技術資料 揮発性有機化合物(VOC)簡易測定システム VOC-1 触媒酸化-検知管方式 Simplified VOC detection system Catalytic Oxidation-Detector tube method 改正大気汚染防止法での自主的取組時測定用として 光明理化学工業株式会社 VOC簡易測定システムは、混合状態で排出されるVOC VOC簡易測定システムは、混合状態で排出される VOC濃度を 濃度をppmC ppmCの単位 の単位 で測定できます ◆ ガスサンプリングキットにより排出ガスをテドラーバッグ (コック付き 1L) に簡単に採取することができます ◆ サンプルガス中のVOCを触媒燃焼させ、生成する二酸化炭素を検知管により 測定することから濃度を確認するため、炭素数に比例した濃度(ppmC)として 測定することができます。 ◆ 装置は小型で、操作方法も簡単です。自主管理時における排出VOC濃度を 測定する場合に最適です。 ガス採取方法 測定原理 テドラー バッグ 北川式 ガス採取器 触 媒 排気ダクト テドラー バッグ 二酸化炭素用 ガス採取ケース 検知管 VOC触媒分解装置 トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、2-プロパノールに対する感度はいずれも トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、2 90%以上です 90 %以上です VOC簡易測定システムを用いた標準ガス濃度測定試験結果 測定ガス (ppmC) 感度(%) VOC簡易測定システム 標準ガス濃度 平均値 2960 2944.8 100.5 950※1 965.0 98.4 387 413.6 93.5 164 173.8 94.4 酢酸エチル 2445 2618.2 93.4 メチルエチルケトン 2688 2922.8 92.0 2-プロパノール 2600※2 2712.2 95.9 混合状態VOC ※3 2660※1 2440.0 109.0 トルエン 測定回数はn=5で実施した. なお、※1および※2はそれぞれn=1および2で実施した. 標準ガス濃度の測定はGC-FID法により実施した。 ※3VOC混合組成比; トルエン 463ppmC, メチルエチルケトン 542ppmC, 酢酸エチル 755ppmC, ヘキサン 680ppmC 現場での測定でも、精密分析法に近い測定結果が得られます VOC排出施設からの濃度測定試験結果 測定箇所 VOC-1 (ppmC) 精密分析法 (ppmC) 感度(%) 接着工場※1 800 715.7 111.8 印刷工場※1 420 428.0 98.1 印刷工場※2 166.7 185.4 89.9 ※1 精密測定法にはGC-FID法を使用 ※2 精密測定法にはFID法を使用 VOC-1測定結果はn=3の平均値 VOC-1の測定範囲は200~4000ppmCです。本試験での166.7ppmCという値はこの測定範囲外であるため、参考 データです。 VOC簡易測定システム 測定値(ppmC) VOC簡易測定システムのトルエンガスに対する検量線 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 y = 0.9782x - 2.1349 R2 = 0.9963 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 トルエンガス濃度(ppmC) テドラーバッグ中に捕集したガス濃度は4時間程度は テドラーバッグ中に捕集したガス濃度は4 時間程度は90 90%以上の濃度を保持 %以上の濃度を保持 しますが、測定は捕集後2 しますが、測定は捕集後 2時間以内に実施して下さい 120 トルエン 100 VOC濃度変化(%) VOC濃度変化(%) 120 メチルエチルケトン 80 酢酸エチル 60 ヘキサン 40 トルエン 100 メタノール 20 0 メチルエチルケトン 80 酢酸エチル 60 ヘキサン 40 メタノール 20 0 0 1 2 3 4 5 0 捕集後の経過時間(h) テドラーバッグ内VOC濃度変化(55%RH). 1 2 3 4 捕集後の経過時間(h) 5 テドラーバッグ内VOC濃度変化(80%RH). 測定時における温度・湿度は、0 測定時における温度・湿度は、 0~40 40℃ ℃、10 10~ ~100 100%RHの範囲であれば %RHの範囲であれば 120 120 100 100 80 80 感度(%) 感度(%) 測定値に影響を及ぼしません 60 40 20 60 40 20 0 0 0 10 20 30 40 温度(℃) 各温度におけるVOC(トルエン)分解率確認試験(n=5). 50 0 20 40 60 湿度(℃) 80 100 各湿度におけるVOC(トルエン)分解率確認試験 (n=5, 100%RHのみn=6). 120 VOC簡易測定システムではハロゲン系VOCを測定することはできません ハロゲン系VOCの測定試験結果 測定ガス ppmC 感度(%) VOC簡易測定 システム 標準ガス濃度 平均値 ジクロロメタン 1710.0 3176.6 53.8 クロロベンゼン 1291.7 2338.7 55.2 641.7 838.4 76.5 トリクロロエチレン 1946.7 2974.0 65.5 テトラクロロエチレン 1013.3 2503.6 40.5 データはn=3の平均値 ● ハロゲン系VOCの感度は90%以下であり、本システムでは測定できません。 ● ハロゲン系VOCに含まれるハロゲン分子が触媒や装置に劣化などの悪影響をおよぼすおそれがあるため、本シ ステムではハロゲンを含むサンプルガスの測定は実施しないでください。 ● ジクロロメタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの単独物質として存在する場合には、北川式検知管 (ジクロロメタンVOC型、トリクロロエチレンVOC型、テトラクロロエチレンVOC型)をご利用下さい。 サンプルガス中にシリコン系化合物が存在する場合、VOC簡易測定システム 中の触媒が劣化し、VOCに対する感度が低下するおそれがあります 100.0 n=3~5の平均値 (%) 80.0 VOC感度 90.0 70.0 60.0 50.0 40.0 0 500 1000 1500 2000 HMDS通気量 mL (1000ppm換算) HMDS:ヘキサメチルジシラノール HMDS通気後におけるトルエンの感度をVOC感度とした。 2500 3000 VOC感度(%) 触媒の寿命は1000ppmCのガスを一日一回測定した場合 触媒の寿命は1000ppmC のガスを一日一回測定した場合※で、 で、3 3年間以上で す(ただし、触媒毒がサンプルガス中に含まれていないこと) 120.0 110.0 100.0 90.0 80.0 70.0 60.0 50.0 0 200 400 600 800 VOC(トルエン)通気回数(1000 ppmC 100 mL) 1000 触媒寿命確認試験結果 ※週5日間使用し、3年間を約780回とした。 製品仕様 項 目 仕様 製品名 VOC簡易測定システム (VOC-1型) 使用目的 VOC排出施設からの排出ガス測定 使用温度範囲 0℃~40℃ (結露無きこと) 使用湿度範囲 10%RH~90%RH (結露無きこと) 製品価格 300,000円 対象ガス ハロゲン系を除くVOC全般 ガスサンプリング時間と量 約1分 装置暖気時間 約15分 質 量(触媒装置) 約1.2kg 外形寸法(触媒装置) 96(W)×170(D)×90.6(H)mm (突起物含まず) 装置電源 AC 100V 測定範囲 200~4000ppmC(大気中の二酸化炭素を含む) 500mL~1000mL ●本資料に掲載した製品は、性能向上等のため予告なく仕様、寸法を変更する場合があります
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