暮らしの力学 KK13 着力点の異なる力の釣り合い(作用線が交差しない力を含む力の釣り合い)静力学(2)-はりの支点反力 単純支持はりの反力 図 13-1 のように支持された細長い部材に集中力 P が作用している。このときの各支点の反力を求め よ。部材の重量は無視するものとする。図のような構 造物は単純支持はりと呼ばれ、材料力学における基 本構造物の一つである。 自由物体図を描き(図 13-1 参照) 、A 支点は回転 支持と呼び、B 支点は移動支持と呼ぶ。回転支持で は水平( x 方向) 、垂直( y 方向)に反力が発生する。 移動支持では垂直( y 方向)にみに反力が発生する。 x 方向に作用している力は反力のみなので、明らか 図 13-1 単純ばり に x 方向の反力はゼロである。 従って、 R A , RB をそれぞれA点、B点での反力(垂直)とすると、釣り合い方程式は下記の2式となる。 F M R A RB P 0 y A RB l Pl1 0 第2式から、B点の反力は、 RB l1 P l となり、これを第1式に代入すると、A点の反力は、 RA l l1 l P 2 P l l となる。 片持ちはりの反力 図 13-2 のように支持された細長い部材の自由端に 集中力 P が作用している。このときの各支点の反力 を求めよ。部材の重量は無視するものとする。また。 部材の長さを l とする。このような構造物は片持ちは りと呼ばれ、材料力学における基本構造物の一つで ある。 図 13-2 片持ちばり 自由物体図は図 13-2 に描かれている。A 支点は固定支持と呼ばれる。固定支持では水平( x 方向)、垂直( y 方向)に反力が発生すると共に、回転も拘束されるのでモーメント反力が発生する。 x 、 y 方向の力の釣り合 いと、A点に関するモーメントの釣り合いを考える。明らかに x 方向の反力はゼロである。従って、A 点での 反力を R A 、A点でのモーメント反力を M RA とすると、釣り合い方程式は下記の2式となる。これらを解けば 反力 R A 、モーメント反力 M R A を求めることができる。 F M y RA P 0 A M RA Pl 0 例題 13-1 図 13-3 に示されている単純ばりの支点 A,B での支点反力 R A , RB を求めよ。ただし、 P1 500N, P2 800N, L 3.0m, L1 1.2m, L2 1.0m 図 13-3 例題解答 13-1 自由物体図は図 13-4 のごとくである ので、釣り合い方程式は、A 点に関するモーメントを 考えて、 F M y R A RB P1 P2 0 A RB L P1 L1 P2 L L2 0 第2式より、 RB P1 L1 P2 L L2 L これを第1式に代入して、 RA P1 P2 RB P1 500N, P2 800N, L 3.0m, L1 1.2m, L2 1.0m を代入して、 図 13-4 P1 L1 P2 L L2 500 1.2 800 3.0 1.0 733.3N 730N L 3.0 RA P1 P2 RB 1300 733.3 566.7N 570N RB 例題解答 13-2(教科書例題 2.5)自由物体図では A 支点には上向きの垂直反力 R A が、C 支点にも垂直反力 RC が作用する。 P1 9kN, P2 4kN とする。 F M y R A RC P1 P2 0 A RC 4 P1 2 P2 6 0 P1 2 P2 6 9 2 4 6 10.5kN 4 4 RA RC P1 P2 10.5 13 2.5kN RC 教科書のやり方でも良い。 KK 演習 18、宿題⑫
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