1 福祉施設向け中低層システム建築「ラフィット - 住金システム建築

2010 年 6 月 11 日
㈱住金システム建築
1 福祉施設向け中低層システム建築「ラフィット ウェルフェア」開発完了
目的
今後、需要の高まってくる高齢者専用賃貸住宅等の福祉施設を対象に、ローコスト、短工期、高品質の中低層システム
建築の開発を行う。
概要
従来からあった中低層向けシステム建築「ラフィット」を改良し、福祉施設向け中低層システム建築「ラフィット ウェルフェ
ア(=福祉)」を開発した。直接基礎が可能なローコストの規格タイプと、自由設計が可能な自由設計タイプの2種類を品揃
えした。
規格タイプは、鋼製地中梁による二重スラブ構造の基礎システム、スプリットティー接合によるH形鋼柱ノンウェルド工法
の鉄骨システム、コンクリートパネルの床システムと外装システムで構成されている。階数は3~5階建て。5階建てでも
5t/㎡の地耐力があれば直接基礎で対応できるのが特徴。
自由設計タイプは、直接または杭用ユニット式独立フーチングの基礎システム、スプリットプレート接合によるコラム柱の
鉄骨システム、合成デッキコンクリートスラブの床システム、コンクリートパネルの外装システムで構成されている。階数
は3~6階。最大9mグリッドの平面空間が得られるため、設計の自由度が高いのが特徴。
どちらのタイプも最大積雪深さは200cmまで、建設地も沖縄を除く全国で対応可能。
効果
在来工法に比べて、規格タイプは約20%のコストダウンと工期短縮、自由設計タイプは約10%のコストダウンと工期短
縮が期待できる(システム工事の範囲)。また、今回の福祉施設向け商品バリエーションの追加に伴い、従来のラフィットも、
「ラフィット オフィス(事務所向け)」「ラフィット レジデンス(住居向け)」「ラフィット スクール(学校舎向け)」に商品名を改正し
た。いずれの商品もコラム柱が選択できるため設計自由度が高くなる。
実施例:グループホーム (大阪市)
2 トレオ杭基礎システム「QFP」の改良開発完了
目的
トレオ(工場・倉庫向け自由設計型システム)の基礎用システム「QFP」の内、300~600φまでの中径杭用の部材仕様
をコンパクト化することで、部材製作コストと現地施工費のトータルコストダウンを図る。
特徴
「QFP」は、当社独自の杭基礎システム。リブ付き鋼管で杭頭を補強することで1本杭での施工が可能なシステム。現在、3
00~1000φの杭径を対象としている。今回、800~1000φまでの大径杭用 QFP(2009年商品化)に採用したパイ
ルスタッド(杭頭補強筋)工法を、中径杭用の QFP にも適用することで、部材のコンパクト化を図った。サイズが小さいため、
各種部品が干渉する問題があったが、独自の3方向調整機能付きジグ(特許出願準備中)によるアンカーセット他の改善
により、サイズダウンが可能となった。
効果
コンクリートボリューム、ならびに掘削土量が低減でき、従来品に比べ、約15%~20%のコストダウンとなる。また、在来
工法との比較では、杭費用(L=20m の場合)も含めると約40%のコストダウンとなる。
改良 QFP イメージ
以上