紹 介 項 目 ① テーマ ④ 教 材 ② 内 容 ⑤ その他の要望事項 ③ ゼミの進め方 ドイツ法特別演習1(前期 2 単位) 守矢 健一 ① 法学政治学の基礎的諸問題(その 7 ) ② 文体と政治 ③ 知のスタイルなどと言えば、個々の学者の趣味の問題 に過ぎないと一笑に付されてしまいそうだが、知の変革 期にあたって、知的スタイルが大きく変わることがある。 例えばローマの帝政期初頭がそうであろう。1600年前 後のヨーロッパ知識人の何人かがそうであろう。全体主 義下に知的逃走を企てたいくたりかの知識人はどうであ ろうか。日本にも大きな影響を与えた、19世紀ドイツの 《学問的》な法学の文体はどうしてあのようになったの か。また、メディア技術の進展に対応して文体が変わる ことがないか。こうした問題に、特に政治史的な背景を 顧慮しつつ、立ち入った考察を行いたい。 ④ 現在のところ、テクストは未定だが、精読に値するテ クストをいくつか指定し、厳密に読み、それを踏まえて 討論する。テクストが邦語である可能性もあるが、英語 の古典的なテクストを選択する可能性が高い。具体的に は追って通知したい。 ⑤ 前期のみの特別演習。なお、一言する。古典テクスト を前にして、教員と学生との境界線は消滅し、文藝共和 国が成立する。これが大学の原風景だったはずだ。遅く ともマキャヴェッリ以降、古典を読むとは現代を解読す る試みである。教員であるわたしも学生諸姉諸兄ととも に、ここでは一人の研究者として迷い、自問自答を繰り 返しつつ、いくつかの洞察を得たい。知的冒険を試みよ うとする学生の参加を歓迎する。
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