での研修)、実線「―――」(=実施期間)、破線「- - - -」(=実施予定期間)