平成26年度事業報告について 大阪湾水先区水先人会 本会は、その基本理念に基づき水先法第 1 条の目的に沿って会則第 4 条に規定する次の 事業を行った。 平成 26 年度の事業計画、「基本理念として技術の研鑽を行い、より良質な水先サービス を提供し大阪湾水先区内の航行船舶の安全と運航能率の向上を図り、且つ、海洋環境の 保護に努める。」に基づき具体的な事業を次の通り実施した。 1. 重点事項 平成 26 年度は1級 7 期水先人 5 名が 4 月 1 日入会し、更に 3 級4期水先人 5 名のう ち 3 名が 9 月に、2 名が 10 月に入会した。3 級水先人は合計 14 名となることを考慮 し、水先人の品質保持のための教育訓練を実施すること及び引受取次業務の一層の円 滑な実施を図ることを重点事業として推進した。更に、年度末直前の平成 27 年 3 月 1 日には 1 級 8 期水先人 5 名が入会した。 1級7期水先人の実船研修(5 隻)とシミュレータ訓練 5 回(当会 3 回、日本海洋科 学-神戸 2 回)を実施した。また、堺泉北の大型 2 回ずつ実施した。 平成 26 年 9 月 25 日には、当会 5 階に海技振興センターからの貸与品である 10 画面 の新シミュレータが完成・運用を開始し、10 月 21 日から 2 級進級予定の 3 級1期水 先人 4 名のシミュレータ訓練、1 級7期水先人のシミュレータ訓練等を開始した。 3 級 1 期水先人のうち 4 名は、平成 26 年 8 月 16 日から海技大学校水先教育センター に於ける 2 級進級課程の受講を開始した。8 月 25 日から当会に於ける個別水先区実 習を行い、12 月 8 日筆記試験合格 12 月 15 日口述試験に合格し、平成 27 年 1 月 16 日 付け 2 級免許を取得した。その後進級規程に則り、習熟乗船訓練を開始した。 引受取次業務の円滑な実施のため、大阪支部において毎月定期的にユーザー懇 談会を開催することにより、ユーザーの要望を吸い上げ、議事録により水先人各 位に周知した。神戸・堺泉北・阪南においては、ユーザー等から直接要望を聞く ことにより対応、顧客の満足度を高めてきた。 2. 各事業 (1)適正化事業 ① ユーザー意見の収集とユーザー対応委員会による対応 個別の案件について引受窓口及び、担当役員で適切に処理した為、ユーザー対応 委員会を開催する必要はなかった。 1/3 ② 会員による水先業務の適正な遂行を持続するため若年水先人の業務検証制度を 確立し指導、教育体制の整備 1 級 7 期水先人 5 名及び、3 級 2 期水先人 3 名の入会 3 ヶ月後の初回業務検証を実 施した。3 級 1 名については、検証の結果を受けて必要と判断されたシミュレータ 訓練を実施した後、再度業務検証を行った。3 級 1 期水先人 4 名に対しては、2 回 目の業務検証を実施した。 ③ 会員の技術向上及び健康管理など品質管理に関する事業の推進 4、5、6 月に全会員の健康検査を実施、個々の健康状態を確認し、必要に応じ再検 査を求め、会員全員の水先業務に対する健康上の適性を確認し、日本水先人会連合 会に報告した。 ④ 海事の振興に必要と認められる事業への協力 9 月の安全運航強調月間について会員に周知するとともに、大阪湾水先艇及び、大 阪湾パイロットボート両社の協力の下、洲本港において海中転落者救助訓練及び、 蘇生訓練・AED の使用訓練を実施した。 (2)水先人の養成関連事業 ① 新入会員に対する、水先人としての業務遂行に関する訓練の実施 重点事項として報告済み。 ② 登録水先人養成施設から委託を受けた水先修業生の水先実務訓練の実施 神戸大学及び、海技大学校からの委託により、3 級水先修業生(4 期生 5 名、5 期 生 3 名) 8 名の水先実務訓練を行った。 ③ 新水先養成制度に係る個別教育訓練、進級及び複数免許についての体制整備 新水先養成制度に則り、海技大学校水先教育センターからの委託により、1 級 8 期生 5 名、新規 2 級 1 期生 1 名及び、進級 2 級水先修業生 4 名の個別水先区教 育、シミュレータ訓練及び、水先実務訓練を行った。その結果として全員が水先 人国家試験をパスし、教育センターを無事修了した。1 級 8 期生は、3 月 1 日付に て当会に入会した。新規 2 級 1 期生は平成 27 年 6 月1日付にて当会に入会する予 定。 ④ 日本水先人会連合会から要請があった場合、他の水先区の業務支援に関する協力 水先人3人区である七尾水先人会で健康上の理由により、急遽退会する水先人が発 生し、当会水先人が支援に赴くこととなった。平成27年5月中旬から実習を開始し、 8月末に国家試験が予定されている。 ⑤ 水先人会における自主的再教育訓練の実施及び日本水先人会連合会が実施する訓 練への参加 日本水先人会連合会が 7 月(神戸)で開催した安全研修を 18 名の会員が受講し た。 2/3 (3)引受取次業務 ① 会員のする水先業務の引受けに関する事務の OA 化の推進 平成 26 年度もシステム改善のため予算化し、新書式の予定表を作成するととも に、Web による水先要請の確定前情報の閲覧を可能とした。両改善を以って OA 化 は、略々終了とし、システム小委員会を解散した。 ② 上記事務を行うための引受事務要領の整備 上記①を参照。 ③ 指名を含めた水先料金収受事務の整備と適確な実施 指名制については特段の問題はなく、適宜指名船名の追加を行った。料金収受に ついては、一部代理店に対して水先料金の督促を行い、徐々にではあるが改善が 見られる。代理店側から問題があるとの指摘はない。 (4)その他の事業 ① ユーザーにとって水先要請に必要な情報等、本会に関する諸情報の公開 当会の Web サイトに、ユーザーの必要とする情報を公開しており、本件に関する 新たな要望はない。 ② 海務関係情報及び、当会水先人用 Web サイトの更なる充実 海務関係情報及び、Web サイトを積極的にアップデートし、更なる充実に努め た。 3.平成26年度の会員の異動状況 平成 26 年 3 月 31 日現在の在籍会員数 期間中の異動 入会 退会 平成 27 年 3 月 31 日現在の在籍会員数 101 人 15 人 8 人(平成 26 年度末退会者含む) 108 人 以上 3/3
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