Ⅲ 環境学習の推進 目標9 主体的に環境学習をすす めます 9-1 環境に目を向ける人づくり 9-2 環境に出会う機会づくり 9-3 環境を学ぶ場所づくり 9-4 環境への理解を広める情報提供と普及啓発 (1)概況 持続可能な社会をつくるためには、一人ひとりが生活様式や事業活動と環境との関わりに気付き、自らの 行動が環境に与える負荷を理解し、環境に配慮した行動を実行することが大切です。 ぷ れ す ごうさんまる 本市では、「広報かわぐち」や「PRESS 5 3 0 」などの広報紙、ホームページなどを活用して環境に関する 情報を提供するとともに、さまざまな方を対象とした環境関連イベント、環境教室、環境講座などを開催し、 環境保全に関する学びと実践の機会を提供しています。 また、市内小学校に通う5年生児童を対象に、家族が日常生活を送る中で子ども達がリーダーとなり、省エ ネ、ごみ減量作戦に取り組み、地球高温化防止に貢献する「キッズ ISO14000 プログラム*」を実施していま す。2012(平成 24)年度までに、9,589 名が参加しています。 今後は、2009(平成 21)年 3 月に策定した「川口市環境学習指針」に基づき、家庭(個人)、地域、学校、事 業者、民間団体、市(行政)が主体的に学習に取り組み、それぞれの役割を果たしつつ協働して環境学習 活動を推進していくことが重要です。 (2)施策推進の指標の達成状況 ①「キッズ ISO14000 プログラム」の国際認定者数(累計) 実績値 実績値 実績値 実績値 H21 年度 H22 年度 H23 年度 H24 年度 435 人 目標値 H27 年度 H34 年度 580 人 656 人 850 人 1,350 人 ②環境出前講座「エコ・スクールン」の実施数 実績値 実績値 実績値 H21 年度 H22 年度 H23 年度 実績値 目標値 目標値 H24 年度 H27 年度 H34 年度 12 回/年 30 回/年 40 回/年 27 回/年 533 人 目標値 24 回/年 20 回/年 ③環境大学、環境講座、環境講演会等の参加者数(累計) 平成 24 年度は、身近なところから実践できる地球高温化対策、環境保全活動に関する知識を習得する 環境講演会および環境講座を 4 回開催したほか、環境に対する知識を深めてもらう複合的な環境学習の場 として「環境大学」を 5 回開催しました。 実績値 実績値 実績値 実績値 目標値 目標値 H21 年度 H22 年度 H23 年度 H24 年度 H27 年度 H34 年度 1,371 人 2,131 人 2,755 人 3,324 人 70 4,700 人 8,200 人 (3)市の施策の実施状況 ■9-1 環境に目を向ける人づくり ①研修会、講習会などの開催により、リーダーの養成や職員、教員の資質向上を図り、環境教育に関する 人材の確保に努めます。【目標 1-1-② 「環境教育・環境学習の推進」参照】 環境教育実践講座(指導課) 【概要】全市立小・中・高等学校の環境教育担当教員を対象に、環境教育実践校の教員や講師を招き、 環境教育に関する最新の情報提供や出前授業の実施、具体的な事例等を通して研修を行います。 【実施内容】平成 24 年度は、環境教育の外部指導者を招聘し、最新の情報を提供していただきました。 また、グループ協議を実施し、地域の小中高の連携や、他校のよい点を自校の実践に生かすための情 報連携が深まりました。 平成 24 年 8 月 1 日(木)於 上青木公民館 講座参加者(小学校教員 52 名・中学校教員 27 名・高等学校教員 4 名、講師・指導者 2 名、指導課 2 名、環境総務課 2 名) ①キッズ ISO などの取組について(環境総務課) ②川口市民環境会議の取組について(NPO 法人川口市民環境会議) ③川口の廃棄物の現状について(廃棄物対策課) ④グループ協議(各学校の取組紹介) ⑤アンケート記入及び連絡 ②「キッズ ISO14000 プログラム*」により子どもに対する環境教育を支援します。 キッズ ISO14000 プログラム(地球高温対策室) 【概要】子どもたちが各家庭において、環境マネジメントシステム*を構築・運用することにより、環境に配 慮した取り組みが家族、ひいては社会に浸透し、より環境に負荷を与えないライフスタイルへの転換を促 します。 【実施内容】市内小学校 18 校の全 5 年生(1,678 名)を対象に入門編プログラムを実施しました。また、 入門編完了者(1,554 名)のうち希望者(248 名)に対し、初級編を実施しました。初級編完了者は 148 名、そのうち、優秀であると認められた国際認定者は 76 名、特別賞 3 名でした。 ③「キッズ ISO14000 プログラム」に取り組む子どもたちをサポートするエコキッズインストラクターを養成しま す。 エコキッズインストラクターの養成(地球高温化対策室) 【概要】キッズ ISO14000 プログラムに取り組む子どもたちを支援するため、国際芸術技術協力機構の実 施するエコキッズインストラクターの養成講座に関する情報を提供するなど、PR に努めます。 【実施内容】市ホームページで広報を行いました。 71 コラム:キッズ ISO14000 プログラム 「キッズ ISO14000 プログラム」は、特定非営利活動法人国際芸術技術協力機構(ArTech)が主催し ている「子どもに対する環境教育支援システム」です。ISO14001*をモデルに、家族が日常生活をおくる 中で子どもたちがリーダーとなり、省エネ、ごみ減量作戦に取り組み、地球高温化防止に貢献すべく活動 します。 川口市では、市内の小学校に通う 5 年生児童を対象にして、平成 15∼17 年度はモデル校 5 校で児 童 460 名、平成 18∼20 年度で未実施の 43 校にて実施し、3,919 名が参加しました。 平成 21∼23 年度には2巡目を 47 校にて実施し、4,554 名が参加しました。平成 24 年度から新たに3 ヵ年で市内全校を1巡する計画で 18 校 1,678 名が参加しました。 ☆入門編(2 週間のプログラム)完了者 9,673 名 ☆初級編(4 週間のプログラム)国際認定者 653 名(特別賞 17 名授賞) ∼∼今後は以下の予定で順次全校にて実施していきます∼∼ ☆平成 25 年度実施校(17 校) 原町小学校・前川小学校・戸塚小学校・青木中央小学校・元郷南小学校・芝西小学校・芝南小学校・ 神根東小学校・朝日東小学校・芝富士小学校・前川東小学校・柳崎小学校・芝樋ノ爪小学校・芝東小 学校・新郷南小学校・上青木南小学校・中居小学校・桜小学校 ☆平成 26 年度実施予定校(17 校) 根岸小学校・芝中央小学校・新郷東小学校・朝日西小学校・慈林小学校・差間小学校・東本郷小学 校・東領家小学校・安行東小学校・在家小学校・戸塚東小学校・戸塚北小学校・木曽呂小学校・戸塚 綾瀬小学校・戸塚南小学校・辻小学校・里小学校 お問い合わせ先:環境部 地球高温化対策室 ■9-2 環境に出会う機会づくり ①環境月間などに合わせて、イベントや講演会など学習機会をつくります。 【目標 1-1-② 「環境教育・環境学習の推進」参照】 大気汚染防止推進月間行事(環境保全課) 【概要】12 月の大気汚染防止推進月間に合わせて、大気汚染の現況を含め、川口市内の環境に関する 理解を深めていただくため、朝日環境センター・リサイクルプラザ棟 4 階展示ホールにおいてパネル展示 を実施します。 【実施内容】リサイクルプラザ棟 4 階展示ホールにおいてパネルや水生生物等の展示を実施しました。 期間:11 月 1 日(木)∼12 月 28 日(金)9:00∼16:00 ※休館日を除く ②さまざまな機会や要請に応じて環境出前講座「エコ・スクールン」を実施します。 【目標 1-1-② 「環境教育・環境学習の推進」参照】 72 コラム:環境出前講座『エコ・スクールン』 小・中学校における環境教育・環境学習の支援を図る ため、環境に関する豊かな経験や知識を有し、市域で環 境に関する活動をされている市民・事業者のかたに環境 学習の講師を務めていただき、持続的発展が可能な社会 構築と市のネットワーク形成を目的に、環境出前講座『エ コ・スクールン』を実施しています。 環境問題の多くは日常生活や事業活動に深くかかわっ ており、市民・事業者・学校・行政などが個々の立場、活 動と役割を理解し、共通認識を持ってパートナーシップを 形成し、環境教育・環境学習にかかわる環境を整備して いくことが重要です。 平成 24 年度エコ・スク ールン実施校(7 校) 戸塚南小学校、在家 小学校、芝小学校、 安行東小学校、仲町 小学校、上青木南小 学校、新郷小学校 のべ授業 回数 のべ参加 人数 12 回 1,203 名 お問い合わせ先:環境部 地球高温化対策室 ③小・中学校・高等学校における環境教育・環境学習をさらに充実させます。 快適な環境づくり指定校事業(指導課) 【概要】校庭の植栽や緑化の推進等、学校の環境づくりを実施しています。また、事業報告を写真等に おいて報告し、環境づくりを推進しています。 (2 年単位 小学校 4 校 中学校 2 校) 【実施内容】2 年単位(平成 23 年・24 年度実施) 小学校 3 校(飯塚小、神根小、戸塚南小)、中学校1校(幸並中) 校庭の植栽や緑化の推進等、学校の環境づくりを実施しています。また、事業報告を写真等において 報告し、環境づくりを推進しています。 ①校内の緑化…委員会の児童による花壇への花の苗植え、おやじの会の協力による学校ファームの充 実、グリーンカーテンづくり ②校内の環境整備…親子・おやじの会による除草、学校応援団・教員によるベランダ手すりのペンキ塗 り、教員による窓ガラス清掃、掲示物の充実、教室の空きスペースに鉢花を置く、職員玄関に季節の 花を生ける ③その他…プールでのヤゴとり、ビオトープでのホタルの飼育・鑑賞の実施、綾瀬川フィールドワークの 実施、ゴーヤの収穫 73 小学校における環境体験学習(指導課) 【概要】地域や学校の実態に即した環境教育の充実を図ります。 【実施内容】市内小中学校全校で学校ファームの推進を行っている。また、市内の小学校 38 校と中学校 19 校でゴーヤ等のグリーンカーテンの栽培をしている。 ・戸塚南小の実施内容について ①学校南側の斜面林の竹林管理、タケノコ掘り、竹林間伐等 ②グリーンカーテンづくり…ゴーヤの苗植え、ネット張り、収穫(160本)、給食でゴーヤチップスを食べる、 エコマーケットでの販売、リース作り ③エコマーケットの実施…手作りエコグッズ販売、カブトムシの土・リサイクルはがき販売等 ④綾瀬川生き物調査、綾瀬川フィールドワークを実施 ⑤学校ファーム 4 月から通年で活動…夏野菜の苗植え、夏野菜収穫、秋野菜収穫等 ⑥ホタル飼育…通年でホタルを飼育して、7 月にホタル鑑賞会を実施 い も の 鋳物製雨水貯留槽の設置(地球高温化対策室) 【概要】 学校活動における雨水利用と環境学習を目的に、小中学校へ鋳物製雨水貯留槽の設置を進めます。 【実施内容】南鳩ヶ谷小学校に設置しました。 い も の ■9-3 環境を学ぶ場所づくり ①環境教育・環境学習の拠点を定め、学習環境の充実を図ります。 施設見学受け入れ(リサイクルプラザ・朝日環境センター・廃棄物対策課) 【概要】小学生の社会科見学や総合的な学習の時間の受け入れ、その他の団体、個人に対し、施設の 案内や資源物の分別体験学習を行っています。ごみの排出抑制やリサイクル*の推進等の環境問題に 関する学習の場を提供しています。希望者にはビデオ・DVD の貸出も実施します。 【実施内容】朝日環境センター(焼却施設)およびリサイクルプラザの資源化施設、啓発施設の見学対応 を行ないました。施設見学団体数は 292、見学人数は 5,600 人でした。 朝いち親子フリーマーケット(リサイクルプラザ) 【概要】川口市在住の小中学生と保護者で、資源循環型社会におけるリユース*の大切さを学んでもらい ます。 【実施内容】毎月第 4 日曜日の午前中にリサイクルプラザ棟 3 階のごみまるストリートにおいて実施しまし た。参加店舗数は年間 93 店舗、販売点数は 4,833 点でした。 ②「ごみまるまつり」等の市民・事業者・市が一体となって推進するイベントを開催します。 戸塚環境センターまつり開催事業(戸塚環境センター) 【概要】平成 2 年 1 月に戸塚環境センター西棟が竣工後、周辺地域住民にごみ減量とリサイクルの推進 およびごみ処理施設への理解を深めてもらうため開催しているものです。 【実施内容】周辺地域住民が参加可能な各種イベントを実施するものです。大規模改修工事により従来 より規模を縮小して実施。内容は下記のとおり ①施設見学会 ②ごみまるステージ ③リサイクル自転車販売 ④模擬店 ⑤野菜配布(東日本大震災 支援金) 74 ■9-4 環境への理解を広める情報提供と普及啓発 ①環境保全に関する施策の達成状況を広く公表するため、「川口市環境報告書」を発行します。 川口市環境報告書作成事業(環境総務課) 【概要】環境保全に関する施策の達成状況を広く公表するため、年度ごとに「川口市環境報告書」を作 成します。「環境基本計画」に位置づけられた前年度の施策や事業の実施状況と施策目標の達成状況 を中心に報告します。 【実施内容】「川口市環境報告書」(平成 23 年度環境基本計画年次報告書)を発行しました。 ②市のホームページや環境部広報紙、チラシやイベント時のパネル展示などにより、ごみの減量、分別排出、 収集・回収、資源化処理の仕組みを PR することで、3R の推進を図ります。 【目標 7-1-① 「廃棄物減量啓発事業」参照】 ③教材や研究資料、イベント情報等が入手しやすいホームページづくりを進めます。 【目標 1-1-① 「環境情報の提供」参照】 コラム:かわぐち環境大学 2012 市では、「環境」に関する知識を深めてもらうことを目的に、複合的な環境学習の場として「かわぐち環 境大学 2012」を開催しました。 日時 内容 1 7 月 26 日(木) 地球高温化「創エネ・省エネと私たちの暮らし方」 限 19 時 00 分∼ エネルギー資源を輸入に頼っている日本。これからの私たちの暮らし方 目 20 時 30 分 を考える 野外講座「芝川の自然環境調査」 2 9 月 29 日(土) 県の水辺再生事業として生まれ変わった芝川の自然環境観察を行う 限 9 時 00 分∼ 12 時 00 分 目 3 限 目 4 限 目 5 限 目 10 月 27 日(土) 13 時 30 分∼ 16 時 00 分 12 月 15 日(土) 8 時 30 分∼ 17 時 00 分 2 月 2 日(土) 13 時 00 分∼ 15 時 30 分 「環境フォーラム 2012in かわぐち」 市民・事業者・市の3者で作る環境イベント。川口市での協働による環境 の取り組み ワンダーバスツアー「エコプロダクツ 2012」 日本最大級の環境展示会で地球高温化から生態系まで最新の「環境」 を学ぶ グループワーク「これからの地球高温化対策事業」 川口市の現状や特色を理解し、これからの地球高温化対策をみんなで 考える お問い合わせ先:環境部 地球高温化対策室 75
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