タンクローリー車 タンクローリー車に関する概要 タンクローリー車に関する概要 タンクローリー車のボディは、捻れ剛性が特に優れた架装であるとみなされます。 デザイン 355 097 • フレームが振動する危険性を低減するために、軸間距離はできる限り短くする 必要があります。 • ローリングを低減するため、架装の重心を可能な限り低くすることが推奨され ます。 • タンカー架装は、荷重をシャシフレーム上に均等に配分するためにサブフレー ムまたはポンツーンによってサポートされる必要があります。また、これに よって、スカニアの推奨に従った適正な位置にフロントアタッチメントを設置 することができます。 詳しい情報については、Scania ディーラーにお問い合わせください。 サブフレームに関する詳細情報は文書「サブフレームおよびアタッチメントの選 択」に記載されています。 計算および最適化に関する詳細情報は、「軸荷重の計算」に記載されています。 06:10-02 発行 6 ja-JP 1 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 タンクローリー車に関する概要 液体タンク内のバッフルプレート タンク内の液体はカーブ時には片方に、ブレーキ時には前方に寄ったりして、重 心がタンク内で急速に移動するため、液体の動きによってトラックの走行性が影 響を受けます。液体タンク内に横および縦方向のバッフルプレートを取り付け、 横転の危険性を低減します。 注記: 縦方向のバッフルプレートは 20 m³ 以上の大きさのすべての液体タンクに取り付 けられる必要があります。小型のタンクでも、それらが大きなフロントコンパー トメントを持つ場合、縦方向バッフルプレートを取り付ける必要があります。 小さなコンパートメントが大きなフロントコンパートメントに続くようなタンク を作成することを避けてください。コンパートメントが充填される仕方によって は、走行時の車両不安定性の原因となることがあります。 315 447 車両の不安定性 このタイプの設計を避けることができない場合、コンパートメントはフロント部 分から充填が行われ、排出はリヤ部分から開始される必要があります。 06:10-02 発行 6 ja-JP 2 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 タンクローリー車に関する概要 危険物 150 mm 重要! ADR に分類された車両については、キャブリヤウォール(装着時は遮熱板を含む) とタンクロリーボディとの間に 150 mm のクリアランスがなくてはいけません。車 両にハイエアインテーク、トレーラーコネクション用ブラケットまたはその他の 装置が付いている場合も、このクリアランスがそれらとタンクローリーボディと の間に適用されます。 353 897 特定の市場では、危険物を輸送する車両に対して横転安定性の計算およびテスト の実施が必要とされます。 06:10-02 発行 6 ja-JP 3 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 推奨事項 推奨事項 推奨の目的は以下の要因に基づいてアタッチメントを最適化することです: • フレーム振動への感応性 • 積荷の配分 • 運転手コンフォート 概要 架装にねじり剛性があるため、固定箇所には柔軟性を持たせてシャシの荷重が架 装に伝達されないようにしなければなりません。これには、次のような複数の方 法があります: 個別のシャシに関する詳細情報はシャシ図面 (ICDIndividual Chassis Drawing) およびシャシ仕様 (ICS) にあります。 • 上下双方向にフレキシブルなブラケットを使用する • 上方向にフレキシブルなブラケットをサブフレームに使用する • 分割型サブフレーム サブフレームまたは分割型サブフレームを使用しない方法は重量を軽くすること ができますが、フレームの振動に対する感度に悪影響を及ぼします。 フレームの振動を最小レベルに抑えるため、サブフレームの使用を推奨します。 06:10-02 発行 6 ja-JP 4 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 推奨事項 アタッチメント タンク架装は通常シャシフレームのサポートポイント上に載っており、これらの ポイントはボデイ適合ブラケットのアタッチメントポイントとしても使用されま す。 シャシフレームの捻じり運動を過度に抑制しないようにしてください。架装およ びブラケットを強い捻じれ応力に曝さないことが重要であるからです。 アタッチメントと架装アダプターブラケットに関する詳細は、文書「架装アタッ チメント」に記載されています。 重量計測セルおよび架装アタッチメントに関する詳細情報は、文書「重量計測設 備機器」に記載されています。 サブフレーム不使用の車両または分割型サブフレーム使用の車両 • シャシフレームの振動に対して、上方へ多少の、場合により下方へは上方より も若干小さめの動きを許容するブラケットで架装のフロント部を取り付けま す。動きの大きさは走行状態および架装の剛性によって異なります。不均一な 路面を走行するときは、シャシフレームに対してより大きな運動を許容するブ ラケットが必要です。 • アタッチメントおよびブラケットの仕様は、架装からの力によってフレームサ イドメンバーが強い捩れを受けないようなものにします。架装は、支持力の方 向がフレームサイドメンバーのウェブと同じ平面になるように、フレームサイ ドメンバーに跨っている必要があります。 • シャシフレームが撓むと、架装とシャシフレームの間で縦方向の動きが発生し ます。ブラケットが架装を確実に横方向にガイドするようにしますが、フレー ムの撓みを妨げないように縦方向の動きは許すようにします。 • 架装のリヤ部は、アタッチメントが架装を縦方向にコントロールし、シャシフ レームまたはサブフレームのリヤ部に必要な剛性が得られるように取り付けて ください。 06:10-02 発行 6 ja-JP 5 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 推奨事項 フロントブラケット リーフスプリングサスペンションのフロントアクスルを装備した車両については フロントアクスルの後方最大 875 mm の位置に、エアサスペンションのフロントア クスルを装備した車両については 600 mm の位置に、フロント架装アダプターブラ ケットを取り付けます。 フロントブラケットに関する例外 時には、フロントの架装アダプターブラケットを推奨の最大寸法より後ろに置く ことが必要となる場合もあります。シングルフレームトラックでは、最も前方の ブラケット部でフレームを補強するか、フレームとの接触面が大きいブラケット を使用して、フレームが振動する危険性を低減してください。例えば分割型サブ フレームを使用してください。 06:10-02 発行 6 ja-JP 6 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 推奨事項 サブフレーム使用車両 • サブフレームを使用した車両のフロントアタッチメントには、フレキシブルブ ラケットを使用します。 • サブフレームを使用する場合は、シャシとサブフレーム間の可動性を高めるた め、その他の方法より多数のフレキシブルブラケットが必要となることがあり ます。 • フレーム振動を緩和するには、サブフレームを前方へ移動し可能な限りフロン トアクスルに近い位置でシャーシフレームにクランプする必要があります。こ れはフロントアクスルにエアサスペンションを装備する車両にとって特に重要 です。 • エアサスペンション付きフロントアクスル: 600 mm • リーフスプリングサスペンション付きフロントアクスル: 800 mm 600 327 097 フロントアクスルの中央とサブフレームの前端部との間の最大許容距離: 800 エアサスペンションまたはリーフスプリングサスペンション付き車両のフロント エンド 06:10-02 発行 6 ja-JP 7 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden タンクローリー車 推奨事項 サブフレームを用いた車両のフレキシブルブラケットの配置 図は種々のシャシタイプのアタッチメントポジション例を示します。ブラケット 間の距離は、シングルフレーム用です。 • フロントブラケットは、フロントアクスルがリーフスプリングサスペンション 式の車両についてはフロントアクスルから最大 875 mm のところに、フロント アクスルがエアサスペンション式の車両については最大 700 mm のところに取 り付けてください。 • 架装アダプターブラケットは、センターの距離が最大 1,500 mm になるように 取り付ける必要があります。 • 架装アダプターブラケットは、スプリングブラケットまたはシャシクロスメン バーと連接するように配置しなければなりません。 06:10-02 発行 6 ja-JP 8 (8) © Scania CV AB 2015, Sweden
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