表紙から 38 2015 4/4 CONTENTS ビジネスパーソンは混乱する世界の情報をどう整理したらよいのか。そのための世界史・宗教入門。ビジネスに効く! 【第1 特集】アフロ世界史&宗教 40 伝人気講師が直おさらい世界史講座ビジネスマンのための宇山卓栄●著作家歴史がわかれば世界がわかる 44 作家佐藤優の世界史の極意 50 宗教がわかると世界が見える 50 現代人は宗教知識が必要だ丸わかり図解 60 62 62 私が伝えたい世界史のキモ 1 第一人者が直伝! 54 キリスト教井上順孝●国学院大学教授 56 イスラム教 58 仏教歴史は人間の物語として考えれば面白い出口治明●ライフネット生命保険会長世界の激動を歴史から見る 01 イスラームから見た世界史 66 02 中華思想の遺伝子東長靖 ●京都大学教授 72 04 グローバリズムの誕生中尾茂夫 ●明治学院大学教授 80 80 経済の歴史を読み解く 01 人口からわかること 82 02 バブルは繰り返す 84 渡辺靖 ●慶応義塾大学教授歴史観を鍛えるブックガイド「グローバルヒストリー」入門水島司●東京大学教授第一人者が直伝! 私が伝えたい世界史のキモ 2 ライフネット生命保険会長「歴史は人間の物語として考えれば面白い」 ■ 紡績も織布も、生産高が8倍超に ─英国綿工業の発展─ （→P40）紡績業織布業生産高稼働雇用生産高稼働雇用（百万紡錘労働者（百万織機労働者 1819∼ 21年 1829∼ 31 1844∼ 46 1859∼ 61 106.5 80.6 25 25 216.5 10.0 14 143.2 30 27 523.3 19.5 19 348.1 28 21 910.0 30.4 24 650.8 40 20 7.0 11 ■ 習近平指導部による 21世紀のシルクロード（→P67） 21世紀の陸のシルクロード鬼頭宏●上智大学教授北京藤田勉 ●シティグループ証券副会長作家の歴史の楽しみ方仏革命はなぜ面白いか小谷野敦●作家、比較文学者 60 出口治明ポンド）（百万錘）（万人）ポンド）（万台）（万人）植村和秀 ●京都産業大学教授 76 05 米国という「実験国家」「資本主義、ナショナリズム、宗教のバランスが崩れた」津上俊哉 ●津上工作室代表 68 03 ナショナリズムとは何か 78 44 佐藤優 21世紀の海のシルクロード CONTENTS 2015 4/4 核心リポート 9 ｜経済を見る眼｜同情するなら対策を／阿部彩 11 ｜この人に聞く｜坂田宏 ● サカタのタネ社長｜トマトの種も各国仕様 35 ｜少数異見｜お手本ばかりか？「他山の石」のドイツこの人に聞くサカタのタネ社長坂田宏 9 11 経済を見る眼阿部彩 22 株主重視を「鮮明化」ファナック豹変の深層グローバルアイマルッティ・アハティサーリ 106 中国動態富坂聰 108 24 マックの浮沈を握る出戻り幹部の手腕 28 LINE、新社長登板カギを握る2つの関門 26 好成績に沸く投信市場米国利上げ影響を警戒 30 地価上昇に4つの理由ますます上がる都市圏ニュース最前線小売り 106 108 110 112 113 114 116 ｜中国動態｜全人代で示された対日関係改善のサイン／富坂聰富士山麓に本拠を構えるファナックは今、一大変革期にある 32 ｜グローバルアイ｜トルコのEU加盟交渉／マルッティ・アハティサーリほか科学 32 イオン、今年も下方修正拡大路線効果出ず保険理研、野依理事長辞任論文不正が残した課題 33 「眠れる獅子」が変身? 攻めに出る日本生命｜フォーカス政治｜安倍政権の命運も左右、大阪都構想住民投票／千田景明｜株式観測｜ボルカールール対応でヘッジファンドの売り続く／宮島秀直｜為替観測｜ユーロは対円で下げやすい／高島修｜価格を読む為替観測高島修 112 88 生涯現役の人生学童門冬二 113 126 集第三極の勝算 91 INTERVIEW｜佐山展生 ●インテグラル代表取締役パートナー 92 INTERVIEW｜黒野匡彦 ●運輸政策研究機構会長 94 再生めぐる航空政策の論点を書いた開沼博氏に聞く『はじめての福島学』 118 ｜ブックス &トレンズ｜ 125 ｜ Readers & Editors｜読者の手紙、編集部から 126 ｜生涯現役の人生学｜斉家の主導者は猫／童門冬二 ※今号は「知の技法・出世の作法」「ひと烈風録」を休載します。特 1月に経営破綻したスカイマーク。債権者との交渉など、再生に向けた正念場が始まる。 118 ブックス＆トレンズ『はじめての福島学』開沼博 2 スカイマーク破綻続報｜ガソリン｜原油安で価格底ばい、今年後半はジリ高へ｜マクロウォッチ｜高まるドル高警戒感、ドル建て債の大量償還に注意株式観測宮島秀直第第 3 特ドル箱の羽田発着枠を36枠保有するスカイマーク。業績には明るい兆しも集活況カネ余り? 行き詰まり? 96 ベンチャー投資の舞台裏一時のバブルか、それとも新しいうねりなのか。再びベンチャーが盛り上がっている。 PR 5 ビジネスアスペクトあいおいニッセイ同和損害保険／ドライバーをサポートするスマホアプリサポＮＡＶＩが事故・トラブル対応を強化した理由 12 BRIDGE 大和ハウス工業 20 Credo 日本トリム Book in Book モーニングスターアワード図表作成：小堺賢吾／杉本祐子本誌の記事は「東洋経済オンライン」「日経テレコン」「ジーサーチ」「ELNET」のデータベースに収録されており、フリーキーワードで検索、出力できます。 99 最強投資家・孫正義の懐刀毎週木曜朝7∼9時に行われる「モーニングピッチ」。大企業がベンチャーに熱視線を送っている 100 INTERVIEW｜藤田晋 ●サイバーエージェント社長 101 わが社のベンチャー投資事情オムロン／ヤフー／KDDI／伊藤忠商事 104 匿名座談会ベンチャーバブルに踊らされるな特集／世界史 & 宗教第１特集ビジネスに効く! 「業界や経済のニュースならわかるが、世界情勢となるとちょっと苦手」。そんなビジネスパーソンは少なくないはずだ。外国人と接する機会も増える中、世界で起きていることがよくわかる、そのための歴史を一挙公開。本誌：長谷川隆、野村明弘、山川清弘デザイン：新藤真実　進行管理：中島康順 39 週刊東洋経済 2015.4.4 2015.4.4 週刊東洋経済 38 スカイマーク破綻続報勝算第三極の撮影：尾形文繁、今井康一スカイマークに対し、 ANAは出資を伴う包括的支援を名乗り出たが… 再生劇が新たな局面を迎えようとしている。 3月日、経営破綻したスカイマークに対する債権の届け出が締め切るのだ。向に、業績回復の兆しが見えつつあドが広がりつつある。2月の事業動にもかかわらずスカイマーク社内には、破綻直後に比べて明るいムーている。厳しい交渉が今まさに始まろうとしむ。スカイマークと債権者の間で、て、債権額は最大限求める﹂とすご航空会社への見せしめの意味も込め発注した揚げ句に解約した。ほかの一方エアバス関係者は、﹁スカイマークは身の丈に合わない大型機を目指している。は1500億円程度への大幅減額をートナー︶として、スカイマーク側ンテグラルの佐山展生代表取締役パ︵再生を支援する投資ファンド、イを交渉する。﹁ない袖は振れない﹂け、東京地裁を介して債権者に減額スカイマークは今後約1カ月をか能力もなければ、腹積もりもない。ん、スカイマークには全額を支払うな最大額を届け出たためだ。もちろ金額がここまで大きくなったのは、個々の債権者が法的に要求可能「ない袖は振れない」厳しい減額交渉始まるが含まれている。要求する仕様変更に要する費用などる場合に要する保管費用、転売先が解除による逸失利益や機体を転売するものだ。この額には、売買契約の超大型機Ａ380︵6機︶にかかわに窮した結果、売買契約を解除した 0万㌦は、スカイマークが資金繰り主張している。このうち6億963 91万㌦︵約859億円︶の債権を次に高額を届け出たのは、航空機メーカーの欧エアバスだ。7億15 体輸送費用などが含まれている。修費用やリース期間中の保険料、機をする計画で、届け出債権額には改を撤去し増席を図るなどの機体改修はスカイマーク仕様の幅広のシートリースせざるをえなくなった。今後除。イントレピッドは7機を他社に率が低かったＡ330の契約を解がスカイマークは経営破綻後、搭乗のリース契約を結んでいた。ところクと、中型航空機Ａ330︵7機︶った。イントレピッドはスカイマー 7333万㌦︵約1048億円︶だ最高額を届け出たのは航空機リースの米イントレピッド。金額は8億とになりそうだ。マークの負債は、大きく膨張するこ 710億円と見込まれていたスカイ 0億円。民事再生法の適用申請時に出があった債権の総額は、約300 られた。東京地方裁判所に対し届け 18 88 2015.4.4 週刊東洋経済週刊東洋経済 2015.4.4 89 第 2 特集スカイマーク第三極の勝算 1 月に民事再生法適用を申請し、経営破綻したスカイマーク。債権者との交渉も近く本格化し、再生に向けた正念場が始まる。ここに来て聞こえるのは、「あの会社」への怨嗟のつぶやきだ。本誌：平松さわみ、杉本りうこ本誌：前田佳子、田邉佳介、山田泰弘、渡辺拓未、秦卓弥、二階堂遼馬さに日本のベンチャーにとって、歴史的瞬間だった。これまで約100件の協業が生まれ額は年の557億円を底に年はると、未公開ベンチャーの資金調達く印刷物を提供するというビジョンい。ここにネットの力を持ち込み安ベンチャーは毎回4∼5社で、その目的は政府と同じく、大企業とベンチャーのマッチングだ。登壇するし、2013年1月から始まった。ーマツベンチャーサポートが主催いる。この場で有望なベンチャーとず、事業開発など多種多様になって係は、従来の広告出稿にとどまら﹁クライアントである大企業との関大企業側の満足度も高い。ほぼ毎回参加している電通のある社員は馬・事業統括本部長はこう話す。ここにも﹁官﹂の存在は見え隠れする。それは官民出資の投資ファンがう勢いだ︵左上図上︶。が沸いた年の1452億円をうかに入っても勢いは衰えず、株式市場に1000億円台を突破した。今年 1154億円まで倍増し、6年ぶり件数も回復基調で、ライブドアショを合わせてＩＰＯ︵株式新規公開︶︵ラクスルの松本恭攝代表︶に、多くのＶＣが共感してくれた﹂ 4/4号_3特_企業 p1-2_1 ック前には及ばないものの、年の 11 15 4/4号_3特_企業 p1-2_2 ベンチャー投資が活況となっている背景には、株価上昇もある。歩調は毎回100名以上に上り、うち7 14 後に質疑応答が交わされる。参加者 12 社を底に年は100社近くまで 09 06 ド、産業革新機構だ。産業革新機構 IT バブル崩壊 250 （予）出合うことで、われわれの選択肢も（注） 2015 年は予想。ヘラクレスは 10 年からジャスダックに統合、TOKYO PRO Marketは母体となるTOKYO AIMが 09 年にスタート（出所）東京証券取引所割が大企業、残りがベンチャーキャ 50 伸びるとみられる︵左上図下︶。 1999 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 0 ライブドアショック発生 200 150 リーマンショック発生社数（右目盛） 100 年態になっている﹂︵ベンチャー関係革新機構ホールディングス傘下の状ており、﹁さながら国内ＶＣは産業資のほか、ＶＣへの資金供給も行っまで3カ月以上を要した審査期間をは、審査プロセスを透明化し、それログラムを導入してきた。具体的に券取引所も年からＩＰＯ活性化プ縮。上場を検討している企業を対象東証マザーズの場合は2カ月まで短としたセミナーを実施するなど、啓際、資金調達を行うベンチャーの数ックボックスと思われていた審査の﹁やみくもに審査期間を短くするのではなく、それまで外部からブラ蒙活動にも努めてきた。は伸びていないものの、1社当たり運用面をわかりやすくするよう、意スも同月に億円の調達を実施し、億円、アプリ収益化支援のメタップ資金の出し手＝ＶＣから見れば、投資の資金回収手段はＩＰＯと売却アカウントマネージャー︶識している﹂︵上場推進部の早瀬巧これまでの日本のベンチャーから見の二つ。日本はＩＰＯによる資金回はネット印刷のラクスルが2月にの調達額は着実に増加中だ。直近で資金の受け手となるベンチャーからすればこれほどの好機はない。実過熱する投資合戦ＩＰＯ件数も回復者︶との笑い話も聞こえるほどだ。 19 れば破格ともいえる水準の投資合戦 40 が行われている。えればベンチャーへの資金流入も見収が主流のため、ＩＰＯの件数が増込めるという好循環が生まれる。﹁日本には約3万社の印刷会社があるが、非効率で非稼働時間も多 43 ■東証 1･2 部 ■マザーズ ■ジャスダック ■ヘラクレス ■その他市場 ■TOKYO PRO Market は総額2兆円とケタ違いの運用力をピークには程遠いが、復調傾向 ─ 国内 IPOの件数 ─ 増えている﹂と指摘する。（注）社数は調達金額が不明な企業を除く（出所）ジャパンベンチャーリサーチピタル︵ＶＣ︶やメディアなど。回 200 持つ。最近はベンチャーへの直接投 300 を重ねるごとに反響は大きくなり、 400 一時払底するほど冷え込んだＩＰＯ件数をテコ入れするため、東京証 600 高まるベンチャーへの熱視線。それは数字にも表れている。 600 4月には100回目を迎える。 900 ジャパンベンチャーリサーチによ ─ 未公開ベンチャー企業の資金調達額・社数 ─ 0 14 13 12 11 10 800 調達額（左目盛） 1,200 （社）（億円） 1,500 09 08 07 2006 年 1,000 ﹁モーニングピッチをきっかけに 6 年ぶりに1000 億円台へ 96 2015.4.4 週刊東洋経済ま 1月日、東京都内のホテルで開催された第1回日本ベンチャー大賞の表彰式。出席した安倍晋三首相が内閣総理大臣賞の表彰状を手渡した相手は、ユーグレナの出雲充社長だった。ユーグレナはミドリムシを使を手掛けている。った健康食品やバイオマス燃料など表彰式で安倍首相は﹁産業の変革の担い手となるのがベンチャー企業﹂と、起業家たちにエールを送った。﹁日本の首相が直接ベンチャー経営者を表彰するのはおそらく初めて。記念すべき日﹂。この表彰式を取りまとめた経済産業省新規事業調整官の石井芳明氏は感慨深げに語る。表彰だけでない。政府は直接的なベンチャー支援にも前向きだ。昨年 9月には、経産省主催でベンチャー創造協議会設立カンファレンスを開催。これは日本ベンチャー大賞と同様、昨年6月に閣議決定された﹁日本再興戦略改訂2014﹂に緊急構造改革プログラムとして盛り込まれた取り組みの一環だ。当日はトークセッションのほか、ベンチャー4 イベントも行われた。こうしたベンチャー支援の動きは民間にも広がっている。毎週木曜朝われる﹁モーニングピッチ﹂。同イベた﹂。イベントを立ち上げた斎藤祐 7∼9時、新宿西口の高層ビルで行ントは監査法人トーマツの子会社トき大企業がベンチャーとの協業に活路を見いだし急接近。一方で＂バブル＂の様相も帯び始めている。早朝開催の｢モーニングピッチ｣には大企業社員が大勢参加のまり? 舞台裏活況 22 47社、大企業社とのマッチング 97 カネ余り? ベ行詰（件数）週刊東洋経済 2015.4.4 97 資投ーャンチ 0 第３特集活況ベンチャー投資の舞台裏