平成 27 年 3 月村議会定例会 村長施政方針演述要旨 普 代 村 本日、第 1 回普代村議会定例会が開会され、平成 27 年度各会計予算 (案)などをご審議いただくに当たり、その施策の概要を申し述べ、議 員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。 はじめに、昨日、本村の伝統芸能であります「鵜鳥神楽」が、国指 定重要無形民俗文化財に認定されました。永きに亘り保存・伝承活動 に携わってこられた先人の方々を始めとする関係皆様のご尽力と村民 の皆様のご支援が、国の宝となる認定に繋がりましたこと、村を挙げ て慶びとするものであります。 さて、私は、平成 23 年 6 月から震災復興事業の強力な推進、村民所 得の向上、子どもを産み育てやすい環境や幼児教育などの充実、生活 環境の整備などに、生活・生産の現場と議会や村民の皆様のご提案を 重視しつつ、親切・丁寧・迅速な村政運営に努めてまいりました。 特にも、最優先課題とした震災復興には、平成 30 年度までの 8 ヵ年 の災害復興計画を策定し、平成 26 年度末には基盤復旧を完了させ、村 全体に震災前の活力を回復させることを目指し総力を傾注してきたと ころであります。 その「産業・経済の再建」は、漁業生産と加工・流通の一体的な水 産業の復興が完了し、意欲と希望の持てる生産などが再開されており ます。先般公表された平成 24 年度市町村民所得では、前年度比 18.8% 増となり、二戸・久慈・宮古地域の町村のトップでありました。また、 昨年の定置網漁業も厳しい予測を覆す好漁となり、被災漁業者などに 着実な復興を実感いただいたところであります。 「住民生活の再生」は、被災村道や県道はもとより、三陸鉄道も全 線再開されるなど生活基盤も完全復興となりました。また、普代道路 の開通や普代駅前復興ふれあい公園の供用が、全村的な復興前進の共 有にも繋がり、村民の皆様の日常生活が震災前の落ち着きを取り戻し、 コミュニティ活動なども回復しているところであります。 「災害に強い村づくり」は、小・中学校から「命の道」への避難階 段、堀内・沢海岸の避難路、太田名部の避難村道上の沢線が整備とな り、普代水門なども補強がされ、消防分署の建設工事にも着工となり 1 ました。また、防災無線はデジタル化により復旧となり、2地区で自 主防災組織が設立され、防災計画による諸訓練等も徹底されるなど、 総合的な避難対策の充実が図られてきております。さらには、矢巾町 との災害応援協定など多くの団体等との災害時協定が締結されたとこ ろであります。 「震災前の活力の回復」は、「まるごと元気市」も新たに加わるなど、 震災前にも増した元気づくりイベントが開催されてきております。ま た、中野流鵜鳥七頭舞やふだい荒磯太鼓の海外公演が実施され、観光 大使や昆布大使、ご当地キャラの設置により、活発な村の発信が行わ れるようになりました。そして、銀次選手の活躍や普代椎茸のダブル 日本一の快挙が後押しとなるなど、総体的な村の活力の回復も図られ てきているものと感じております。 ここに、震災から 4 年間の「復旧・再生期」の取組みが、概ね復興 計画に沿い推進されてきましたこと、偏に、村民の皆様、議員各位、 関係機関・団体の皆様の全力を挙げての取り組みの賜であり、深く感 謝の意を表します。また、その復興へのご支援を続けていただきまし た全国の皆様にも村を代表し厚くお礼を申し上げます。 そして、平成 27 年度からの復興計画後半の「発展期」の取り組みも より力強く推進され、一日も早く「完全復興」を宣言する日を迎えら れるよう、皆様の一層のご指導とご協力をお願い申し上げる次第であ ります。 それでは、平成 27 年度当初予算(案)に係ります主要施策などにつ いて申し上げます。なお、提案の予算(案)は、本年6月に村長選挙 を控えていることから、ソフト事業など骨格といたしましたが、復興 関連枠の沢山橋改良や太田名部・堀内漁港整備、継続的事業の消防分 署建設やくろさき荘改修、国補正予算内定の給食センター建設、過疎 債導入事業などは計上せざるを得ないことから、いわゆる骨格を超え る予算(案)となっておりますことにご理解を賜りますようお願い申 し上げます。(また、新年度への繰越が前提となる国の補正予算による 地方創生交付金事業等についても触れさせていただきますことご了承 をお願いいたします。) 2 まず、最初に、震災復興への取り組みであります。 観光復興の象徴となる普代浜園地の復旧は、面(土盛)工事が完了 しておりますので、環境省による休憩施設等(シャワー室、トイレ・ 東屋、緑地、116,400 千円)の整備を連携して取り進めるとともに、そ の周辺の緑化(1,000 千円)を行い、今後のスポーツ交流広場の整備に 向けた検討を進めてまいります。同南側地区は、復興交付金による 「復興祈念公園(仮称)」(48,067 千円)の整備に取り組んでまいりま す。そして、普代浜園地が、一日も早く村民の憩いと観光交流の場と して蘇るよう努めてまいります。 また、各漁港に避難場所への誘導看板(4,793 千円)を設置し、迅速・ 円滑な避難環境を整えてまいります。 次に、地方創生への取り組みであります。 人口減少を抑制し、若い世代の結婚・子育ての希望を叶え、産業・ 経済の活性化を図るため「まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成 31 年度までの 5 年間の計画)」の策定(6,390 千円)を、委員会組織(外 部有識者や産業団体など 15 人構成)を設置し取り進めるとともに、先 行型交付金を活用した、青の国ファン事業(2,120 千円)、U愛 J ターン 支援事業(7,500 千円)、産業魅力アップ事業(3,332 千円)などを実施し つつ、上乗せ配分となる広域連携事業の提案にも努めてまいります。 次に、教育・スポーツ・文化の振興と交流の拡大への取り組みであ ります。 普代村の未来を担う子どもたちが、たくましく社会に羽ばたいてい けるよう、子ども園、小・中学校、家庭、地域が一丸となり教育力の 向上を図るとともに、村民の皆様が生涯に亘り生き生きと学ぶ機会の 充実、文化・芸能の保存や交流の拡大などに一層の取り組みを行いま す。 「はまゆり子ども園」は、園庭や駐車場が拡充され、元気に遊び・ 3 学ぶ環境が整いました。家庭教育を含めた一層の幼児教育と保育の質 の向上に取り組みながら、「子ども・子育て支援新制度」に対応した運 営に努めてまいります。 学校教育は、小・中一貫教育の推進を支えながら、その一貫校の整 備について、完了した既存校舎活用型調査に加え、全体新設型の調査 (補正繰越分、1,920 千円)を行い、平成 27 年度末には整備方針の方 向決定がなされる具体検討を進めます。 また、学校特別支援員の配置(7,294 千円)、学習塾開設(717 千円)、 放課後子ども教室開催(3,451 千円)、地域協働推進事業(1,598 千円) などを支援し、学力の定着・向上などに取り組みます。また、大阪府 の追手門学院大学との交流協定を締結し、異文化への理解に資し、教 育効果の向上に努めてまいります。 なお、学校給食センターは、国の補正予算が内定となりましたので、 旧陸中製材所敷地を予定地とした整備(繰越分含、294,821 千円)に取 り組んでまいります。 社会教育は、その成果が地域づくりへの参画にも繋がることから、 多様な機会の提供に努めます。また、スポーツ教室等(村 3,970 千円、 はまスポ 8,925 千円)の他、村長杯、教育長杯(209 千円)などの大会を 積極的に開催し、生涯スポーツの一層の推進に取り組みます。 また、希望郷いわて国体の軟式野球会場に決定している運動公園野 球場の改修(60,900 千円)に取り組み、その成功を期してまいります。 文化・芸術の振興は、地域の個性や魅力の発信、郷土愛の醸成に重 要であることを踏まえ、今週末にインドネシア公演が予定される「鵜 鳥神楽」や「中野流鵜鳥七頭舞」、「ふだい荒磯太鼓」などの保存・伝 承に一層努めるとともに、文化団体の活動支援(1,000 千円)も継続し てまいります。 次に、活力ある産業を育てる取り組みであります。 農林水産業、商工・観光業の活性化に取り組み、その魅力や競争力 を高め、6 次産業化を推進し、地場産品の高付加価値化と経営の強化を 図るとともに、生産基盤の整備、着実な担い手対策の推進に努め、地 場産業の飛躍と村民所得の向上に努めてまいります。 4 水産業は、新規就業者支援協議会(仮称)を設置(100 千円)し、担い手 の確保・育成に積極的に取り組むとともに、漁協が策定した浜の活力 再生プランの着実な推進を支えてまいります。漁港整備は、太田名部 と堀内の防波堤(事業費 880,000 千円)を復興枠(村の実質負担ゼロ) で実施します。また、沢の斜路(5,700 千円)、白井(50,000 千円)と黒 崎(最終年・実質負担ゼロ、50,000 千円)の防波堤を整備します。 農業は、園芸施設の整備(1/6、1,751 千円)を支援するとともに、 土壌消毒、遮熱対策、種子助成(寒じめほうれん草、枝豆など(1/3、 364 千円))、価格安定化対策(560 千円)などを行います。また、遊休農 地や未利用ハウスの再活用事業(1,250 千円)に新たに取り組みます。鳥 獣防除は電柵設置(1/2、250 千円)の補助率を高め、取り組みを強化し ます。普代ダムでの小水力発電は工事契約となりました。系統連系申 請後に平成 28 年度の供用を目指し着工となります。 また、林業は、原木しいたけの植菌助成(3/4、2,430 千円) やコナ ラ造林助成(851 千円)を行い、しいたけ生産への意欲が高まるよう取り 組んでまいります。なお、天然林・混合林化の推進が一層求められる ことから、特定間伐等事業の拡大に向けた取り組みも強化してまいり ます。 商業は、地元消費の拡大のため 2 割プレミアム付商品券補助(消費喚 起交付金、4,000 千円)を行うとともに、アンテナショップの運営委託 (9,730 千円)を行い、特産品の販路拡大などを支援してまいります。ま た、商工業振興補助(3,500 千円)により経営指導等を支え、経営安定 のための振興資金預託(10,000 千円)を継続し、設備投資や運転資金 の円滑な確保を支援してまいります。 観光振興は、「ふだいまつり」や「まるごと元気市(2 回)」などの観 光行事への積極的な支援(4,440 千円)を行い誘客の拡大に努めてまいり ます。また、みちのく潮風トレイルは、堀内駅・普代水門間が 4 月に 開通となります。以南のルートとなる、黒崎漁港と根多利浜間は測量 設計が、黒崎園地と北山崎間は復旧工事が進められる予定であります。 国民宿舎くろさき荘は、復興需要による高い稼働率が続き、震災後 の 4 年間の累計で 77,000 千円の営業黒字を計上する見込みであります。 引き続き、この特需の獲得に努めつつ、その後の観光誘客への取り組 みを強化し、健全経営の維持に努めてまいります。また、施工中の本 5 館解体完了後に、客室の改修(133,300 千円)を予定し、誘客環境を高め るとともに、より安全・安心で快適な施設となるよう取り組んでまい ります。 雇用対策は、村内事業所等での若年層の雇用拡大が図られるよう、 ふるさと雇用促進助成(新卒 1 年未満及びUIターンの 30 歳以下対象、 1 人月 5 万円、事業費 1,800 千円)を実施するとともに、久慈管内連携 による地域雇用創造事業(3 年間全体枠、250,000 千円)にも取り組み、 村内での新たな雇用の創出に努めてまいります。 次に、保健・医療・福祉の充実への取り組みであります。 人口減少、高齢化社会が進展し、医療介護資源が希薄化する中で、 村民の皆様が心身ともに健やかな暮らしを送れるよう、保健・医療・ 介護・福祉の連携により、健康づくりや介護予防の一層の充実に取り 組むとともに、住み慣れた地域で安心して生活を継続できるよう、地 域包括ケアの推進に努めてまいります。また、子どもを安心して産み 育てることができ、高齢者や障害者などの社会参加が図られ、支え合 いと助け合いの活動なども一層浸透するよう取り組みます。 保健活動は、生活習慣病や心の病の改善のための取り組みの他、特 定健診の受診率向上に資する検診一部負担の免除や、インフルエンザ、 肺炎球菌などの予防接種の無料化を継続してまいります。 高齢者保健福祉は、介護報酬の引き下げに対応するよう、くろさき 小規模多機能ホームへの運営助成(3,500 千円)を行うなど、普代福祉 会と連携し、諸施設の運営の充実と安定したサービスの提供が図られ るよう取り組んでまいります。また、シルバー人材センターの活動支 援(2,604 千円)を行い、元気な高齢者の生きがい活動の一層の充実に 努めるとともに、福祉灯油券の支給(消費喚起交付金、1,306 千円)も行 ってまいります。 子育て支援等は、保育料の無料化、高校生までの医療費や村営バス の無料化などに加え、新たに子ども園の給食費の全額助成(地方創生 交付金、3,800 千円)と子育て支援商品券支給(消費喚起交付金、3,960 千円)を行い、子育て支援を日本一のレベルまで高めてまいります。ま 6 た、堀内地区に児童公園(6,600 千円)を整備し、親子がふれあう安全 な遊び場づくりを推進してまいります。 結婚対策は、村の相談員の設置を続けながら、出会いの場づくりと して、釣大会など(1,000 千円)を実施してまいります。また、県が行 う結婚支援所運営に参画し、その利用の啓発にも努めてまいります。 次に、環境保全や生活環境の充実への取り組みであります。 優れた自然環境を守っていくため、再生可能エネルギー導入や資源 循環対策などに取り組みます。また、定住促進のための村営住宅の整 備や水道施設の改修、汚水処理の普及、生活道路の整備に努めてまい ります。 廃棄物対策は、一般ゴミの減量化が急務であり、家庭での生ゴミ処 理の推進や分別回収の徹底、古着の回収拡大などに努めてまいります。 また、資源リサイクル活動への助成(180 千円)も継続して行います。 再生可能エネルギーの活用は、新消防分署(57,805 千円)や地区集会 施設など(16,724 千円)への導入を行うとともに、各家庭での太陽光発 電利用を村単助成(8 戸、1,200 千円)により支援してまいります。 住宅等生活環境整備は、村営住宅を堀内地区(1 戸、18,400 千円) と上区地区(沢山橋改良解体の代替 1 戸、17,000 千円)で建設し、芦渡 地区住宅の補修(4,000 千円)、南浜地区住宅の移転地の測量調査(1,000 千円)も進めてまいります。また、個人住宅リフォーム助成(15 戸、 1,500 千円)を引き続き行い、一層の居住環境の改善を支援してまいり ます。 汚水処理の普及は、浄化槽設置補助の村単嵩上げ(通常の 6 割アッ プ、11 戸、7,706 千円)を行い、その普及に努めるとともに、堀内漁 村センターの浄化槽化(10,000 千円)も行ってまいります。 なお、川や海の環境保全に資するよう、「普代川を守る会(仮称)」の 設立や活動支援(100 千円)、「魚の住みやすい川づくり事業」(魚道整備、 2,000 千円)に取り組んでまいります。 水道施設は、普代簡水の除鉄設備(55,000 千円)、白井簡水の配水管 延長(6,700 千円)に取り組んでまいります。 7 道路整備は、普代駅前 1 号線改良(77,000 千円)の用地・物件補償 を進め、次年度の本体工事着工を期してまいります。また、堀内中央 線改良(18,000 千円)、萩牛線改良(30,000 千円)を継続するととも に、黒崎港線改良の測量設計(10,000 千円)に着手します。また、村政 懇談会での要望に応えるよう、災害防除、水路修繕など(5,300 千円) にも順次の取り組みを行い、併せて、道路、橋梁の計画的な修繕に資 するよう道路ストック点検事業(30,000 千円)にも着手してまいります。 なお、普代小屋瀬線改良は、芦渡地区で用地確保と2ヵ年の工事に 着工となります。三陸沿岸道路は、尾肝要普代道路の柏木平地区トン ネル(2本)の 12 月貫通を目指した工事などが進められ、久慈野田道 路は工事契約となった力持・長途間のトンネル工事が進められます。 また、高齢者などの生活の足である村営バスは、昨年からワンコイ ン化しておりましたが、平成 27 年度より、観光シーズン(5 月~10 月)の日曜・祭日にもトレイル・ジオパーク周遊バスとして運行(地 方創生交付金、利用料無料、1,970 千円)し、村民や観光客の利便向上 に資してまいります。 消防防災は、震災の経験を踏まえた防災計画等による防災力の強化 を推進してまいります。施設整備は、普代分署建設(繰越分含、 220,736 千円)を進めるとともに、第2分団ポンプ自動車用の基金積立 (2,421 千円)を行ってまいります。また、太田名部水門等の改修(ステ ンレス水門、アルミ陸閘)の支援も行ってまいります。予防事業では、 土砂・津波災害を網羅する防災マップの配布を行い啓発に努めます。 また、防災訓練は、久慈広域総合防災訓練を兼ねて、大規模災害時の 広域活動の円滑な受援の訓練を行うこととします。 交通安全は、関係団体と連携し啓発物品(180 千円)の配布などを引き 続き行い、事故防止と飲酒運転撲滅の徹底を図り、死亡事故ゼロの継 続と安全・安心な村づくりの推進に努めてまいります。 次に、行財政改革への取り組みであります。 時代の変化に対応しつつ、魅力あふれる普代村を創生していくため には、村民と行政との協働の村づくりが益々重要であります。各自治 会等と連携し、観光・交流分野への若者や女性、高齢者などの参画の 8 拡大が図られるよう取り組みます。 行政改革は、村民の満足度の向上のため、生活・生産の現場を優先 する事務事業の推進や、職員の接遇の改善、資質の向上に積極的な取 り組みを行い、村民に信頼される役場づくりに努めてまいります。 財政運営は、集中復興期間後(平成 28 年度以降)の復興交付金や震 災特交の財政支援が不透明であり、また、国の財政再建への取り組み が一層強化されることも踏まえ、今後も、より確実な財源捕捉とコス ト削減、補助・助成、優遇起債の極力の活用を徹底し、健全化に努め てまいります。 なお、財政調整基金は、この 4 年間で 4 億 3 千万円の増額(平成 23 年 5 月末の 628,746 千円が平成 27 年現計で 1,061,549 千円)となり健 全額を確保しております。今後の小・中一貫校の整備財源の確保を踏 まえた中で、不測の災害にも万全に備えた水準を維持してまいります。 広域行政は、久慈広域連合での、第 6 期介護保険事業による地域包 括ケアシステムの推進や認知症高齢者への支援体制の充実などに取り 組むとともに、し尿処理場の新設整備の推進、救急・救助・消防力の 強化に構成市町村と連携し取り組んでまいります。また、沿岸知的障 害児組合での良質な事業の継続や、北部広域環境組合では、九戸村が 行う早急な解散に向けた手続きなどを強く後押ししてまいります。 以上、主な施策について申し上げました。 平成 27 年度は、災害復興計画による「発展期」の初年度となります。 水産業の復興による活気を力ともし、観光施設などの復興を加速しな がら、完全復興を宣言できる日を一日も早く迎えるよう「復旧・復興 から成長・発展に繋がる」取り組みを強く推進してまいります。 また、人口減少を抑制し、若年世代の結婚・出産・子育てへの希望 に応え、地域の産業・経済の活性化が図られるよう「まち・ひと・し ごと創生」に村の総力を結集した取り組みを推進してまいります。 併せて、「総合発展計画(前期)」や「過疎地域自立促進計画」の仕 9 上げの年度となることを踏まえ、その到達目標である「笑顔が満ちあ ふれる村づくり」の一層の前進に向け、優れた自然景観、貴重な歴 史・文化・伝統、安全・安心な農林水産物など、あらゆる資源を掘り 起し、磨き、活かし、発信し続けながら、その新計画の策定にも取り 組んでまいります。 普代村は明治9年に村政施行され、これまでに、幾多の大災害を始 めとする数限りない困難に遭遇しながら、これを先人の方々の不撓不 屈の精神と血の滲む努力により克服し、蘇り続け、さらなる東日本大 震災からの完全復興も着実に近づきつつある中、139 年目を迎えようと しております。その普代村を、人口減少により「消滅」させることは、 正に、先人の誇り高き血と精神に恥じるものであります。 「消滅してたまるか」との熱き思いを共有し、「小さいからこそでき る力の結集と発揮」により、次の世代にも、より健全で誇れる村を引 き渡すことができるよう、私も、引き続き、最大の努力を傾注し、そ の先頭に立って取り組む決意をいたしております。 村民の皆様を始め、議員各位並びに関係諸団体の皆様には、復興か ら成長・発展への取り組みと地方創生の推進に、共に頑張っていただ き、ふるさとを決して消滅させないよう、特段のご指導とご支援を心 からお願い申し上げ、私の所信の表明といたします。 10
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