問題集0 (単位の表現) 単位について:本授業では、SI 単位系で扱う.重力加速度 g=9.8m/s2 として仮定せよ. 問題0−1 単位について (1)水の密度は 1kg/L(1リットルの質量は 1kg)である.これを,kg/m3 の SI 単位に変換するといくらになるか. (1L=0.001m3) (2)1000kg の質量に作用する重力は何 N(ニュートン)か? (3)1000kg/m3 の密度の流体(水)の単位体積重量γ=ρg はいくらか.SI 単位で記すこと.途中の単位変換も示すこ と. (4)100W を消費して光っている電球は,1 秒当たりに何 J の仕事をしているのか.(1W(ワット)の定義) 問題0−2 圧力の単位までの変換について (1)水の密度(質量/体積)をρ=1000kg/m3 とする.右図の 面積 A=2.0m2 の板に作用する水圧は,その上に載ってい る水の体積 V=1.0m3 から作用して決まる.以下の手順で この底面の板に作用する圧力(力/面積)p を求めよ.ただ し,すべて単位を付けて記すこと.単位がどのように変換 されるのかわかるように書くこと. 水: 密度:ρ=1000kg/m3 体積 V=1.0m3 板: 面積 A=2m2 図-0.1 水柱の底面に作用する圧力 1)この体積 V の水の質量 M を求めよ. 2)その質量に重力によって作用する重量 Fy を求めよ. 3)板に作用する水の圧力(水圧)p を求めよ。 (2)この(1)の問いにおいて,仮に水圧 p=2000N/m2=2000kPa がかかっているとき,この板に作用する全水圧 Fy は いくらになるか. 水理学演習 (2008 年 月 日提出) 学籍番号: 氏名: レポート作成時間 問題0−3 分 単位の定義,比重と密度,比重と単位体積重量 以下の空白を埋めよ. (1)密度ρ 密度ρはその流体の, (A) である.つまりρ=(B) あたりの(B) /(A) であ る.水は1L(リットル)あたり 1kg だから,これを「kg/m3」の SI 単位に変換すると, 水の密度ρ=(C)(数値) kg/m3 となる. (2) 重量,重さ 重量=重力(重さ)は,力の単位であり,その物体や流体の(B) 地球上での(D) ×(D) から求める. m/s2 である. は(E)(数値) kgm/s2 であるが,kg・m/s2=N(ニュートン) 例えば,1000kg の質量に作用する重量は(F)(数値) であり,k(キロ)=1000,であるから,(G)(数値) kN と表す. (3)単位体積重量γ 単位体積重量γとは文字通り,ある流体の (A) つまりγ=(I) /(A) γを変形すると,γ=((B) 括弧内は(J) あたりの(I) である. である. (I)は(2)のように,(I)=(B)×(D)であるから, /(A) )×(D) から, である.よって,単位体積重量γ=ρg と表される. 水の(密度 1000kg/m3)の単位体積重量γ=ρg は,9800(kg/m3)(m/s2)となるが,kg・m/s2=N(ニュートン)であり,k (キロ)=1000,であるから,水の単位体積重量はγ=ρg=(K)(数値と単位) となる. (4)比重 s の使い方 比重 s は,その流体の密度と,水の密度の比である.つまり, ある流体の比重 s=その流体の密度ρ' / 水の密度ρ である.右辺の分母と分子の両方に重力加速度 g を掛けても比重は変わらない.すると分子はρ'g と,分母はρg となり,単位体積重量の比でもある.つまり, ある流体の比重 s=その流体の単位体積重量(γ'=ρ'g) / 水の密度単位体積重量(γ=ρg) となる.比重には単位(次元)がない.これらを変形すると,ある流体の比重が s であるとわかっているとき, ・その流体の密度ρ' =比重 s × 水の密度ρ(=(C) kg/m3) ・その流体の単位体積重量γ' =比重 s × 水の密度単位体積重量γ(=(K) となる.例えば,ある油の比重が s=0.9のとき,その油の密度ρ'は 単位体積重量γ'は(L)(数値と単位) ) kg/m3 であり, となる. (5)仕事と仕事率 (応用編) ・100W を消費し光る電球は,1 秒当たりに(M) J の仕事をしている.(1W(ワット)の定義) ・真夏の日射が地上 1m2 あたり 1000W/m2 のエネルギー入射があるとする.10m2 の面積の太陽電池パネルがあ り,その発電効率が 10%のとき,その出力可能な電力は(O) (Q) 個灯すことができる. 1 時間当り(P) 使われる「1kW・時」という単位は,(R) 問題0−4 深さと圧力 W であり,このとき,消費電力 20W の電球を kJ のエネルギーを送ることができる.電力会社のメータで kJ に相当し,電力量=消費エネルギーの単位である. 以下の数値や単位を埋めて文章を完成させよ. (1)絶対圧とゲージ圧: 大気の平均的な圧力は,絶対圧で 1013hPa=1013× Pa である. Pa= これが1気圧(atm)である. Pa=N/m2 であるから,水平に置いた板の面積 1m2 あたりにかかる力が N であるということだ. これは,水面にいつも作用している.しかし「大気の海」の底に住んでいる我々は,絶対圧=0 がいくらであるかを必 要としない.つまり,大気圧を 0 とした状態で圧力を測った値をゲージ圧と呼び,通常はこれを利用する. (2)水深 h(m)だけ沈んだ場所の水圧(圧力)を考えてみる.その深さで面積 A(m2)の板を水平に 置き,その上面に作用する圧力を考えるため,まず,その上に水面までの四角柱の箱を想像して, その重さ W を考える.h(m)の水深のとき,その体積 V は記号で 水の密度=質量/体積が ρ (単位: )であるから,箱の質量は記号で を掛けたものが,重さとなる. N=kg・m/s の単位 変換を施すと,重さは記号で ると,圧力の式は p= 2 N/m = p= (単 2 )となり,これに, 位: (m3)であり, (または (または )(単位: )となる.これを面積 A で割 )となるが,この単位を )(単位: と変換するから,圧力の式は (または ) (単位: ) ・・・式① となる.仮に大気圧を p0 とすると,これがさらに加わり,圧力の式は p= (または となる.柱の上面に作用する圧力 p0 に ) (単位: ) ・・・式② を加えたものが下端の水圧 p となる. ■以後,重力加速度 g=9.8m/s2,水の密度ρ=1000kg/m3,単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. (3) 式①から,水深 5m での水圧(ゲージ圧)を求めよ. 答え: (4) 絶対圧で 10 気圧=10atm になる水深は,およそ何 m となるか? .(数値と単位) 理由(計算過程)も示せ.<やや難> 2008.4.23 水理学演習 問題集(1) 側圧管 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする.圧力は すべてゲージ圧で答えよ.(大気圧=0) 類題1−1 側圧管 以下の問いに答えよ. (1)図-1.1 において,A 点での圧力 pA は式でどう表せるか? また,L=0.5m,θ=60°のとき,pA はいくらになるか. (2)図-1.2 において,A 点での圧力 pA は,式でどう表せるか? また,右側の液体をγm=s γ とし,比重 s=13.6 として,h1=0.3m,h=0.8m のとき, pA の値はいくらか. (3) 図-1.3 において,A 点の圧力 pA の計測値を知った時,B 点での圧力 pB は式でどう表せるか?また, pA=0.5kPa,h=0.1m,h1=0.1m,h2=0.1m, s=0.9 とした場合,pB の値を求めよ. (4)図-1.4 において液体 A より軽い液体 B が U 字管の右側に注入された.その高さ h2 がわかっているとき,その差 ∆h=h2-h1 はいくらになるか,図中の記号を用いた式で答えよ. (参考書「絵とき水理学」p.26) また,液体 A が水,液体 B がトルエン(比重 s= ρ2/ρ1=0.875)で,h2=0.2m の時,∆h は数値でいくらか? (5)教科書 p.47 の問題1(a)∼(c)を解け. θ 図-1.1 類題1−2 図-1.2 図-1.3 図-1.4 ベンチュリー管(差圧マノメータ) 図-1.5 のベンチュリー管の断面 A,B の圧力差を測りたい.水が入 っていた U 字管に水銀を入れ,その差圧マノメータの差は h であっ た.以下の問いに答えよ. ①この時の圧力差∆p=pa-pb を式で表せ.水銀の比重を s とせよ. ②圧力水頭差(ピエゾ水頭差)∆p/γ=∆p/ ρg=(pa-pb)/ ρ g はどうか. ③さらに,水銀の比重を s=13.6 とし,水銀柱の高さの差が h=0.05m の時,圧力差∆p の値はいくらか? 図-1.6 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする.圧力 はすべてゲージ圧で答えよ.(大気圧=0) 問題1−1 側圧管 以下の問いに答えよ. (1) 図-1.7 において,A 点での圧力 pA は,式でどう表せるか? また,L=1.0m,θ=30°のとき,pA はいくらになるか. (2) 図-1.8 において,A 点での圧力 pA は,式でどう表せるか?また,h1=0.3m,h=0.2m のとき, pA はいくら(値) になるか求めよ.水銀の比重 s=13.6 とせよ. (3) 図-1.9 において,A 点と B 点の圧力差∆p=pA-pB は式でどう表せるか? また,左右の液体を水とし,真ん中の液体の比重 s=γm/ γ = 13.6 とし, h=0.1m,l=0.1m のときの,∆p の値 を求めよ. θ 図-1.7 問題 1−2 図-1.8 図-1.9 差圧マノメータ(上向き) 図-1.10 の様に,水平な管路上の A 点および B 点に,トルエン (比重s)を用いた差圧マノメータが付けてある.その差が∆h の時, 以下の問いに答えよ. トルエン: 比重 s=0.875 C点 Δh D点 水 ①管路のこの AB 間の圧力差∆p=pA-pB は,記号でどう表される 差圧マノメータ か? ②さらに トルエンの比重 s=0.875 とし,∆h =2.0cm=0.02m の時, ∆p はいくらか,値(と単位)で求めよ. ③また,∆p の圧力水頭差はいくらか? A点 管路(水平) 図-1.10 B点 水理学演習 問題集(2) 平面に作用する全水圧 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 類題2−1 平面に作用する全水圧 (1)(長方形,水没パターン) θ =30° 図-2.1 における,全水圧 P の大きさと,作用線の位 置 sC および,HC を求めよ.ただし,幅 B,高さ H の長 Hc 全水圧 P O sc 方形の重心周りの断面2次モーメントは, I G = BH 12 であることを利用せよ. 3 C G G C s1=4m B=3m H=4m 図-2.1 θ =30° (2)(一般図形=円形の例) 図-2.2 における,円盤に作用する全水圧 P の大き O 全水圧 P Hc sc さと,作用線の位置 sC および,HC を求めよ. ただし, 直径 D の円の重心周りの断面2次モーメントは, C I G = πD 64 であることを利用せよ. 4 G C G s1=4m D=4m 図-2.2 θ =60° (3)(長方形,水面まであるパターン) 図-2.3 における,全水圧 P と,作用線の位置 sC およ び,HC を求めよ. O Hc 全水圧 sc P C G C B=2m 図-2.3 H=6m 問題2−1 平面に作用する全水圧 θ =60° (1)(長方形,水没パターン) O 図-2.4 における,長方形板に作用する,全水圧 P の大きさと,作用線の位置 sC および,HC を求めよ.た Hc sc だし,幅 B,高さ H の長方形の重心周りの断面2次モ 全水圧 ーメントは, I G = BH 12 であることを利用してよい. P 3 s1=3m G C G C H=6m B=2m 図-2.4 θ =30° (2)(一般図形=三角形の例) 図-2.5 における,三角形の板に作用する,全水圧 P P の大きさと,作用線の位置 sC および,HC を求めよ. ただし,底辺 B,高さ H の三角形の重心周りの断面2 O 全水圧 sc Hc 次モーメントは, I G = BH 3 36 であることを利用せよ. G C s1=4m C B=3m G H=4m 図-2.5 θ =30° (3)(長方形,水面まであるパターン) 図-2.6 における,長方形板に作用する,全水圧 P と, Hc O 全水圧 P sc G 作用線の位置 sC および,HC を求めよ. C G C B=2m H=6m 図-2.6 水理学演習 問題集(2 の その2) 鉛直平面に作用する全水圧 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 類題2−2 平面に作用する全水圧(鉛直面) θ =90° (1)(一般図形=三角形の例,完全水没,鉛直面) O 図-2.7 における,三角形の板に作用する,全水圧 h1=4m P の大きさと,作用線の位置 HC を求めよ. ただし, Hc 底辺 B,高さ H の三角形の重心周りの断面2次モーメ ントは, I G = BH 3 36 であることを利用せよ. 全水圧 G P G C C H=3m B=3m 図-2.7 θ =90° O (2)(長方形,水面まであるパターン,鉛直) 図-2.8 のような鉛直な壁面に作用する,全水圧 P と, Hc 作用線の位置 HC を求めよ. 但し,水深 H=6m,奥行き B=10m とする. 全水圧 P H=6m G C 幅(奥行き)B=10m 図-2.8 問題2−2 平面に作用する全水圧(鉛直面) θ =90° O (1)(長方形,水没パターン,鉛直) Hc 図-2.9 における,幅 B=3m の水没した長方形板に 作用する,全水圧 P の大きさと,作用線の位置 HC を h1=4m 全水圧 P 求めよ. G ただし,幅 B,高さ H の長方形の重心周りの断面2 H=4m C 次モーメントは, I G = BH 3 12 であることを利用して よい. 幅(奥行き)B=3m 図-2.9 θ =90° O Hc (2)(一般図形=円形の例,鉛直) h1=4m 図-2.10 における,円盤に作用する全水圧 P の大き さと,作用線の位置 HC を求めよ. ただし,直径 D の円の重心周りの断面2次モーメン 全水圧 P トは, I G = πD 4 64 であることを利用せよ. G G C C D=4m 図-2.10 (3)(長方形,水面まであるパターン,鉛直) θ =90° 図-2.11 のように,水深 H=4m,幅(奥行き)B=3m の O 鉛直板(長方形)に作用する,全水圧 P と,作用線の 位置 HC を求めよ. Hc 全水圧 P H=4m G C 幅(奥行き)B=3m 図-2.11 水理学演習 問題集(3) 曲面に作用する全水圧 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. ,幅 b,高さ H の長方形の重心周りの断面2次モーメントは, I G = bH 3 12 であることを利用してよい.なお,ここ での「曲面」は,円筒状の曲面に限定される. 類題3−1 曲面に作用する全水圧 (1)(テンターゲート,上向き作用,教科書 p.34 類題) 奥行き B=10m 図-3.1 のような,奥行き B=10m,半径 R=4m,中心 A 角θ=60°のテンターゲート(B-E 面)に作用する,全 H1=4m 水圧 P の大きさとその分圧 Px,Pz,作用線の角度αを 求めよ.(曲面のゲートにだけ作用する力であること Hc E O α に注意) θ =60° Px また,その作用位置 Hc'および xC を求めよ. Hc' 半径 R=4m 全水圧 P Pz B xC 図-3.1 奥行き B=10m 類題3−2 (ローリングゲート,上下面) 図-3.2 のような,奥行き B=10m,半径 R=4m のゲー ト(A-B 面)に作用する,全水圧 P の大きさと,その分 圧 Px,Pz,作用線の角度αを求めよ. 半径 A R=4m θ =30° Hc E O α また,その作用位置 Hc'および xC を求めよ. Px H c' R=4m 全水圧 P Pz B xC 図-3.2 問題3−1 曲面に作用する全水圧 (1)(テンターゲート,下向き作用) A 図-3.3 のような,奥行き B=10m,半径 R=6m,中心 角θ=60°のテンターゲートに作用する,全水圧 P の 奥行き B=10m Hc 半径 R=6m 大きさと,その分圧 Px,Pz,作用線の角度αを求めよ. 全水圧 P また,その作用位置 Hc'および xC を求めよ. Pz θ =60° Px Hc' α B O xC 図-3.3 (2)(テンターゲート,上向き作用) 奥行き B=10m 図-3.4 のような,奥行き B=10m,半径 R=6m,中心 角θ=60°のテンターゲートに作用する,全水圧 P の A O α Hc θ =60° 大きさと,その分圧 Px,Pz,作用線の角度αを求めよ. また,その作用位置 Hc'および xC を求めよ. Px Hc' 全水圧 P 半径 R=6m Pz B xC 図-3.4 問題3−2 (ローリングゲート,上下面) 奥行き B=5m A (教科書 p.47問題 2 の類題) 図-3.5 のような,奥行き B=5m,直径 4m(半径 半径 R=2m R=2m)の円筒形のローリングゲートに作用する,全水 圧 P の大きさと,その分圧 Px,Pz,作用線の角度αを Hc E 求めよ. O α また,その作用位置 Hc'および xC を求めよ. Px Hc' R=2m 全水圧 P B Pz xC 図-3.5 水理学演習 問題集(4) 連続式と流れの分類(乱流・層流) 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 類題4−1 連続式 v2 (1本の管路の流れ) v1 図-4.1 のような,流管に流れている水の流量を Q とする. 断面①および断面②での平均流速と内径は,それぞれ, v1,D1 および v2,D2 とする. D1=20cm, D2=10cm として,以下の問いに答えよ. (1) 流量 Q=5l/s の時の流速 v1 および v2 を求めよ. (2) 流速 v1=1.0m/s のときの流量 Q および v2 を求めよ. 図-4.1 D3=1m 類題4−2 連続式(分岐水路の流れ) 図-4.2 のように分岐している水路がある.図の様に,①か 速 v1∼v3 とそれぞれ定義する. ② Q2 を求めよ. (2) Q1=12m3/s,v2=1.0m3/s の時の,流量 Q3 を求めよ. 図 -4.3 の よ う に , 面 積 A1=10m2 の タ ン ク か ら , 内 径 D2=0.1m の管に流れている.以下の問いに答えよ. (1) このタンクの水位低下速度-dh/dt=v1 が,0.01m/s のとき, 図-4.2 面積 A1=10m2 D2=0.1m (2) 管の流速が v2=1.0m/s のとき,タンクの水位低下速度 v1 v2 ② Q を求めよ. 図-4.3 内径 D=4cm の円管がある.その層流・乱流の流れの分類 について,以下の問いに答えよ.ただし,水の動粘性係数ν (ニュー)=1.0×10-6m2/s=1.0×10-2cm2/s とせよ. (1) 流量 Q=50cm3/s のときの流れは層流か乱流か? (2) 流量 Q=0.2l/s のときの流れは層流か乱流か? ① -dh/dt=v1 管を流れる流量 Q と,その流速 v2 を求めよ. 類題4−4 流れの分類(層流・乱流) D2=2m ① (1) v1=2m/s,v2=1m/s,時の,流量 Q1∼Q3 および,流速 v3 タンクの水位低下と流量(おふろ問題) v2 v1 Q1 D1=4m, D2=2m, D3=1m として,以下の問いに答えよ. 類題4−3 ③ 内径 D1=4m ら③の断面において,流量 Q1∼Q3,内径 D1∼D3,平均流 Q3 v3 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 問題4−1 連続式 内径 D1=0.5m (1本の管路の流れ) 図-4.4 のような,流管に流れている水の流量を Q とする. 内径 D2=0.25m v1 断面①および断面②での平均流速と内径は,それぞれ, v2 Q v1,D1 および v2,D2 とする. ② Q ① D1=0.5m, D2=0.25m として,以下の問いに答えよ. (1) 流量 Q=0.784m3/s の時の流速 v1 および v2 を求め よ. 図-4.4 (2) 入り口の流速 v1=2.0m/s のときの流量 Q および断面 ②の流速 v2 を求めよ. D1=2m Q1 ③ 問題4−2 v1 内径 D3=8m 連続式(分岐水路の流れ) v3 図-4.5 のように合流している水路がある.図の様に,① ① から③の断面において,流量 Q1∼Q3,内径 D1∼D3,平 均流速 v1∼v3 とそれぞれ定義する. D1=2m, D2=4m, D3=8m とし, v1=2m/s,v2=1m/s の時の, ② v2 Q2 D2=4m 流量 Q1∼Q3 および,流速 v3 を求めよ. 問題4−3 タンクの水位低下・上昇と流量 図-4.5 面積 A1=20m2 面積 A2=4m2 図-4.6 のように,面積 A1=20m2 のタンク①から,面積 A1=4m2 のタンク②へ,内径 D3=0.2m の管を通じて流れて -dh/dt=v1 いる.以下の問いに答えよ. v2 (1) タンク①の水位低下速度-dh/dt=v1 が 0.01m/s のとき, 管を流れる流量 Q と,管の流速 v3 を求めよ. Q (2) (1)において,下流タンク②の水位上昇速度 v2 を求 めよ. 問題4−4 流れの分類(層流・乱流) 内径 D=1cm=0.01m の円管がある.その層流・乱流の流 れの分類について,以下の問いに答えよ.ただし,水の 動粘性係数ν(ニュー)=1.0×10-6m2/s=1.0×10-2cm2/s と せよ. (1) 流量 Q=50cm3/s のときの流れは層流か乱流か? (2) 限界レイノルズ数となるとき,つまり層流と乱流の限 界となるときの,流量 Q を求めよ.(ヒント:Re=2000 のときの平均流速 v を求める) Q3 内径 D3=0.2m 図-4.6 水理学演習 問題集(5) ベルヌイの式(損失なし) 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 類題5−1 ベルヌイの式の基礎 今,断面積 A=0.1m2 の管に水が流れている.以下の問い に答えよ. (1) 流量 Q=5l/s の時の,速度水頭を求めよ. (2) 速度水頭が 5cm=0.05m の時の速度と流量を求めよ. 類題5−2 ベルヌイの式の基礎(損失なし) 図-5.1 について,以下の問いに答えよ.但し,エネルギー 損失は考えない. (1) エネルギー損失がない場合,タンクから管にかけて, Q 点A v タンク どこでも全水頭は一定である.全水頭 E はいくらか? A' (2) 管内の流速と流量はいくらか? (3) 地点 B での圧力水頭はいくらか? (4) 地点 B での圧力はいくらか?(単位付き) 4m B zB=2m 内径 D=0.1m 基準面 zC=3m (4) 図-5.1 を描き,全水頭線,動水勾配線を描け. 図-5.1 類題5−3 ベルヌイの式の基礎(損失なし) 図-5.2 の様に,管の断面①および②にそれぞれマノメータ が付いている.各断面の内径は,D1=0.2m および D2=0.1m で,z1=3m,z2=2m である. ①における,管中心からのマノメータ水位 h1=2m,流量 Q=0.01m3/s の時について,断面②におけるマノメータの管 中心からの水位 h2 と,両断面の流速 v1,v2 を,それぞれ求 めよ. 但しエネルギー損失は考えない. 類題5−4 図-5.2 ベンチュリーメータ(損失なし) 図-5.4の様な,水銀(比重 s=13.6)を用いたベンチュリーメ ータがある. (1)流量と H'の関係を求めよ.(補正係数は考えなくて良い. まず,側圧管の方法により①および②での圧力と H'の 関係を,ベルヌイの定理から圧力差と流量の関係を求 めよ) (2) D1=0.3m,D2=0.15m,H'=0.1m の時の流量 Q を求めよ. C(大気) 図-5.3 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 問題5−1 ベルヌイの式の基礎 今,図-5.4 のように,タンクから断面積 A=0.01m2 の管に水 が流れている.エネルギー損失を無視し,以下の問いに答 えよ. 点A (1)B 点の管からのマノメータの水位 h が 1m の時,管の流速 タンク 断面積 A=0.01m2 h および流量はいくらか? v (2) 流量 Q=0.02m3/s の時,h はいくらか? A' B Q 4m zB=1m 基準面 図-5.4 問題5−2 ベルヌイの式の基礎(損失なし) 図-5.5 について,以下の問いに答えよ.但し,エネルギー 損失は考えない. (1) エネルギー損失がない場合,タンクから管にかけて, Q 点A v タンク どこでも全水頭は一定である.全水頭 E はいくらか? A' (2) 管内の流速と流量はいくらか? (3) 地点 B での圧力水頭はいくらか? (4) 地点 B での圧力はいくらか?(単位付き) 5m B zB=1m 内径 D=0.2m 基準面 zC=3m (5) 図-5.5 を描き,全水頭線,動水勾配線を描け. 図-5.5 問題5−3 ベルヌイの式の基礎(損失なし) 図-5.6 の様に,管の断面①および②にそれぞれマノメータ が付いている.各断面の内径は,D1=0.4m および D2=0.2m であり,管の基準面からの高さは z1=4m,z2=2m である. 断面②でのマノメータの水位 h2=2m で,流量 Q=0.04m3/s の時,全水頭 E はいくらか,また,断面①でのマノメータの 水位 h1 と流速 v1 を求めよ. 但しエネルギー損失は考えな い. C(大気) 図-5.6 水理学演習 問題集(6) ベルヌイの式(損失なし その2) 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 類題6−1 オリフィス(ベルヌイ) 図-6.1 のような,タンクとオリフィスがある.このオリフィスの 出口 B 点=「ベナコントラクタ」での流速と,流量を求 めよ.但し,摩擦は無視するものとし,流量係数=縮 点A タンク 流係数 C=0.6 とする. 内径 D=0.1m 流量係数 C=0.6 点B 3m v Q 大気 zB=1m 図-6.1 類題6−2 ベルヌイの式の基礎(損失なし,鉛直管) 図-6.2 のようなタンクと鉛直な管がつながって水が流れて いる.D=0.1m,h=1m,l=2m,y=1m として,以下の問いに答 えよ.タンク内の速度水頭と損失は無視してよい. (1)管内流速および流量を求めよ (2) C'点,C 点,および E 点の圧力水頭を求めよ. 図-6.2 類題6−3 分岐管(損失なし) 図-6.3 のような,水平面上に配置された分岐管があり,分 岐後すぐに大気中に放流されている.いま,135l/s の流 量が流れているとすると,各管の流量および主管 A の 圧力はいくらか? 図-6.3 類題6−4 ピトー管(教科書 p.67) 図-6.4 のような,ピトー管がある.H=0.02m のとき,流速 v はいくらか? 補正係数 C=1.0 とせよ. 図-6.4 基準面 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. 問題6−1 ベンチュリーメータ(損失なし) 図-6.5 の様な,水銀(比重 s=13.6)を用いたベンチュリーメ ータがある. D1=0.3m,D2=0.15m,H'=0.05m の時の流量 Q を求めよ.公 式を用いて良い.また,流量係数 C=1.0 とせよ. 図-6.5 問題6−2 テンターゲート(ベルヌイ) 図-6.6 のような,奥行き B=10m のテンターゲートがある.い ま,H1=2.6m,H2=2.2m,H=(H1+H2)/2 であるとき,このゲート の流量を求めよ.小型オリフィス公式を用いるものとし,摩擦 を無視し,流量係数=縮流係数 C=0.6 とする. (ヒント:断面積は長方形で縮流係数だけ減少,出口流速は ベルヌイ式から求める) 図-6.6 問題6−3 ベルヌイの式の基礎(損失なし,鉛直管) 図-6.7 のようにタンクと鉛直な管がつながって水が流れてい る.流量 Q=0.15m3/s,D=0.15m,l=3m の時の,管内流速 v, タンク水深 h および C 点の圧力 pC を求めよ.タンク内の速度 水頭と損失は無視してよい. (ヒント:まず連続式から点 B の流速を求め,点 A と B の間で ベルヌイ式をたて,h を求めよ) 図-6.7 問題6−4 分岐管(損失なし) 図-6.8 のような分岐管で,上流側の断面 A,下流側の顔面 B,C の諸量について,表のようにわかっているとき,断面 B の 圧力はいくらか? エネルギー損失はないものとする. (ヒント:A から全水頭 E を求め,ベルヌイ式から vc を求め,連 続式からvB を求め,最後に pB/ρg を求める. 図-6.8 水理学演習 問題集(7) ベルヌイの式(管路,損失あり,管径一定) 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする.(出 口損失はいつも fo=1である) 類題7−1 図-7.1 のような,2つのタンク A および G につながれ た,管径一定の管路がある. 摩擦損失係数 f=0.02, 管径 D=1.2m, 点 A-G 間管路長 l=100m 流入損失係数(入り口損失係数)fe=0.5, バルブ(弁)の損失係数 fv=0.1, 曲がり(屈折)損失係数をそれぞれの fb=0.18, および 図-7.1 流出(出口)損失係数 fo=1, とする.タンク A の水位 HA=15m の時,以下の問いに 答えよ. (1)流量 2.5m3/s の水を送るには,タンク G の水位 HG を 基準面からいくらにとればよいか? (2)タンク A,タンク G の間の水位差 H=2m のときに管 を流れる流量 Q を求めよ. (3) (2)において,管路の全長のうちの中間点 K が点 C と点 F の間にあり,その基準面からの高さは zK=5m であった.この点 C での圧力水頭はいくらか?また その圧力 pK をkPa で表せ. 類題7−2 図-7.2 のような,摩擦損失だけの管路がある.以下の 管の諸量 問いに答えよ. (曲がりと流入損失(入口損失)は無視 内径 D=0.1m すること) f=0.01,l=l1+l2, C (1) 管内の速度水頭を H と L を用いて表せ.次に流量 H l1 l1=l2=20m l2 も表せ.管の諸量は数値を代入せよ. zC=H/4 (2) C 点での圧力水頭を H と L で表せ.管の諸量は数 値を代入せよ. (3) A H=12m,L=2m の時の,速度水頭,管内流速,流 量,C 点での圧力水頭および圧力を数値で求め よ. (4) いま,出口の高さ L を変更できるものとし,C 点で の圧力が負とならないときの L の条件を求めよ. 図-7.2 B L 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. (出 口損失はいつも fo=1である) 問題7−1 図-7.3 の様な,管径一定の管路がある.タンク A の水 位 HA=10m,管径 D=1.0m,管の全長は 200m である. 摩擦損失係数 f=0.02,流入損失係数(入り口損失係数) fe=0.5,バルブ(弁)の損失係数 fv=0.1 および流出(出 口)損失に配慮し,曲がり(屈折)の損失を無視し,以下 の問いに答えよ. 図-7.3 (1)タンク A,タンク G の間の水位差 H=2m のときに管を 流れる流量 Q を求めよ. (2) (1)において,管路の全長のうちの中間点 K が点 C と点 F の間にあり,その基準面からの高さは zK=2m であ った.この点での圧力水頭はいくらか?また,その圧力 pK をkPa で表せ. (3) (1)とは別に,流量 Q=1.0m3/s の水を送るには,基準面からのタンク G の水位 HG をいくらにとればよいか? 問題7−2 管の諸量 Q 図-7.4 のような,単純な管路がある.摩擦損失係数お よび流出(出口)損失にのみ配慮し,流量 Q または 水位差 H が未知であるとして、以下の問いに答え 局所損失: 内径 D=0.1m 出口損失係数ζ0=1, f=0.01,l=l1+l2, その他局所損失は無視 l1=l2=20m H C l1 よ. (1) タンク間で損失水頭を含むベルヌイ式を立て,(a) l2 基準面 zC 管内の速度水頭と流量を,記号を用いて表せ.次に, (b)諸量の数値を代入し,速度水頭が H に比例する B A 図-7.4 事を確認せよ. (2) いま,zC が予め与えられ、H だけが変更できるものとする。C 点での圧力が負とならないとき(つまりゼロの 時)の H と zC の関係を示せ.なお(1)(b)の結果を利用すること.(ヒント:まず,C 点での圧力水頭を H と zc で 表せ.) (3) H=10m,zC=2m の時の,管内流量 Q と,C 点での圧力(単位 kPa)を数値で求めよ. 問題7−3 図-7.5 のようなタンクと管路がある.以下の問いに答えよ. (1)この管路を流れる流量を示せ.ただし,損失は摩擦損失と 出口損失のみを考え,出口損失係数 ζ0=1,摩擦損失係 数を f とする.管の内径は D とし,l1,l2 は管の長さを表し, l1 H2+H l2 A B fl1/D=1,fl2/D=2 であるとする. (2)C 点での全水頭線,ピエゾ水頭,圧力水頭を式で表せ.ま た H= 3.0m,L=2.0m の時の C 点での圧力の値を求めよ. C 基準面 H2 zc =H2+L 図-7.5 (3)A 側のタンクの水位 H を自由に変えられる場合, C 点での圧力が負圧(大気圧未満)にならないための, H の条件を求めよ. 水理学演習 問題集(8) ベルヌイの式(管路,損失あり,管径変化・大気開放) 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする.(出 口損失はいつも fo=1である) 類題8−1 図-8.1 のように,タンクから,入口損失,曲がり損失, 摩擦損失のある管路をとおり,大気中へ放出している. 以下の問いに答えよ. C H=12m (1)速度水頭,流速 v および流量とを求めよ. l1 管の諸量 内径 D=0.1m f=0.01,l=l1+l2, l1=l2=20m 入口損失 fe=0.5 曲がり損失 fb=0.5 l2 (1) C 点の曲がり後(点 C+)での圧力水頭および圧力を zC=H/4 数値で求めよ. A 図-8.1 類題8−2 図-8.2 のような,管路がある. 摩擦損失係数 f1= f2=0.03, 管径 D1=0.3m,D2=0.15m, 管長 l1=10m,l2=10m, 流入損失係数(入り口損失係数)fe=0.25, 曲がり(屈折)損失係数を fb=0.25, 急縮損失係数 fsc=0.36, バルブ損失係数 fsc=0.14, 出口損失 fo=1, 点 B∼F の基準面からの高さ zB=zF=3m,タンク A の 基準面からの水位 HA を 7m とする. とする.以下の問いに答えよ. (1)タンク A と B の水位差 H=2m のときに管を流れる 流量 Q と,管 1 および 2 でのそれぞれの速度水頭 v12/2g および v22/2g を求めよ. (2) (1)において,点 C の右側(急縮後,点 C+)での圧 力水頭はいくらか?またその圧力 pC をkPa で表 せ. 20 図-8.2 B L=2m 水の密度ρ=1000kg/m3,重力加速度 g=9.8m/s2,水の単位体積重量γ=ρg=9800N/m3=9.8kN/m3 とする. (出 口損失はいつも fo=1である) 問題8−1 図-8.4 のように,タンク A から,大気に開放された管 がある.各諸元は, 摩擦損失係数 f1= f2=0.03, 管径 D1=0.3m,D2=0.15m, 管長 l1=17m,l2=8m, 流入損失係数(入り口損失係数)fe=0.25, 曲がり(屈折)損失係数を 2 箇所それぞれ fb=0.1, 図-8.3 急縮損失係数 fsc=0.36, 点 B および F の基準面からの高さ zB=zF=3m とする.ただし,タンク B への出口損失は fo=1である.以 下の問いに答えよ. (1)出口を基準面にとり,タンク A の水位 HA=8m, HB=4m のときに管を流れる流量 Q,管 1 および 2 で のそれぞれの速度水頭 v12/2g と v22/2g を求めよ. (2) (1)において,点 F の右側(急縮後,点 F+)での圧力 水頭はいくらか?またその圧力 pF をkPa で表せ. 問題8−2 図-8.4 のように,タンク A から,大気に開放された管 がある.各諸元は,問題8−1と同じである. 摩擦損失係数 f1= f2=0.03, 管径 D1=0.3m,D2=0.15m, 管長 l1=17m,l2=8m, 流入損失係数(入り口損失係数)fe=0.25, 曲がり(屈折)損失係数を 2 箇所それぞれ fb=0.1, 図-8.4 急縮損失係数 fsc=0.36, 点 B および F の基準面からの高さ zB=zF=3m とする.当然出口損失はない.以下の問いに答えよ. (1)出口を基準面にとり,タンク A の水位 HA=8m のとき に管を流れる流量 Q および速度度水頭 v12/2g と v22/2g を求めよ. (2) (1)において,点 F の右側(急縮後,点 F+)での圧力 水頭はいくらか?またその圧力 pF をkPa で表せ. 21 水理学演習 問題集(9) 開水路の流れ(常流・射流の分類,等流の流量) 重力加速度 g=9.8m/s2 とする. 類題9−1 常流と射流(フルード数 Fr) 図-9.1 のように,幅 B=1.2m の矩形(長方形)断面の水路 に,流量 Q=1.0m3/s が流れている.以下の問いに答えよ. (1) 水深 H=0.8m のとき,流れが常流か射流かを判断せよ. また,水面形は上流・下流のどちら向きに決まるか? (2) (1)の時比エネルギー(河床を基準面とした全水頭)は いくらか?(ヒント:水面での全水頭でよい.) (3) この流量の限界水深 Hc と限界流速 vc を求めよ. (限界状態 Fr=1 のときの水深と流速を求める.) 図-9.1 (4) (3)の時の比エネルギーは,限界水深の何倍か? 類題9−2 等流と抵抗則(Manning 則) 図-9.2 のように,一様な長方形断面の水路を,一定の水 深 H=0.8m で流れている.底面の幅 B=1.2m,水路の勾配 ib=1/1000 で,底面・壁面の粗度係数は n=0.015 である.こ のときの,平均流速 v と,流量 Q を求めよ. 図-9.2 類題9−3 等流と抵抗則(Manning 則) 図 -9.3 の よ う に , 左 右 壁 面 の 勾 配 が 1 : 2 , 底 面 の 幅 b=1.7m,底面・壁面の粗度係数 n=0.025 の,一様な台形断 面の水路を,水深 H=3.5m,水面勾配 I=1/2000 で流れてい る.このときの,平均流速 v と,流量 Q を求めよ.(「斜面の勾 配 1:2」とは,鉛直1に対し,水平2の割合の傾きである.) 図-9.3 類題9−4 複断面水路の流量計算(Manning 則) 図-9.4 のような,一様な複断面水路の流量を求めよ.ただ し,水面勾配 I=1/1600,粗度係数は,高水敷(左側の高い 部 分 ) で は n1=0.035 , 低 水 路 ( 右 側 の 低 い 部 分 ) で は n2=0.020,とする.(ヒント:高水敷と低水路に分け,それぞ れでの流速・流量を Manning 則から求め,流量を合計す 図-9.4 る.) 22 重力加速度 g=9.8m/s2 とする. 問題9−1 常流と射流(フルード数 Fr) 図 -9.5 の よ う に , 幅 B=5.0m の 矩 形 断 面 水 路 に , 流 量 Q=10.0m3/s が流れている.以下の問いに答えよ. Hc?,vc? (1) 水深 H=1.0m のとき,流れが常流か射流かを判断せよ. また,水面形は上流・下流のどちら向きに決まるか? H Q,v (2) (1)の時,比エネルギーはいくらか? (3) この流量の限界水深 Hc と限界流速 vc を求めよ. B (4) (3)の時の比エネルギーは,限界水深の何倍か? 図-9.5 問題9−2 等流と抵抗則(Manning 則) 図-9.6 のように,一様な長方形断面の水路を,一定の水深で水 が流れている.底面の幅 B=5.0m,水面勾配 I=1/1600 で,底面・ H Q 壁面の粗度係数は n=0.015,水深 H=2.0m である.このときの, 平均流速 v と,流量 Q を求めよ. B 図-9.6 問題9−3 等流と抵抗則(Manning 則) 図-9.7 のように,左右壁面が 45°に傾いた,底面の幅 b=4.0m, 粗度係数 n=0.020 の一様な台形断面水路を,水深 H=2.0m,水 H 45 ° 面勾配 I=1/900 で流れている.このときの,平均流速 v と,流量 Q を求めよ. b 図-9.7 問題9−4 複断面水路の流量計算(Manning 則) b1=200m b2=300m b3=200m 図-9.8 のような,一様な複断面水路の流量を求めよ. ただし,水面勾配 I=1/1700 であり,粗度係数は,高水敷(左右 の高い部分)では n1=n3=0.035,低水路(真ん中の低い部分)で は n2=0.020,とする. H1=1.0m n1=0.035 H3=1.0m H2=6.0m n2=0.020 図-9.8 23 n3=0.035
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