『学 生』 6 学生の受入 - 岐阜薬科大学

『学
生』
6
学生の受入
基準6−1
教育の理念と目標に照らしてアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)が設
定され,公表されていること。
【観点
【観点
6 -1 -1 】 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー ( 入 学 者 受 入 方 針 ) を 設 定 す る た め の 責
任ある体制がとられていること。
6 -1 -2 】 入 学 志 願 者 に 対 し て , ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー な ど 学 生 の 受 入 に
関する情報が事前に周知されていること。
[現状]
ア ド ミ ッ シ ョ ン・ポ リ シ ー は 入 試 検 討 委 員 会 で 検 討 が 行 わ れ ,そ の 答 申 に 基 づ き ,
教授会,教授総会において本学の教育の理念と目標に照らして十分な議論がなされ
た上で設定されている。
以下に示すアドミッション・ポリシーは,学生募集要項および本学ホームページ
上に公表しており,また,オープンキャンパスへの参加者および高等学校の進路指
導担当教員にも説明するなど,入学志願者に対しての学生の受入に関する情報とし
て事前の周知につとめている。
アドミッション・ポリシー
○ 薬学科
薬学科は,修業年限 6 年で,充実した薬学基礎教育,専門教育を実施し,実務実
習や医療薬学教育を充実させた実践的薬剤師教育を行うことによって,薬学の基礎
および最先端の高度な専門的知識や技術,臨床現場に必要な技能や態度を修得しま
す。さらに,医療人としての豊かな人間性,高い倫理観を醸成することによって,
医療,行政および産業分野での専門的職業人として信頼される薬剤師の育成を目指
します。
したがって,本学科では,医療機関などにおいて薬のスペシャリストとして信頼
される薬剤師や研究者として活躍することを目指す学生を求めています。また,将
来,薬学の専門家として活躍すべく高邁な志を持ち,薬学を学ぶ基礎としての高等
学校教育課程における基礎学力を十分に身につけた学生を求めています(
。本学ホー
ムページより)
[点検・評価]
薬 学 科 の ア ド ミ ッ シ ョ ン・ポ リ シ ー は ,当 該 学 科 が 設 置 さ れ て 募 集 す る こ と に な っ
た 2005 年 度 に 設 定 さ れ た も の で ,最 終 学 年 ま で 進 ん で い な い こ と か ら ,点 検・評 価
は行っていない。
入学志願者への周知の手段としては,現在のものを継続して,さらに周知の徹底
に務めるとしている。
- 44 -
[改善計画]
特になし
- 45 -
基準6−2
学生の受入に当たって,入学志願者の適性および能力が適確かつ客観的に評価さ
れていること。
【観点
【観点
【観点
6 -2 -1 】 責 任 あ る 体 制 の 下 , 入 学 者 の 適 性 お よ び 能 力 の 評 価 な ど 学 生 の 受 入
に関する業務が行われていること。
6 -2 -2 】 入 学 者 選 抜 に 当 た っ て , 入 学 後 の 教 育 に 求 め ら れ る 基 礎 学 力 が 適 確
に評価されていること。
6 -2 -3 】 医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価 す る た め , 入 学 志 願 者 に 対 す る 面 接 が 行
われていることが望ましい。
[現状]
本 学 の 入 学 者 選 抜 は ,公 立 中 期 日 程( 毎 年 3月 8日 に 実 施 )に よ る 一 般 選 抜 お よ び 推
薦 に 基 づ く 特 別 選 抜 を 実 施 し て い る 。ア ド ミ ッ シ ョ ン・オ フ ィ ス 入 試 ,帰 国 生 徒 選 抜 ・
社会人選抜の特別選抜は実施していない。
入 学 者 選 抜 に 関 す る 全 て の 事 項 は ,講 師 以 上 の 全 教 員 で 構 成 さ れ ,学 長 を 委 員 長 と
する入試委員会において決定される。
【一般選抜】
平 成 22( 2010) 年 度 の 一 般 選 抜 ( 募 集 人 員 ; 薬 学 科 64名 , 薬 化 学 科 32名 ) に お け る
大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 の 科 目 お よ び 個 別 学 力 検 査 の 科 目 は ,大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 に
つ い て は ,国 語 ,地 歴・公 民( 世 界 史 B ,日 本 史 B ,地 理 B ,現 代 社 会 ,倫 理 ,政 治 ・
経 済 か ら 1科 目 ) , 数 学 ( 「 数 学 Ⅰ , 数 学 Ⅰ ・ 数 学 A か ら 1 科 目 」 と 「 数 学 Ⅱ , 数 学
Ⅱ・数学B,工業数理基礎,簿記・会計,情報関係基礎から1 科目」),理科(物理
Ⅰ,化学Ⅰ,生物Ⅰ,地学Ⅰから1 科目),外国語(英語,ドイツ語,フランス語,
中国語,韓国語から1 科目)を課している。また,個別学力検査では数学(数学Ⅰ,
数 学 Ⅱ ,数 学 Ⅲ ,数 学 A ,数 学 B ,数 学 C )と 理 科( 化 学 Ⅰ ,化 学 Ⅱ )を 課 し て い る 。
配 点 は , セ ン タ ー 試 験 を 950点 , 個 別 学 力 検 査 を 500点 と し て い る 。
【特別選抜】
よ り 質 の 高 い 多 様 な 学 生 の 確 保 を 行 う た め に , 2008度 入 学 生 か ら 特 別 選 抜 と し て 2
種 類 の 推 薦 入 学 を 実 施 し て い る 。 1つ は 出 願 書 類 に 基 づ く 面 接 お よ び 本 学 独 自 の 総 合
試 験 の 結 果 を 総 合 し て 選 抜 す る 推 薦 入 学 A( 募 集 人 員:薬 学 科 8名 ,薬 化 学 科 4名 )で ,
も う 1つ は 出 願 書 類 お よ び 大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 の 成 績 の 結 果 を 総 合 し て 選 抜 す る 推
薦 入 学 B ( 募 集 人 員 : 薬 学 科 8名 , 薬 化 学 科 4名 ) で あ る 。
推薦入学AおよびBの何れも出願要件は,高等学校に在学している現役高校生を
対象とし,本学への入学を強く希望し,将来,薬学の専門家(薬剤師,研究者等)
として活躍したいとの志を持ち,薬学を学ぶ基礎としての高等学校教育課程におけ
る基礎学力を十分に身につけた学生として,当該高等学校長が責任をもって推薦で
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きる者としている。
推 薦 入 学 A お よ び B の 相 違 点 と し て は ,推 薦 入 学 A の 場 合 ,調 査 書 の 評 定 平 均 値 が
4.3以 上 の 者 と し て い る の に 対 し , 推 薦 入 学 試 験 B の 場 合 は 4.0以 上 の 者 と し て い る 。
さ ら に ,推 薦 入 学 B の 場 合 に は ,高 等 学 校 教 育 課 程 に お い て 数 学 Ⅲ ,数 学 C お よ び
化 学 Ⅱ を 履 修 し , か つ 大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 の 5教 科 7科 目 を 受 験 し た 者 と し て い る 。
ま た ,推 薦 入 学 A の 場 合 に は ,面 接 お よ び 学 力 検 査 を 行 い ,薬 学 科 で は 医 療 人 と し
ての適正に配慮した面接を行っている。学力検査では独自の総合試験を課している。
内 容 と し て は , 高 等 学 校 で 履 修 し た , 英 語 ( 「 英 語 I」 , 「 英 語 II」 , 「 リ ー デ ィ ン
グ 」 お よ び 「 ラ イ テ ィ ン グ 」 ) お よ び 理 科 ( 主 に 「 化 学 I」 お よ び 「 化 学 II」 ) の 基
礎 学 力 お よ び 理 解 力 を 総 合 的 に 評 価 で き る も の と し ,推 薦 入 学 試 験 B や 一 般 選 抜 で 入
学する学生と同等の学力があることが評価できるものになるように務めている。
[点検・評価]
【一般選抜】
( 1 )薬 学 に は 高 度 な 専 門 知 識 と 論 理 的 な 思 考 能 力 が 重 要 で あ る と の 認 識 か ら ,個 別
学 力 検 査 に 数 学 ( 数 学 Ⅰ , 数 学 Ⅱ , 数 学 Ⅲ , 数 学 A ( 数 と 式 , 数 列 ) , 数 学 B( 複
素 数 と 複 素 平 面 , ベ ク ト ル ) , 数 学 C( 行 列 , い ろ い ろ な 曲 線 ) ) を 課 し て い る 。
ま た , 薬 学 が そ の 根 底 に 化 学 を 基 盤 と し て い る 点 か ら , 理 科 ( 化 学 Ⅰ B, 化 学 Ⅱ )
を 課 し て い る 。入 学 後 の 教 育 に 必 要 な 基 礎 学 力 が 適 確 に 評 価 さ れ て い る と 判 断 し て
いる。
【特別選抜】
( 2 )よ り 質 の 高 い 多 様 な 学 生 の 確 保 を 行 う た め 2008年 度 か ら 推 薦 入 試 を 導 入 し た が ,
こ れ ら の 入 学 者 が 期 待 し た よ う な 学 生 で あ り ,学 力 の 面 で も 一 般 選 抜 の 学 生 と 比 較
し て 優 れ て い る の か ど う か に つ い て ,入 試 検 討 委 員 で あ る 複 数 名 の 教 員 に よ り 入 学
後 の 学 習 態 度 , 成 績 等 を 追 跡 し て い る 。 2年 分 の 入 学 者 に 関 し て は ほ ぼ 期 待 し た よ
うな学生を受け入れることができたと評価している。
( 3 )本 学 科 の 入 学 生 に は 薬 剤 師 と し て の 人 の 生 命 に か か わ る 職 業 人 と し て 育 成 す る
責 務 が あ り ,特 定 の 分 野 で 秀 で た 学 生 と い う よ り も ,全 般 的 か つ 本 学 に お け る 教 育
内容の理解に必要な理系の学力おいて一定のレベルにある学生を選抜する必要が
あ る 。こ の 点 で ,推 薦 A の 学 力 検 査 が 一 般 選 抜 お よ び 推 薦 B の 学 力 検 査 と の 科 目 内
容 が 異 な り ,し か も 大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 を 課 し て い な い た め ,推 薦 A に よ る 入 学
者の基礎学力が適確に評価できていることを検証していく必要がある。
[改善計画]
特になし
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基準6−3
入学者定員が,教育の人的・物的資源の実情に基づいて適正に設定されているこ
と。
【観点
【観点
6 -3 -1 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 教 職 員 の 数 と 質 が 適 切 に 確 保 さ れ て い る こ と
(「 9. 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 」 参 照 )。
6 -3 -2 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 施 設 と 設 備 が 適 切 に 整 備 さ れ て い る こ と(「 10.
施 設 ・ 設 備 」 参 照 )。
[現状]
2009年 度 に お け る 薬 学 科 の 教 員 数 は 37名 ,専 門 教 育 大 講 座 5名 ,基 礎 教 育 大 講 座 5名
と 合 わ せ て 合 計 47名 と な る 。本 学 科 の 入 学 定 員 数 は 80名 で ,設 置 基 準 の 36名 を 充 足 し
て い る 。ま た ,薬 学 科 の 最 高 学 年 が 6年 次 と な る 2011年 の 定 員 総 学 生 数 は 480名 で あ り ,
教 員 1人 あ た り の 学 生 数 は 10.2名 と な る 。
本 学 は ,校 地 面 積 ・ 校 舎 面 積 と も に 大 学 設 置 基 準 を 大 幅 に ク リ ア し て お り ,学 部 の
講 義 室 ・ 演 習 室 ・ 実 習 室 お よ び 大 学 院 講 義 室 は 充 足 し て い る 。 ま た , 「 10.施 設 ・ 設
備 」で 述 べ る よ う に ,実 務 実 習 お よ び 卒 業 論 文 作 成 の た め の 特 別 実 習 を 行 う た め の 十
分な設備を有している。
附 属 施 設 と し て 特 筆 す べ き に 附 属 薬 局 が あ る 。本 学 は ,附 属 病 院 を 持 っ て い な い こ
と も あ り , 1998年 9月 , 全 国 の 薬 系 大 学 ・ 薬 学 部 と し て は じ め て 附 属 薬 局 を 設 置 開 局
し た 。 岐 阜 大 学 医 学 部 附 属 病 院 の 移 転 に 呼 応 し て , 2004年 6月 に 同 病 院 の 直 近 の 地 に
移 転 開 局 し た 。附 属 薬 局 は ,学 生 の 実 務 実 習 の 場 で あ る と 同 時 に ,日 常 業 務 と し て 保
険 処 方 箋 を 応 需 す る も の で あ り ,市 が 経 営 す る( 附 属 薬 局 事 業 特 別 会 計 )公 立 の 薬 局
としても全国初のケースとなっている。
[点検・評価]
( 1 )医 療 薬 学 系 教 員 を 充 実 す る た め ,1997年 度 か ら 臨 床 薬 剤 学 研 究 室 ,2006年 度 か
ら 薬 物 治 療 学 研 究 室 を 開 設 し た 。ま た ,1998年 に は 岐 阜 薬 科 大 学 附 属 薬 局 を 開 設 し
た 。さ ら に ,2004年 に は 専 門 教 育 大 講 座 病 院 薬 学 研 究 室 を 開 設 し ,こ れ ら に 所 属 す
る 医 療 薬 学 実 務 系 教 員 を 11名 に ま で 増 員 し ,充 実 を 図 っ て き た 。本 学 は 見 な し 教 員
を配置していない。
( 2 )本 学 が 薬 系 単 科 大 学 と い う こ と も あ り ,人 文 科 学 系 の 基 礎 教 育 科 目 に つ い て は
十 分 な 人 員 配 置 が 困 難 で 学 外 の 非 常 勤 講 師 の 比 率 が 高 く な っ て い る 。一 方 ,自 然 科
学系の基礎教育科目および薬学専門教育の主要な科目は専任教員があたっており,
専 門 科 目 の 専 兼 比 率 は ほ ぼ 90% に 達 す る 。全 体 と し て は ,本 学 に お け る 専 兼 比 率 は
十分に高いものと思われる。
( 3 )TAは ,主 に 学 部 教 育 を 充 実 さ せ る 目 的 で 任 用 し て い る 。TAに 採 用 さ れ た 大 学 院
生 は ,主 に 基 礎・専 門 実 習 ,演 習 な ど の 教 育 に お い て 教 員 の 補 助 を 受 け 持 ち 少 人 数
教 育 の 実 践 に 寄 与 す る と と も に ,自 ら は 指 導 者 と し て の 心 構 え を 習 得 し て い る 。教
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員と学生の双方から,非常に優れた制度として評価している。
( 4 )現 学 舎 の 本 館 は ,昭 和 40年 に 竣 工 し て 45年 を 経 過 し て お り ,ま た RI研 究 施 設 を
備 え る 別 館( 新 館 )生 物 薬 学 研 究 所 を 1990年 に 建 設 す る な ど ,全 体 的 な 施 設・設 備
等 の 整 備 は ,ほ ぼ 充 足 し て い る と 言 え る 。し か し ,本 館 は 老 朽 化・狭 隘 化 し て き て
い る 。2009年 度 新 学 舎 が 完 成 し ,2010年 度 か ら 供 用 が 開 始 さ れ ,4∼ 6年 次 の 学 生 が
新 学 舎 ( 本 部 ) で 勉 学 す る 。 そ の 施 設 と 設 備 に 関 し て は 6年 制 薬 学 教 育 に 対 応 し た
も の と な っ て い る 。 1∼ 3年 次 の 学 生 は 三 田 洞 キ ャ ン パ ス で 勉 学 す る こ と に な る が ,
そ れ ま で 1∼ 4年 次 ま で の 学 部 生 と 大 学 院 の 全 員 が 勉 学 し て い た 三 田 洞 キ ャ ン パ ス
は ,移 転 に 伴 っ て 教 室 等 に は 余 裕 が で き ,少 人 数 教 育 で の 部 屋 の 確 保 が 容 易 に な る
などの利点がある。
[改善計画]
特になし
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基準6−4
学生数が所定の定員数と乖離しないこと。
【観点
【観点
6 -4 -1 】 入 学 者 の 受 入 数 に つ い て ,所 定 の 入 学 定 員 数 を 上 回 っ て い な い こ と 。
6 -4 -2 】 入 学 者 を 含 む 在 籍 学 生 数 に つ い て , 収 容 定 員 数 と 乖 離 し な い よ う 努
めていること。
[現状]
2006年 度 に ス タ ー ト し た 薬 学 科 の 入 学 定 員 数 は 80名 で あ る 。入 学 者 の 受 入 数 は 下 表
に 示 す よ う に ほ ぼ 定 員 数 の 10% 程 度 増 の 前 後 推 移 し て い る 。た だ し ,2009年 度 は 29%
増となった。
入学者数
2006年 度
2007年 度
2008年 度
2009年 度
87
89
86
102
1.08
1.13
1.09
1.29
(名)
定員に対する比率
2009年 度 に は 薬 学 科 収 容 定 員 が 320名 と な り ,在 籍 学 生 総 数 は ,335名 で 収 容 定 員 に
対 す る 比 率 は 1.05と な っ て い る 。 収 容 定 員 数 と 乖 離 し な い よ う に 保 た れ て い る 。
[点検・評価]
( 1 ) 過 去 4年 間 の 入 学 者 の 定 員 に 対 す る 比 率 は 2009年 度 こ そ 1.29と 高 い 値 で あ っ た
が , そ れ 以 外 は 1.1前 後 と 大 き く 乖 離 す る こ と な く , 適 正 な 範 囲 で あ っ た 。
( 2 )2009年 度 に お け る 薬 学 科 の 総 収 容 定 員 は 320名 と な り ,在 籍 学 生 総 数 は ,335名
で 収 容 定 員 に 対 す る 比 率 は 1.05と な り ,収 容 定 員 数 と 乖 離 し な い よ う に 保 た れ て い
る。
( 3 )2009年 度 に 1.29と 高 い 値 と な っ た 点 に つ い て は ,合 格 者 数 を 決 定 す る 際 ,過 去
の デ ー タ を 詳 細 に 検 証・分 析 し ,さ ら に 予 備 校 か ら の 資 料 な ど も 参 考 に 入 試 委 員 会
で検討したが,予想と大きく異なる入学者数となったためである。
( 4 )適 正 な 入 学 者 数 を 確 保 す る た め の 合 格 者 数 を 決 定 す る 方 法 に つ い て は ,本 学 の
過 去 の デ ー タ や 予 備 校 等 の 資 料 な ど を 詳 細 に 検 証・分 析 す る な ど ,あ る 程 度 確 立 さ
れているが,さらにその精度を上げていく必要がる。
[改善計画]
現時点での改善計画はない。
- 50 -
7
成績評価・修了認定
基準7−1
成績評価が,学生の能力および資質を正確に反映する客観的かつ厳正なものとし
て,次に掲げる基準に基づいて行われていること。
(1)成績評価の基準が設定され,かつ学生に周知されていること。
(2)当該成績評価基準に従って成績評価が行われていること。
( 3 )成 績評 価 の結 果が ,必要 な関 連 情報 とと も に当 事者 で ある 学生 に 告知
されていること。
【観点
7 -2 -1 】 進 級 要 件 ( 進 級 に 必 要 な 修 得 単 位 数 お よ び 成 績 内 容 ), 留 年 の 場 合
の取り扱い(再履修を要する科目の範囲)等が決定され,学生に
周知されていること。
[現状]
教 育 方 法 お よ び そ の 効 果 の 判 定 方 法 が 授 業 科 目 に よ り 異 な る た め ,成 績 評 価 は 担 当
教 員 に 任 さ れ て い る 。一 部 の 実 習 科 目 や 語 学 で は 修 得 技 能 の 評 価 等 も 行 わ れ て い る が ,
多 く の 科 目 で 筆 記 に よ る 定 期 試 験 が 行 わ れ ,こ れ に よ る 成 績 評 価 が 主 体 と な っ て い る 。
各 科 目の「成 績 評価 の方 法」に つい て は,シラ バ スに 記載 し てい る。さら に,各 科 目
第 1回 目 の 授 業 開 始 時 に 担 当 教 員 が 成 績 評 価 法 に つ い て 学 生 に 対 し て 周 知 す る こ と を
シラバスに明記している。
点 数 に よ る 評 価 段 階 は ,各 科 目 に お け る 教 育 効 果 と の 関 連 か ら 厳 密 に は 適 用 さ れ な
い が , 80点 以 上 が A ( 優 ) , 79∼ 70点 が B ( 良 ) , 60点 ま で を C ( 可 ) と し て 合 格 と
し , 60点 未 満 を D ( 不 合 格 ) と す る こ と が 合 意 さ れ て い る 。
成 績 分 布 の 基 準 化 に 関 す る 合 意 は な く , ま た 各 科 目 の GPAの 平 均 値 を 公 表 す る こ と
は し て い な い が ,各 教 員 は A ∼ D の 分 布 比 率 を 成 績 と 伴 に 教 務 厚 生 課 に 提 出 す る こ と
としており,全科目の成績分布比率を把握している。本学は再試験を実施しており,
各授業科目の再試験者数の年次推移を調査し,教務委員会で検討している。
こ の GPA評 価 は ,学 長 賞( 卒 業 生 が 対 象 )の 審 査 基 準 の 1つ に な っ て い る と 共 に ,4 年
次の学生の研究室配属における希望優先順位および卒業式での代表者の決定にも用
い ら れ , 学 生 の 学 習 意 欲 を 刺 激 す る 1つ に な っ て い る 。
本 学 は ,年 次 毎 の 進 級 制 度 を 導 入 し て い る 。高 学 年 に な る ほ ど 進 級 要 件 修 得 単 位 数
と 進 級 必 要 修 得 単 位 数 の 差 を 少 な く し て 厳 し い 進 級 要 件 と な る よ う 設 定 し て い る 。進
級要件修得単位数未満の場合,教授総会の議を経て,その学生は留年となる。特に,
4 年 次 か ら 5 年 次 へ 進 級 要 件 を 最 も 厳 し く し て , 5年 次 に お け る 学 外 の 医 療 現 場 で あ
る 病 院・薬 局 に お け る 実 務 実 習 に 対 応 で き る 学 力 を 備 え た 学 生 と し て 進 級 さ せ て い る 。
こ れ ら の 進 級 要 件 お よ び 留 年 し た 場 合 の 取 り 扱 い は ,学 生 便 覧 ,シ ラ バ ス お よ び ガ イ
ダ ン ス を 通 じ て 学 生 に 周 知 さ れ ,か つ ,各 学 期 末 に 進 級 要 件 を 記 載 し た 用 紙 を 各 学 生
に配布している。
- 51 -
進 級 お よ び 卒 業 の 可 否 は ,す べ て の 専 任 教 員 が 参 加 す る 進 級 判 定 会 議 お よ び 卒 業 判
定会議でそれぞれ最終的に決定する。
[点検・評価]
( 1 )履 修 科 目 登 録 の 上 限 に つ い て は ,現 行 カ リ キ ュ ラ ム で 特 に 問 題 は な い と 思 わ れ
る 。教 科 お よ び そ の 教 育 内 容 が 多 岐 に わ た り ,よ り 効 率 的 な 教 育 効 果 を 得 る 観 点 か
ら も 成 績 評 価 方 法 の 統 一 化 は 難 し い が ,全 体 的 に 筆 記 試 験 を 主 体 と す る 客 観 的 か つ
厳密な成績評価が行われており,これについても大きな問題点は見出されない。
( 2 )進 級 で き な か っ た 学 生 に つ い て は 進 級 判 定 会 議 に お い て そ れ ぞ れ 単 位 取 得 状 況
が 詳 し く 検 討 さ れ て お り ,ま た ,ア ド バ イ ザ ー と な っ て い る 教 員 か ら 状 況 が 報 告 さ
れ,問題点がどこにあったか把握できるシステムとなっている。
( 3 ) 本 学 科 の 目 的 で あ る 「 薬 学 の 専 門 職 業 人 の 養 成 」に は , 各 年 次 お よ び 卒 業 時 の
学 生 の 質 を 検 証・確 保 す る こ と が 重 要 で あ る 。こ の 点 で ,現 在 の 学 生 に 対 す る 成 績
評 価 ,進 級・卒 業 要 件 の 設 定 ,更 に は そ の 検 証 の シ ス テ ム は ,こ れ ま で の 自 己 点 検
と改善により改革され,現時点ではいずれも適切に運用されていると考える。
[改善計画]
各 科 目 の 平 均 GPA評 価 値 の 公 表 は 現 在 行 っ て い な い が , 成 績 評 価 基 準 の 適 切 性 を 更
に 確 保 す る た め に は 有 効 な 手 段 で あ る 。し か し ,そ の 公 表 は ,方 法 に よ っ て は 教 育 上
好 ま し く な い 場 合 も 考 え ら れ ,ど こ ま で を 誰 に 対 し て ど の よ う に 公 表 す る か に つ い て
教務委員会を中心にして今後検討する。
- 52 -
基準7−2
履修成果が一定水準に到達しない学生に対し,原則として上位学年配当の授業科
目の履修を制限する制度が採用されていること。
[現状]
各学年末において,下の表に示す進級要件取得単位数を修得していない場合,次
の高学年次へ進級し,その課程を履修することができない(岐阜薬科大学学修規程
内 規 ・ 第 10 条 )。
ただし,実習科目は,その開講されている年次において修得しなければならず,
修得できていなければ,例え進級要件取得単位数が充たされていても進級すること
ができない。
区分
1 年次
進級要件修得単位数
30 単 位 以 上
通計単位数
42 単 位 以 上
2 年次
3 年次
4 年次
70 単 位 以 上
112 単 位 以 上
133 単 位 以 上
80 単 位 以 上
119 単 位 以 上
138 単 位 以 上
[点検・評価]
( 1 )各 学 年 の 通 計 単 位 数 と 進 級 要 件 単 位 数 の 差 は ,1 年 次 で 12 単 位 ,2 年 次 で 10
単位,3 年次で 7 単位,4 年次で 5 単位と学年進行に伴って小さくなっている。
(2)病院・薬局実習にでる 5 年次では,下位学年の科目を再履修することが難し
いため,持ち越し科目が多くならないように制限している。
[改善計画]
特になし
- 53 -
8
学生の支援
(8−1)修学支援体制
基準8−1−1
学生が在学期間中に教育課程上の成果を上げられるよう,履修指導の体制がとら
れていること。
【観点
【観点
【観点
8 -1 -1 -1 】入 学 者 に 対 し て ,薬 学 教 育 の 全 体 像 を 俯 瞰 で き る よ う な 導 入 ガ イ
ダンスが適切に行われていること。
8 -1 -1 -2 】入 学 前 の 学 習 状 況 に 応 じ て ,薬 学 準 備 教 育 科 目 の 学 習 が 適 切 に 行
われるように,履修指導がなされていること。
8 -1 -1 -3 】履 修 指 導( 実 務 実 習 を 含 む )に お い て ,適 切 な ガ イ ダ ン ス が 行
われていること。
[現状]
新 入 生 に 対 し て ,入 学 式 時 に 学 生 部 長 お よ び 学 科 長 が オ リ エ ン テ ー シ ョ ン を 行 い ,
薬学科 6 年間の教育全体像が把握できるようにパワーポイント資料を用いて導入ガ
イダンスを行っている。
高 等 学 校 に お い て , 本 学 の 個 別 試 験 科 目 の 「 化 学 」 は 履 修 し て い る が ,「 物 理 」,
「生物」のいずれかを履修していない入学生がいる。それぞれの未履修者に対し 1
年 次 前 期 で 「 基 礎 物 理 学 」,「 基 礎 生 物 学 」 を 履 修 す る こ と に し て い る 。 ま た , 2006
年度からは,高等学校における理科教育の多様化により「化学Ⅱ」の選択項目のい
ずれかしか履修しない入学生を迎えている。本学において専門科目を学ぶ前に,リ
カレント教育として,1 年次前期に,高等学校において化学Ⅱの未履修項目を選択
し て 履 修 す る よ う 「 基 礎 化 学 A」 ま た は 「 基 礎 化 学 B」 を 設 け て い る 。
実態としては,多くの学生がいずれの科目も選択してきており,これらの科目を
選択必修としているため,不得手な方を選択して履修するように指導している。
実務実習に関する履修指導に関しては,実習直前に本学の担当教員からの服装や
マナーを含めた詳細な指導に加え,受け入れ先の病院および薬局の実習担当薬剤師
に講義を依頼している。
[点検・評価]
( 1 )本 学 の 入 学 試 験 科 目 に 化 学 が あ る の で 入 学 生 は 化 学 を 得 意 と す る が ,2006 年
度 か ら 高 等 学 校 の 履 修 課 程 に「 化 学 Ⅱ 」の 一 部 が 選 択 と な り ,未 履 修 の 入 学 生 が
い る こ と か ら ,こ れ に 対 応 す る た め 化 学 Ⅱ の 未 履 修 項 目 を 選 択 し て 履 修 す る よ う
「 基 礎 化 学 A」 ま た は 「 基 礎 化 学 B」 を 設 け て い る 。
(2)実態としては,本学のほとんどの学生は「化学Ⅱ」の全項目を履修してきて
お り ,「 基 礎 化 学 A」ま た は「 基 礎 化 学 B」の 選 択 を 設 け る 必 要 が な い 場 合 が 多 い
た め ,入 学 当 初 に 高 等 学 校 で の 履 修 状 況 に 関 す る ア ン ケ ー ト を 行 い 選 択 科 目 の 振
り分けを行っている。
- 54 -
(3)受け入れ先の病院および薬局の実習担当薬剤師による事前の実務実習に関す
る履修指導については有用であると評価している。
[改善計画]
特になし
- 55 -
基準8−1−2
教員と学生とのコミュニケーションを十分に図るための学習相談・助言体制が整
備されていること。
【観点
8 -1 -2 -1 】担 任 ・ チ ュ ー タ ー 制 度 や オ フ ィ ス ア ワ ー な ど が 整 備 さ れ ,有
効に活用されていること。
[現状]
本学では,アドバイザー制度により学生に対する学習相談・助言を行っている。
本 制 度 は ,1∼ 3 年 次 の 学 生 を 対 象 と し て お り ,1 教 員 当 た り 10 名 前 後 を 受 け 持 っ
ている。1 年次担当の教員は,1 年次の科目を担当している教員を配置し,講義で
の 学 生 の 様 子 が 見 ら れ る よ う に 配 慮 し て い る 。2∼ 3 年 次 は ,同 じ 教 員 が 持 ち 上 が る
ようにし,2 年間継続して相談・助言できるように配慮している。
4 年 次 か ら は ,各 研 究 室 に 卒 業 研 究 の た め に 配 属 さ れ る の で ,学 習 相 談・助 言 は ,
研究室の指導教員によって行われる。
[点検・評価]
アドバイザー制度による学生に対する学習相談・助言に関しては,極めて有効に
機 能 し て い る 。 し か し , 2010 年 度 4 月 よ り 分 校 化 さ れ る こ と に な り , 1∼ 3 年 次 の
学 生 を 対 象 と し て ,1 人 当 た り 10 名 前 後 を 受 け 持 っ て い た 教 員 の ほ と ん ど が ,1∼ 3
年次の学生がいる三田洞キャンパスには常在せず,担当する講義や実習の時間帯だ
けに滞在することになるので,いつでも相談・助言ができる状態ではなくなる。そ
こ で ,三 田 洞 キ ャ ン パ ス に 常 在 す る 教 員 9 名 で ,1 人 当 た り 40 名 前 後 を 担 当 す る 担
任制度を導入し,本部に常在の教員は,従来のアドバイザーとして,講義・実習等
終 了 後 に 学 習 相 談・助 言 を 希 望 す る 学 生 と 面 談 す る 体 制 で 対 応 す る こ と に し て い る 。
従 来 は , 学 生 1 人 に 対 し て ア ド バ イ ザ ー 1 名 が 対 応 し て い た が , 2010 年 度 か ら は ,
学生 1 人に対して担任 1 名およびアドバイザー2 名の 3 名が対応することになる。
[改善計画]
特になし
- 56 -
基準8−1−3
学生が在学期間中に薬学の課程の履修に専念できるよう,学生の経済的支援およ
び修学や学生生活に関する相談・助言,支援体制の整備に努めていること。
【観点
【観点
8 -1 -3 -1 】学 生 の 健 康 相 談( ヘ ル ス ケ ア ,メ ン タ ル ケ ア な ど ),生 活 相 談 ,
ハラスメントの相談等のために,保健センター,学生相談室を
設置するなど必要な相談助言体制が整備され,周知されている
こと。
8 -1 -3 -2 】医 療 系 学 生 と し て の 自 覚 を 持 た せ ,自 己 の 健 康 管 理 の た め に 定
期的な健康診断を実施し,受診するよう適切な指導が行われて
いること。
[現状]
学 生 の 心 身 の 健 康 や 生 活 に 関 す る 相 談 体 制 と し て は ,1∼ 3年 次 は ア ド バ イ ザ ー 制 度
に よ り , 4年 次 か ら は 配 属 研 究 室 の 指 導 教 員 ら に よ り き め 細 か に 行 な っ て い る 。
学 生 の 健 康 相 談 ( ヘ ル ス ケ ア ,メ ン タ ル ケ ア な ど ) に つ い て は ,保 健 管 理 セ ン タ ー
に 相 談 窓 口 を お い て 看 護 師 の 職 員 が 対 応 し ,必 要 に 応 じ て 学 校 医 等 へ 紹 介 す る 体 制 と
し て い る 。近 年 多 く な っ て い る メ ン タ ル ケ ア に つ い て は ,臨 床 心 理 士 に よ る 相 談 日 を
月 2回 程 設 け , 必 要 と す る 学 生 に 対 し て カ ウ ン セ リ ン グ を 実 施 し て い る 。
自己の健康管理のため,定期的な健康診断を実施している。全学生が受診するよ
う 指 導 し て い る が , 受 診 率 は 71.6% に 止 ま っ て い る 。
ハ ラ ス メ ン ト の 相 談 に 関 し て は ,学 生 便 覧 に「 ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 対 策 ガ イ ド ラ イ
ン と 苦 情 相 談 」の 頁 で 詳 し く 説 明 さ れ て い る し ,相 談 員 名 と そ の 連 絡 方 法( 電 話 番 号 ,
メ ー ル ア ド レ ス )を 公 開 し て い る 。こ れ ら の 内 容 に つ い て は ,学 生 部 長 が 入 学 時 の ガ
イダンスにおいて学生便覧を資料に分かりやすく説明している。
学 生 に 対 す る 奨 学 金 や 緊 急 時 の 貸 与 に つ い て は ,日 本 学 生 支 援 機 構 奨 学 金 ,授 業 料
免 除 制 度 ,各 種 民 間 奨 学 金 が あ り ,学 生 支 援 機 構 奨 学 金 の 貸 与 率 は ,2010年 1月 現 在 ,
学 部 生 は 全 学 生 数 の 43.7% で あ る 。
各 種 奨 学 金 ・ 事 情 に 応 じ た 学 費 免 除 制 度 の 周 知 は ,学 務 関 係 の 事 務 担 当 係 が ,掲 示
やメール配信等で周知を図っている
[点検・評価]
( 1 )学 生 の 経 済 的 支 援 お よ び 修 学 や 生 活 面 に 関 す る ニ ー ズ に つ い て は ,学 生 教 授 協
議会の開催,アドバイザー制度等を通して把握し,その対応に努めている。
( 2 )本 学 に お け る 学 生 教 授 協 議 会 お よ び ア ド バ イ ザ ー 制 度 は ,学 生 生 活 支 援 体 制 の
整備にとって有効に機能していると評価している。
[改善計画]
特になし
- 57 -
基準8−1−4
学習および学生生活において,人権に配慮する体制の整備に努めていること。
[現状]
本 学 の 学 生 が 学 習 お よ び 学 生 生 活 に お い て ,セ ク シ ャ ル・ハ ラ ス メ ン ト ,ア カ デ ミ ッ
ク ・ ハ ラ ス メ ン ト な ど ,人 権 が 侵 害 さ れ る よ う な 被 害 に 会 わ な い で ,安 心 し て 学 生 生
活 を 送 る こ と が で き る よ う に ,「 ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 対 策 ガ イ ド ラ イ ン 」 を 策 定 し ,
苦 情 相 談 を 受 け つ け る 相 談 窓 口 を 設 け て い る 。そ の 相 談 員 名 と そ の 連 絡 方 法( 電 話 番
号,メールアドレス)は,学生便覧に記載している。
ハ ラ ス メ ン ト の 相 談 に 関 し て は ,学 生 便 覧 に「 ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 対 策 ガ イ ド ラ イ
ン と 苦 情 相 談 」の 頁 で 詳 し く 記 載 さ れ て い る し ,こ れ ら の 内 容 に つ い て は ,学 生 部 長
が 入 学 時 の ガ イ ダ ン ス に お い て 学 生 便 覧 を 資 料 に 分 か り や す く 説 明 し ,周 知 を 徹 底 し
ている。
[点検・評価]
ハラスメントなど人権が侵害されるような被害の具体的な問題が起きているわけ
ではないが,他大学の事例などから未然に防止できる有効な具体策があれば導入を
検討すべきである。
[改善計画]
特になし
- 58 -
基準8−1−5
学習および学生生活において,個人情報に配慮する体制が整備されていること。
[現状]
他 大 学 で 整 備 さ れ て い る「 プ ラ イ バ シ ー ポ リ シ ー 」,
「 個 人 情 報 保 護 に 関 す る 規 程 」,
「 個 人 情 報 保 護 に 関 す る 取 り 組 み に つ い て 」な ど ,個 人 情 報 保 護 に 関 連 す る 諸 規 定 が
整 備 さ れ て い な い 。し た が っ て ,岐 阜 市 の 規 定 を 準 用 し て ,個 人 情 報 の 保 護 を 図 っ て
い る 。特 に ,学 生 お よ び 保 証 人( 父 母 等 )の 個 人 情 報 は ,個 人 情 報 保 護 の 重 要 性 か ら ,
本 学 の 教 育 研 究 お よ び 学 生 支 援 に 必 要 な 範 囲 内 に お い て し か 利 用 し な い こ と は ,厳 し
く守られている。
[点検・評価]
本 学 で は ,学 生 お よ び 保 証 人 ( 父 母 等 ) の 個 人 情 報 は ,個 人 情 報 の 保 護 に 関 す る 法
律 や 政 令 ,文 部 科 学 大 臣 が 定 め る 指 針 等 の 基 準 を 守 り な が ら ,厳 し く 管 理 さ れ て お り ,
個 人 情 報 保 護 に 関 す る 問 題 は ,現 在 の と こ ろ 発 生 し て い な い 。し か し な が ら ,個 人 情
報保護に関連する諸規定が整備されておらず,これらを整備する必要がある。
[改善計画]
個人情報保護に関連する諸規定を早急に整備する。
- 59 -
基準8−1−6
身体に障害のある者に対して,受験の機会が確保されるとともに,身体に障害の
ある学生について,施設・設備上および学習・生活上の支援体制の整備に努めてい
ること。
[現状]
2010年 度 よ り 供 用 開 始 と な る 新 学 舎 に つ い て は ,障 害 者 用 の ス ロ ー プ や ト イ レ の 設
置 等 ,バ リ ア フ リ ー 化 が 図 ら れ て い る 。し か し ,1∼ 3年 次 の 学 生 が 使 用 す る 三 田 洞 キ ャ
ン パ ス の 学 舎 に 関 し て は 障 害 者 用 の ス ロ ー プ や ト イ レ の 設 置 が な さ れ て お ら ず ,身 体
に 障 害 が あ り ,車 椅 子 等 の 使 用 が 必 要 な 学 生 に と っ て は ,施 設 ・ 設 備 上 十 分 な 整 備 が
なされていない。
[点検・評価]
1∼ 3年 次 に 掛 け て 使 用 す る 三 田 洞 キ ャ ン パ ス の 学 舎 に 関 し て は ,身 体 に 障 害 が あ り ,
車 椅 子 等 の 使 用 が 必 要 な 学 生 に と っ て は ,施 設・設 備 上 十 分 な 整 備 が な さ れ て い な い 。
し か し ,今 ま で に も 身 体 に 障 害 の あ る 方 が ,本 学 の 受 験 を 希 望 さ れ る こ と が あ り ,要
望 を 聞 い て 対 応 し て き た 。身 体 に 障 害 の あ る 方 が ,入 学 し た 場 合 に は ,修 学 に 支 障 の
ないよう,施設・設備上および学習・生活上の支援体制を整備することにしている。
[改善計画]
特になし
- 60 -
基準8−1−7
学生がその能力および適性,志望に応じて主体的に進路を選択できるよう,必要
な情報の収集・管理・提供,指導,助言に努めていること。
【観点
【観点
8 -1 -7 -1 】学 生 が そ れ ぞ れ の 目 指 す 進 路 を 選 択 で き る よ う ,適 切 な 相 談 窓
口を設置するなど支援に努めていること。
8 -1 -7 -2 】学 生 が 進 路 選 択 の 参 考 に す る た め の 社 会 活 動 ,ボ ラ ン テ ィ ア 活
動等に関する情報を提供する体制整備に努めていること。
[現状]
就 職 ガ イ ダ ン ス に つ い て は ,学 生 部 長 が 就 職 活 動 対 象 学 生 全 員 に 対 し ,適 切 な 時 期
( 2009年 度 の 場 合 は 11月 ) に 行 っ て い る 。ま た , 就 職 情 報 ・ コ ン サ ル テ ィ ン グ 業 者 に
依頼し,「就職活動のノウハウ」についての講話も実施している。
企 業 等 か ら の 求 人 ,大 学 院 の 学 生 募 集 等 の 情 報 は 基 本 的 に は 教 務 厚 生 課 就 職 担 当 者
が 収 集 ,管 理 , 提 供 の 業 務 に 当 た り , 学 生 部 長 が 総 括 し , 掲 示 し て 周 知 を 図 る と と も
に 各 研 究 室 に 伝 達 さ れ ,希 望 す る 学 生 に 提 供 さ れ る 。会 社 案 内 等 の 資 料 は 就 職 情 報 閲
覧 室 に お い て ,ま た ,大 学 に 寄 せ ら れ た 求 人 情 報 は 入 力 し て デ ー タ ベ ー ス 化 し ,学 生
および指導教員は学内LANによりこれらの情報を随時閲覧できる。
薬 学 科 の 学 生 は , 4年 次 に 全 員 , 研 究 室 に 配 属 さ れ る こ と に な っ て い る こ と か ら ,
きめ細かい進路指導,就職活動の指導に関しては,配属先の指導教員が当たる。
また,研究室に配属される前の 3 年次まで学生は担当のアドバイザーに相談し,
進路についての助言を受けることができる。
[点検・評価]
( 1 )毎 年 ,ほ と ん ど の 学 生 が ほ ぼ 希 望 す る 方 面 へ 就 職 あ る い は 進 学 し て お り ,こ の
意味では適切な指導がなされている。
( 2 )薬 学 教 育 6年 制 の 実 施 前 は ,学 部 4 年 次 が 研 究 室 に 配 属 に な っ た 時 点 で 進 路 希
望 調 査 を 実 施 し て き た が , 実 施 後 の 薬 学 科 で は 5年 次 に な っ た 時 点 で 進 路 希 望 調 査
を 実 施 し ,そ の 調 査 結 果 を 全 学 的 な 組 織 で あ る 就 職 委 員 会 に 報 告 し ,各 主 任 教 員 は
全体の状況を把握するとした,就職指導に関する組織としては従来の体制で指導,
助言する。
( 3 )教 務 厚 生 課 に 就 職 指 導 を 行 う 専 門 の 担 当 者 は 配 置 し て い な い が ,3 年 次 ま で の
学 生 に つ い て は ア ド バ イ ザ ー が ,4 年 次 以 上 に つ い て は 所 属 す る 研 究 室 の 主 任 教 員
が 助 言 し ,更 に ,必 要 に 応 じ て 学 生 部 長 が 対 応 す る 制 度 と な っ て お り ,本 学 の 卒 業
生 の 就 職 先 は 薬 学 関 連 の 比 較 的 特 殊 な 分 野 が 多 い こ と も あ っ て ,現 在 の 制 度 で 就 職
指導に問題点はないものと思われる。
( 4 )学 部 学 生 に 対 す る 本 格 的 な 就 職 の た め の ガ イ ダ ン ス は ,企 業 の 求 人 が 早 期 に 開
始 さ れ る よ う に な っ た こ と ,ま た ,イ ン タ ー ネ ッ ト を 介 し た 応 募 を 採 用 す る 企 業 が
増 加 し ,大 学 あ る い は 担 当 教 員 の 推 薦 を 必 要 と し な く な っ て き て い る こ と ,個 々 の
- 61 -
学 生 が 多 数 の 企 業 に 応 募 す る よ う に な っ た こ と , 1次 審 査 が イ ン タ ー ネ ッ ト 経 由 で
提 出 し た 応 募 書 類 に 基 づ い て 実 施 さ れ る こ と な ど ,状 況 が 著 し く 変 化 し て い る 。こ
れ ら の 状 況 の 変 化 に 対 応 し ,効 果 的 な 就 職 活 動 を 行 う た め に ,前 述 の よ う に ,3 年
次 を 対 象 に し た 就 職 ガ イ ダ ン ス を 2003年 度 か ら 実 施 し て い る 。
(5)学生が進路選択の参考にするための社会活動,ボランティア活動等に関する
情報提供は特別には行っていない。
[改善計画]
現在,薬学科の学生が 4 年次となっており,彼らの進路,就職に関する学生の希
望も,従来のものとは変化する可能性が考えられる。また,昨今の世界規模での経
済不況化での製薬企業の求人はますます厳しくなっており,更に調剤薬局や病院へ
の就職も薬剤師の過剰供給の時代を迎え,厳しくなることが予想される。このよう
な状況の変化に対応するために,早い段階でのガイダンス開催を行って早い時期か
ら将来の方向性を動機づける機会を増やし,学生に就職への能動的な姿勢をもたせ
るような方策を立てる。
- 62 -
基準8−1−8
学生の意見を教育や学生生活に反映するための体制が整備されていること。
【観点
【観点
8 -1 -8 -1 】在 学 生 お よ び 卒 業 生 に 対 し て ,学 習 環 境 の 整 備 等 に 関 す る 意 見
を 聴 く 機 会 を 設 け ,そ の 意 見 を 踏 ま え た 改 善 に 努 め て い る こ と 。
8 -1 -8 -2 】学 習 お よ び 学 生 生 活 に 関 連 す る 各 種 委 員 会 に お い て は ,学 生 か
らの直接的な意見を聴く機会を持つことが望ましい。
[現状]
学生自治会が年に 1 回全学生を対象に学習環境,クラブ部活動,就職活動など,
学生生活全般にわたるアンケート調査を行っている。その調査結果を基に学生代表
である自治会執行部員と学生委員会のメンバー全員および学生部長との話し合いの
場 と し て ,「 学 生 ・ 教 授 協 議 会 」 を 年 1 回 開 催 し て い る 。
この「学生・教授協議会」の場で調査結果に基づき学生から出された要望につい
て対応可能なものについてはその場で対応を回答している。また,検討を要する要
望については関連する委員会に検討が依頼されて対応している。
[点検・評価]
(1)学生部長は学習および学生生活に関連する委員会の全てに出席し,学生委員
会 委 員 も そ れ ぞ れ 関 連 す る 委 員 会 に 所 属 し て い る の で ,学 生・教 授 協 議 会 に 提 出
さ れ た 学 生 の 意 見 の 各 委 員 会 へ の 反 映 が 容 易 な 体 制 と な っ て い る 。ま た ,学 生 に
よ る ア ン ケ ー ト 結 果 お よ び 要 望 に つ い て は ,そ の 書 類 を 全 教 職 員 に 配 布 し て 周 知
を行っている。
(2)年 1 回開催の「学生・教授協議会」は,十分機能していると評価している。
[改善計画]
特になし
- 63 -
(8−2)安全・安心への配慮
基準8−2−1
学生が安全かつ安心して学習に専念するための体制が整備されていること。
【観点
【観点
【観点
【観点
8 -2 -1 -1 】 実 習 に 必 要 な 安 全 教 育 の 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。
8 -2 -1 -2 】実 務 実 習 に 先 立 ち ,必 要 な 健 康 診 断 ,予 防 接 種 な ど が 実 施 さ れ
ていること。
8 -2 -1 -3 】 各 種 保 険 ( 傷 害 保 険 , 損 害 賠 償 保 険 等 )に 関 す る 情 報 の 収 集 ・
管 理 が 行 わ れ ,学 生 に 対 し て 加 入 の 必 要 性 等 に 関 す る 適 切 な 指
導が行われていること。
8 -2 -1 -4 】事 故 や 災 害 の 発 生 時 や 被 害 防 止 の た め の マ ニ ュ ア ル が 整 備 さ れ ,
講習会などの開催を通じて学生および教職員へ周知されてい
ること。
[現状]
4 年次後期における実務実習事前学習において,調剤に関する安全確保対策を含
む基本的事項についての教育を行っている。
健 康 診 断 に つ い て は ,毎 年 4∼ 5 月 に 実 施 し て い る 定 期 の 健 康 診 断 を も っ て 実 務 実
習に必要なものとしている。なお,ツベルクリン反応結果については入学時に調査
を行い,毎年行う胸部X線検査と併せて肺結核感染の有無を確認している。
予防接種については,4 年次 8 月初旬に規定の項目(麻疹,風疹,水痘,ムンプ
ス , HBs ) 抗 体 に つ い て 検 査 を 実 施 し , 抗 体 陰 性 の 場 合 は 翌 年 2 月 末 ま で に 予 防
接 種 を 実 施 す る よ う 指 導 し て い る 。 た だ し , HBs 抗 体 に つ い て は 予 防 接 種 を す る こ
とが望ましいとしており,これら予防接種実施の報告を義務付けている。
これらの業務は,保健室が担当している。
本 学 学 生 は 全 て ( 大 学 院 生 を 含 む ) 入 学 時 に 「 学 生 教 育 研 究 災 害 保 険 」(( 財 ) 日
本 国 際 教 育 支 援 協 会 )に 加 入 す る こ と と し て い る 。ま た ,実 務 実 習 前 に ,
「 Will」
(( 一
般 社 )日 本 看 護 学 校 協 議 会 共 済 会 )に 加 入 し ,感 染 症 等 に 対 す る 対 策 も 行 っ て い る 。
実習中を含む火災の発生を防止するために,
「 岐 阜 薬 科 大 学 火 災 防 止 規 定 」を 整 備
し て い る 。特 定 有 害 廃 棄 物 の 処 理 を 適 切 に 実 施 す る た め ,
「岐阜薬科大学特定有害廃
棄 物 処 理 実 施 要 領 」を 定 め て お り ,そ の 他 の 不 要 意 薬 品 処 理 を 行 う に つ い て は ,
「岐
阜薬科大学不要医薬品処理実施要領」を定め,適切な処理を徹底している。
また,放射性同位元素による被害を防ぐため,法律に基づき「岐阜薬科大学放射
線障害予防規定」を設置し被害の防止に努めている。
そ の 他 ,「 ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 対 策 ガ イ ド ラ イ ン 」 を 定 め , 問 題 対 応 へ の フ ロ ー
チャートを示し,各種のハラスメントの防止に努めている。
これらの規定,要領,ガイドライン等の内容は学生便覧に掲載し,全ての学生に
配布・周知されている。
[点検・評価]
(1)学生が安全かつ安心して学習に宣戦するための諸規定,要領あるいはガイド
ラ イ ン が 整 備 さ れ ,学 生 便 覧 に 掲 載 し て い る 。こ れ ら の 内 ,必 要 と 思 わ れ る 事 項
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については入学時のガイダンスまたは適宜,学生に対して説明を行っている。
(2)安全教育は,主として実習の手技を教育する際に行われている。
(3)保険への加入制度については,問題点はないと思われる。
[改善計画]
(1)保険加入の意義,必要性等に対する学生の理解を深めるため,実習時の具体
的事例を挙げて教育指導するなどの工夫をする必要がある。
(2)
「 岐 阜 薬 科 大 学 特 定 有 害 廃 棄 物 処 理 実 施 要 領 」お よ び「 岐 阜 薬 科 大 学 不 要 医 薬
品 処 理 実 施 要 領 」に つ い て は 学 生 の 理 解 を さ ら に 深 め る 処 置 と し て 定 期 的 な 講 習
会を催す必要がある。
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