林土連菊地専務祝辞。

大阪林業土木協会定時総会
林土連専務理事
祝辞
大 阪 林 業 土 木協 会 の 定 時 総 会 に 当 た り ま し て 、林 土 連 を 代 表し 、
一言お祝いを申し上げます。
本 日 は 、 大 阪 協 会 の 平 成 2 7 年 度 定 時 総 会 が 盛会 に 開 催 さ れ ま
す こ と を お 祝 い 申 し 上 げ ま す 。 ま た 、 大 阪協 会 の 皆 様 に は 常 日 頃
か ら 、 林 土 連 の 運 営 に ご 協 力 を 賜 り厚 く 御 礼 を 申 し 上 げ ま す 。
2 月 に は 林 野 庁 に お い て 、ま た 本 日 は 森 林 管 理 局 に お き ま し て 、
平成26年度の治山・林道工事コンクールの表彰式がありまし
た。また、林土連の総会では永年の貢献に対する林野庁長官感謝
状 や 、 林 土 連 会 長 賞 の 授 与 式 も ご ざ い ま し た 。 栄 え あ る 各 賞を 受
賞されました皆様に、心からお祝いを申し上げますとともに、今
後の益々のご活躍をご期待申し上げます。併せて、厳しい自然条
件の中で立派な仕事を成し遂げ、受賞されました現場責任者の皆
様に敬意とお祝いを申し上げます。
さ て 、せ っ か く の 機 会 で す の で 、林 土 連 の 最 近 の 情 勢 な ど 含 め 、
ご挨拶させていただきたいと思います。
先ず、林土連も要請行動を行うなど力を入れて参りました予算
についてですが、既にご承知のとおり、平成27年度の公共事業
予算につきましては対前年度同額と、安定的な予算の確保という
点で配慮をしていただいたところです。が、一方で、平成26年
度補正予算につきましては、公共事業予算全体が押さえられる中
で 、 林 野 公 共 事 業 に つ きま し て も 大 変 厳 し い 姿 と な り ま し た 。
平成27年度の実行予算は、この補正予算と27年度予算を合
わせたものとなりますが、貴重な予算を余すことなくしっかりと
使い切ることが大切であると考えています。
そのためにも、利益の確保ができないと全国的に入札不調等の
課 題 の 多 い 「 林 業 専 用 道 」 に つ き ま し て 、 会 員の 誰 も が 喜 ん で 受
注していただけるような姿にしていくことが、緊急な課題である
と 認 識 し 、 昨 年 秋 に 協 力 い た だ い た 実 態 調 査 結 果 を 基 に 、 林野 庁
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に 改 善 の働 き か け を 行 っ て き た と こ ろ で あ り ま す 。
この件につきましては、林野庁でも真剣に対応策を検討し、林
業専用道の新設工事の発注に関し、すぐに対応できるものは平成
26年度補正予算の事業発注から対応するよう、2月に森林管理
局に対応策を示しています。また、林業専用道の規格等を定めた
「林業専用道作設指針」ついて、現場の状況に応じて柔軟に対応
出来ることとした運用に関する新たな通知を3月下旬に林野庁か
ら森林管理局に出しています。
これらの対応策を森林管理局段階で具体化していただくことが
重要であり、既に新年度に入り2か月が経ち、対応していない局
には早急に具体化していただくよう林野庁に申し入れをしている
と こ ろ で す 。 適 正 な 利 潤 が 確 保 で き る 姿 で 林 業 専 用道 の 発 注 が な
さ れ 、 我 々 受 注 者 側 も 安 心 し て 受 注 で き る こ とが 極 め て 重 要 と 考
えているところです。
次に、昨年は、1月に奈良事案が発生し、これまで築いてきた
発注者との信頼関係が揺らぐ結果となりました。再発防止と信頼
の回復を図るため、大阪協会にはいち早く外部委員を含むコンプ
ライアンス委員会を設置していただき、講習会等の取り組みをし
ていただいたところであります。昨年は、林土連や各協会におい
てもコンプライアンス委員会を設置するなど、数々の取り組みを
開始した一年となりました。
私 ど もは 、公 共 事業 を 受 注 す る 企 業 、団 体 で あ る と の 認 識 の 下 、
国民並びに発注者の皆様から信頼が得られる努力を重ねて参りた
い と 思 い ま す の で 、引 き 続 き 、 取 り 組 み を お 願 い い た し ま す
さ て 、皆 様 も ご 存知 の と お り 、昨 年 5 月 の 国 会 で「担 い 手 3 法 」
が 成 立 し 、建 設 業 界 に 大 き な 期 待 を 与 えて く れ ま し た 。中 で も「公
共工事品確法」の改正では、公共工事の品質の確保と、中長期的
な 視 野 で の 担 い 手 の 確 保 ・ 育 成 を 明 記 し 、そ の 実 現 の た め 、 適 正
な利潤が確保できるような予定価格の設定、適切な工期設定、適
切 な 設 計 変 更 、ダ ン ピ ン グ 受 注 の 防 止 措 置 な ど を「発 注 者 の 責 務 」
として定めました。
この責務を具体化する発注者の共通ルールである「運用指針」
がこの4月から施行されました。林野公共事業についても、当然
に こ の 運 用 指 針 が 適 用 と な り ま す 。 森 林 管 理 署 の 発 注 担 当 者ま で
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「発注者の責務」と「運用指針」が周知・徹底されるよう、林野
庁 に要 請 し て き て い る と こ ろ で す 。
ま た 、 同 時 に 法 律 で は 「 受 注 者 の 責 務 」 も 定 めて い ま す 。 技 術
者、技能労働者の育成・確保や、労働条件、労働環境の改善、社
会保険等への加入の徹底等の受注者の責務について、受注者側も
守るべきものは守って行くと言う姿勢を忘れてはならないと考え
ているところです。
最後の話題となりますが、昨年は広島市などでたいへん大きな
山地災害がありました。全国各地でも台風等による山地災害や、
火山の噴火や地震にる災害が発生し、多くの方々が被災されまし
た。
広島の災害では災害発生時の土砂の片付け、ライフラインの回
復をはじめ、その後の災害復旧工事の受注などで、会員の皆様に
は た い へ ん ご 協 力 を い た だ い て い ま す 。 心 か ら 感 謝 を 申 し 上げ ま
す。
毎年、このような災害が日本各地を襲うようになり、地域の安
全・安心を守る上で、災害対応官庁である林野庁関係機関と、林
業土木協会との協力、連携が、これまで以上に必要な段階を迎え
ていると感じています。災害発生時に役所のパートナーとして機
動的に対応し、役所を支援していくためには、役所と協会の意思
疎通が極めて重要であります。
森林管理局・署には災害対応官庁として、地域住民の安全・安
心の確保を図る使命が有ります。災害復旧工事を迅速に、スムー
ズに実行していく責任があります。その実行段階で我々協会員は
これまで手となり、足となって役所を支えてきました。今後も、
蓄積された技術と経験をもって、役所を支援して行くという姿勢
を堅持して参りたいと思っていますので会員の皆様のご理解とご
協 力 を お 願 い い た し ま す。
終 わ り と な り ま す が 、 7 月 1 日 か ら は 全 国 安 全 週 間 も 始 ま りま
す、大阪協会の皆様に新年度事業での安全作業の徹底をお願いし
ま す 。 併 せ て 、 大 阪 協 会 の 名 様 の 益 々 の ご 繁 栄 、 ご健 勝 を ご 祈 念
申 し 上 げ ま し て 、 お 祝 い の ご 挨 拶 と い た し ま す。
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