未来を見つけた場所名古屋大学教育学部附属高等学校２年（学年は研修当時、氏名省略）僕は今回の時習館ＳＳグローバル英国研修で本当にたくさんのことを学ぶことができました。ここではその中でも２つのことについて触れます。１つ目は、今回の研修を通して僕は、失敗を恐れずに立ち向かう勇気を学びました。ロンドン大学での大沼教授の講演で、日本人の鎖国的国民性というものを痛感しました。その歴史的・地理的背景からか、日本人は他の存在に対して偏見を持ちやすい傾向にあります。僕も、イギリスに旅立つ前にいろいろな人から、イギリスの食事はまずいだとか、スリが多いだとか、いろいろなマイナス面の情報を聞きました。そういわれるとやっぱり不安に思ってしまうもので、出国直前は大きな期待がありましたが、それと同時に不安も少なからずありました。しかし、それらはいざロンドンを訪れてみると全部吹き飛んでしまいました。僕が英国研修中に食べた食事の中でまずいものは一つもありませんでしたし、スリも、自分自身が適切な振る舞いさえしていれば過度に心配するほどのものでもないことが分かりました。まさに、百聞は一見にしかず、だとこの時心から思いました。考えてみると、失敗を恐れたり偏見に惑わされたりしていては、本当に自分のやりたいことはできないと思います。キャベンディッシュ研究所での講演や林校長先生のお話でもあったとおり、「やって失敗した経験はその後の人生の糧になる。やらなくてした後悔は一生悔やみ続けることになる。」ということだと思います。これからの人生、決断を迫られることは少なからずあると思いますが、この言葉を思い出し、常にチャレンジ精神を持って生きていこうと思いました。２つ目は、今回の英国研修で“夢”を見つけることができたということです。僕はロンドンで一週間生活して、ロンドンは本当に素晴らしい街だと感動しました。赤レンガのアパートが整然と並ぶ美しい街並みで、歩道は石畳、空は山がないおかげで 360 度青空が見渡せ、街の至る所に大英帝国の歴史がそ【ケンブリッジ大学の美しい街並み】の面影を残している。今回の研修を通して、ロンドンが、イギリスが大好きになりました。特に感動したのはケンブリッジ大学です。そこでは、ここが本当に大学かと思うほど綺麗な建物が並んでいて、心の底からここで暮らしたいと思いました。僕はこの感情を、この場だけのもので終わりにする気はありません。なぜならこれは僕が久しぶりに感じた“夢”だったからです。それまで、大学で自分の好きな理論物理の研究ができればいいと、ぼんやりと自分の将来について考えていたのですが、ここで明確に、ケンブリッジのような素晴らしい大学で研究生活を送りたいと思うようになりました。僕はまた必ず、今度は研究者としてロンドンの地を踏みたいと思います。今回の英国研修は、僕の人生の中での転機の一つに数えられる出来事になりました。このような貴重な場を用意してくれた林校長先生、時習館高校の先生方には深く感謝しています。本当にありがとうございました。最後に、僕が今回の研修で学んだことを、これからの自分の人生への道標として、また後に続く人たちへの激励の言葉として、ここに記します。 Do what you really want to do. It is the best way to make your life exciting.