優秀賞 茶道文化検定で知る日本の文化 岡山 奏美

優秀賞
茶道文化検定で知る日本の文化
徳島文理中学校三年(徳島県)
て、三ヶ月間勉強に励みました。緊張しながらの試験でしたが、頑
張って勉強した甲斐があって、その結果、うれしいことに合格しま
した。
ところが今年は、条件が違っていました。三級の試験当日はいろ
いろな行事が重なっていたのです。大変だとは分かっていましたが
あれから二年が経ち、お稽古にも慣れてきてお茶会の経験も何回か
できたので、再び挑戦することにしました。
りだと気がつきました。そこで私は、もう一度お稽古の内容を復習
く読んでみると、お稽古の中で先生が日頃おっしゃっている事ばか
受けても大丈夫なのかと不安になりました。けれども、問題集をよ
その本を見た時に、私は驚いてしまいました。茶道の経験が浅い
私にとっては全く分からない問題ばかりだったので、こんな状態で
た。
とおっしゃって、
『茶道文化検定公式問題集』を見せてくださいまし
「いろいろなお茶に関する知識を学びながらお稽古することはとて
も大切なことなので、頑張ってみたらどうですか」
実は私はお茶を始めてすぐの中学一年の時に、四級を受けました。
まだお道具の名前もわからない頃でしたが、先生は、
うですかと言われました。
夏休みにはいって最初の茶道のお稽古の日の事です。お茶の先生
へのごあいさつの時に、突然茶道文化検定の三級も受けてみたらど
そのうえ、問題を解けば解くほど、日々のお稽古の大切さを改め
て感じました。そのことは、お茶の先生がいつもおっしゃっている
徴する深い意味が存在していることも分かりました。
はまさしく和の心でした。そして茶事のひとつひとつにそれらを象
勉強しているうちに、古代から伝わる茶の心はまさしく日本人の
もつ思いやりや奥ゆかしさを表していることに気付きました。それ
心遣いなど、大変深い内容でした。
の確立・発展までの流れや、茶と禅の心の関係、亭主と客の互いの
勉強しながら気付いたことがありました。三級の問題は四級と比
べると、単に言葉や名前を覚えるだけでなく、茶の伝来から茶道へ
べたりしました。
正解率も低く、全く受かる気がせず、またもや不安になりました。
間がかかり、なかなか前へ進めませんでした。一通り解いてみると
岡山 奏美
してみることにしました。例えば、
「利休七則」やお道具の名前、お
茶道には美しい日本の文化が流れているということを少しかもしれ
三級の問題は、お稽古の内容だけでなく、茶道の歴史や、茶人の
名前など幅広い分野と深い内容なので、ひとつの問題を解くのに時
辞儀などの所作です。一通り復習した後、本屋に行って、先生が見
ませんが知ることができたように思います。
そこで、間違った問題は、繰り返し解説を読んだり、本で詳しく調
せてくださったのと同じ問題集を買い、また、先生に質問したりし
おそらく先生は、茶道文化検定を受けることを勧めることによっ
て、私たちにそのことを間接的に気付かせてくださったと、今とて
も感謝しています。
私は、これらのことに気付いてからは茶道文化検定の試験勉強が
全く苦にならなくなりました。それどころか、問題を解いて新しい
ことを知ることが面白くなってきました。そして学べば学ぶほど、
前よりもっと茶道が好きになりました。
十月の試験当日は、大変忙しいスケジュールでしたが、うまく調
整して頑張って受験しました。結果はまだ分かりませんが、受験す
ることができてよかったです。
これからも先生にご指導いただきながら茶の心や知識を学び、お
稽古にも精進していきたいと思います。そして、美しい日本の文化
である茶道を続けていこうと思っています。